Steam国産サバイバー系ローグライト『9th Sentinel Sisters』とは一体誰が作っていて、どういうコンセプトなのか。Live Wireにちょっとだけ訊いた

Live Wireは10月6日、『9th Sentinel Sisters』を早期アクセス配信開始した。『9th Sentinel Sisters』はどういうゲームなのか。『Vampire Survivors』ライクに見えるが、どういう位置づけなのか。意図を訊くためにメールインタビューを実施した。

Live Wireは10月6日、『9th Sentinel Sisters』を早期アクセス配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、価格は499円。『9th Sentinel Sisters』は、9月に突如としてSteamストアページが開設。『ENDER LILIES』や『ハーヴェステラ』に携わった新進気鋭のスタジオが新たなゲームを作っているということで、一部で話題を集めた。


しかし、そのコンセプトや、誰が作っているのかなどは謎に包まれている。『9th Sentinel Sisters』はどういうゲームなのか。『Vampire Survivors』ライクに見えるが、どういう位置づけなのか。意図を訊くためにメールインタビューを実施した。回答者は、元ケイブ/gumiで、現在Live WireのCOO(最高執行責任者)と本作のプロデューサーを務める浅見 隼一氏と元ネバーランドカンパニーで本作のディレクション及びゲームデザインを務める村上健一氏である。

――『9th Sentinel Sisters』についてご紹介をお願いします。

浅見 隼一(以下、浅見):
人類が滅びてしまった近未来の地球で、クローンの少女たちが人類亡き後も戦い続ける、ポストアポカリプスな世界を舞台にしたゲームです。大群で押し寄せるクリーチャーを、メカに乗った少女がミサイルやレーザーなどの近代兵器でなぎ倒していく、爽快感たっぷりのツインスティック・ローグライクアクションゲームです。

――本作の立ち上げ経緯を教えてください。

浅見:
(Live Wireが携わった)『ENDER LILIES』のヒットをうけ、社内にオリジナルタイトルを作りたいという熱が高まってきていたタイミングと、ちょうど主要開発メンバーが大きなプロジェクトの開発を終えたタイミングが重なり、「作るなら今だ!」と発足したプロジェクトです。

『ENDER LILIES』


――『9th Sentinel Sisters』はどれくらいのチームで、どれくらいの期間作っていたのでしょうか。

浅見:
去年の夏ごろからプロジェクトを立ち上げ、秋頃に本格的にスタートさせたのでおおよそ1年弱の制作期間です。

――『