みんなで冒険するRPG『ツリーオブセイヴァー:ネバーランド』で、ゲーム内結婚したカップル2組にインタビュー。どういう出会い方をして、どう愛を深めているのか?

本記事では、キャラクター同士が「樹縁密友」という特別な関係になれるシステムを使って挙式し、カップルとなった日本人男女プレイヤー2組にインタビューを決行している。

QOOKKA GAMESは2024年12月26日、世界に繋がり、みんなで冒険するRPG『ツリーオブセイヴァー:ネバーランド』にて、プレイヤー同士がゲーム内で結婚できる仕組み「樹縁システム」を実装した。本作の対応プラットフォームはPC/iOS/Android

『ツリーオブセイヴァー:ネバーランド』(以下、ツリネバ)は、自由なジョブ選択で勇者となり、滅びゆく世界を救う冒険の旅に出るMMORPGだ。昨年10月にアジア11地域に向けてリリースされ、可愛らしい世界観とたくさんのコンテンツが好評を博している。本記事では、キャラクター同士が「樹縁密友」という特別な関係になれるシステムを使って挙式し、カップルとなった日本人男女プレイヤー2組にインタビューを決行。二人の馴れ初めについてや、どのように二人でツリネバを楽しんでいるのか、また仲が深まっていく間のお互いの印象の変化などについて詳しく訊いてみた。

まずはじめに、男性プレイヤーであるアルタイル氏と、女性プレイヤーである炭子ちゃん氏(以下、炭子氏)のカップルをご紹介したい。

――お二人は、どのようにして知り合いましたか?

炭子氏:
ツリネバの光耀リーグ(編注:チーム対抗のPvPコンテンツで、週に数回ランクマッチ形式のリーグ戦が開催される)で同じ戦隊のメンバーになったことで知り合いました。

アルタイル氏:
共通のフレンドさんから招待された戦隊に入ったら一緒になったんですよね。

炭子氏:
それからは、日課コンテンツやパーティで挑戦するものは一緒にプレイしていますね。主に夜に通話しながら光耀リーグに挑戦したりします。

アルタイル氏:
新しいイベントもこまめに実装されるので、その都度一緒に遊んでいますね。ほぼずっとツリネバを開いていますね(笑)

――もう生活の一部ですね(笑)騎士団も同じところに所属しているのでしょうか?

アルタイル氏:
知り合った頃は別々の騎士団に所属していましたが、私が移籍して今は一緒の騎士団にいます。

――すると、式典のときには騎士団メンバーも集まって賑やかだったのではないでしょうか?

炭子氏:
直後にギルマスの式典が控えていたこともあって、ほとんどの騎士団メンバーが集まってくれたと思います。実装初日の挙式だったので、とても盛り上がりました。

新郎新婦とゲストだけが集合写真を撮影できるスポット>

――密友になるには好感度が3000ポイント必要ですが、お二人はどのように貯めていったのでしょう?

アルタイル氏:
一緒に日課をやることが習慣になってから少し経って、炭ちゃんから密友にならないかと誘われまして……。その日のうちに、薔薇の花束(編注:好感度が上がりやすいプレゼントアイテム)を贈って、一気に足りない分を稼いで3000ポイントまで上げました(笑)実際に密友システムが実装したときには、もう好感度は1万ポイントになっていましたね。

――すごい(笑)「実装待ってた勢」って感じがしますね

炭子氏:
そうですね。待ってた勢です(笑)

アルタイル氏:
確かに待ってましたね(笑)

――式典では、何か印象深い出来事はありましたか?

炭子氏:
アルさんの「誓いの言葉」がとてもストレートで、ものすごく照れてしまいました。

アルタイル氏の誓いの言葉
炭子氏の誓いの言葉

アルタイル氏:
他のカップルがネタだったりしたので、うちはストレートがいいかなと……。

――ゲーム内で愛情表現をしたりもしますか?

アルタイル氏:
しますよ。

炭子氏:
まるで外国のカップルのように言葉で表現しているかと思います(笑)

共有ホームでティータイムを楽しむ二人

――外国のカップルのようにラブを表現している、と(笑)今に至るまでに第一印象からお互いの印象は変化しましたか?

炭子氏:
Discordを通じて通話をするようになってから少し変わりましたね。アルさんは戦力がとても高いので、はじめは近寄りがたさを感じていました。しかし、通話をするようになってからは近寄りがたさはなくなりましたね。通話でのコミュニケーションによって、ゲームの戦闘力の値や職ではなく、本人の素が垣間見えてきて……。しかも、それが意外と可愛いというか(笑)

アルタイル氏:
えっ。

――ギャップ萌えみたいですね(笑)

アルタイル氏:
私も、通話をするようになってからは雑談する時間も増えて、以前よりもお互いをもっと身近に感じられるようになりましたね。

――通話の影響は大きいですね。最後に、お二人のお気に入りのスポットを教えて下さい。

炭子氏:
アルさんがホームに置いてくれた崖っぷちのブランコがお気に入りです。

アルタイル氏:
私はホーム中央に設置したブランコかな。

――ブランコという点が一致しましたね(笑)

アルタイル氏お気に入りのスポット

アルタイル氏:
もうちょっとくっついて座ってくれたらいいのに(笑)

一同:
(笑)

――ありがとうございました。

ツリネバの中で偶然出会い、今ではゲーム内でも愛情表現を行っているという二人。樹縁システム実装を長らく待っていたというだけのことはあり、式典やホームなど新婚生活をめいっぱい楽しんでいることが伝わってきた。

続いて、男性プレイヤーである妖星を持つ者氏(以下、妖星氏)と、女性プレイヤーであるききき氏のカップルを紹介したい。インタビューはDiscordを介してテキストチャットで行い、妖星氏とききき氏は通話で意思疎通しながら、主にききき氏が回答してくれる形で質疑を進めていった。

――お二人は、ツリネバを通して知り合ったのでしょうか?

ききき氏:
知り合ったのはツリネバではなく、以前に別のゲームで知り合って、ずっとゲーム友達として仲良くしていました。ツリネバに関しては私の方が先にプレイを開始して、一週間くらい後に妖星さんもプレイを始めました。

――ツリネバを遊び始める前から交流があったということですが、密友システムが実装されるとわかったときには、お二人の中では暗黙の了解のように「この人と密友になろう」と考えていたのでしょうか?

ききき氏:
いいえ。実は私は、密友システムを知ったときには、一緒に庭を管理してワイワイできるような女性プレイヤーを探していました。妖星さんはどう考えていたかわかりませんが。

――きききさんは同性の密友を探していたのですね。そうなると、お二人が密友になることを決めるまでのプロセスがますます気になってきます。どのような流れで、密友になることにしたのでしょう?

ききき氏:
毎日のプレイの中で、戦闘力やホームについて相談をしたり、他愛ない雑談をすることが多く、「飽きないな」と感じてはいました。そんな中、妖星さんが「役割分担をしたら効率的だ」と言うので「確かに!」と思い、心が動きました。

密友になるとホームが共有となるので、妖星さんが「せっかくやから一緒にホームやろやー。」と誘ってくれたのですが、私はそのときは「ロマンチックじゃないから嫌です」と答えたんです。すると、「一緒に遊べないと寂しいから密友になってくれませんか」と言われて承諾した形です。妖星さんは、効率第一主義らしいので……。

――妖星さんはこの“プロポーズ”をするときに、勇気を振り絞りましたか?

妖星氏:
そんなには振り絞ってないです。

――(笑)お二人が、一番力を入れているコンテンツは何でしょう?

ききき氏:
表向きには騎士団対抗コンテンツ……ということになっているのですが、私たち二人の間では、ホームにある畑に植えるものバトルが一番盛り上がっています。

一同:
(笑)

騎士団のスパで黒焦げになった二人

ききき氏:
ホームは共有なので……。

――技能クラフト用に自分が欲しい作物がありますから、早いもの勝ちで植えるような使い方をしているんですね(笑)式典や二人旅のような、密友になる過程でのコンテンツで何か印象深い出来事はありましたか?

ききき氏:
私は式典中、綺麗な映像を堪能するためずっとカメラモードで見入っていたんです。そのせいで、周囲の参列者からは新婦は微動だにせず何も喋らない状態に見えていたそうです。

妖星氏:
私は、強いて挙げるとすれば無駄にスクワットさせられたことですかね。

ききき氏:
式典の中に、お互いについてのカルトクイズをするコーナーがあって、不正解だと新郎が新婦をお姫様抱っこしてスクワットをする罰ゲームのような格好になるんです。式典の最中はずっと通話を繋いでいたので、クイズに正解することは簡単だったのですが、スクワットが面白いのでわざと不正解を連発してもらいました。

――(笑)ここまでのお話を聞いていると、このカップルが一体どのような「誓いの言葉」を交わされたのか、ちょっと想像がつきませんが、具体的にお聞きしてもよろしいですか?

妖星氏:
忘れました。

ききき氏:
私の方は引き続きカメラモードで見ていたため、無言状態になってしまっていたそうです。カメラモードだと相手のセリフが表示されなかったので、何を言われたのかもわからないで終わってしまいました。悲しいです……。参列してくれた友人は、アプリが落ちたのかな? と思っていたそうです。

――考えようによっては、言葉が要らない関係とも言えますね(笑)それに、式典ではそんなアクシデントも大事な思い出になるかもしれませんね。ツリネバを始めて密友になったことで、お相手の印象が変化したりしましたか?

ききき氏:
知り合ったときに遊んでいたゲームを通して、妖星さんのことを「人に無関心で一匹狼」という風に感じていました。しかし、ツリネバを始めてからは妖星さんが意外と寂しがり屋だったことに気付きました。

――ツリネバで密友になったことで、新たな一面が見えたのですね。最後に、お二人それぞれのお気に入りスポットを教えて下さい。

妖星氏:
ホームです。

ききき氏:
素敵な場所がたくさんあるのですが、私も二人で作り上げているホームです。

ホームパーティ開催中の妖星氏とききき氏

――ありがとございました。

以前、ツリネバの日本国外プレイヤーへも質問をさせてもらった結果、カップルごとの歴史や関係性、遊び方がそれぞれ異なることが面白く感じた(関連記事)。妖星氏とききき氏の遊び方や関係性にも独特さがあり、夫婦の数だけ夫婦の形があるのだということがしみじみと感じられた。

国外プレイヤーへの質問においても、今回の日本人プレイヤーへのインタビューにおいても、通話しながら一緒に遊ぶということが、急速に人間関係の距離を縮めていくことに繋がると感じた。ゲームの中で受ける印象は、どのような職でプレイしているかや、どの程度の強さを持っているかというところに引きずられる傾向がある。音声を通じてのコミュニケーションを取ることで変化し、ときには良いギャップを生み出すようだ。

また、カップルの多くが共有ホームで時間をともにすることや、ホームの管理そのものを楽しんでいるということもわかった。それに加えて、ツリネバの場合は女性プレイヤー側から密友になることを提案するケースも複数あるようだ。これも、ツリネバというゲームが醸す雰囲気によるところが大きいのかもしれない。

今後、相性の合う他プレイヤーと知り合い、交流を深めやすくするシステムやイベントが続々と実装されるそうで、ますますツリネバプレイヤーの間に暖かい春の訪れを感じられそうだ。

ツリーオブセイヴァー:ネバーランド』はPC/iOS/Android向けに基本プレイ無料にて配信中。

Kei Aiuchi
Kei Aiuchi

RPG、パズル、謎解きアドベンチャー、放置系などを遊びます。比較的やりこみ型。特に好きなゲームは『ルーマニア#203』

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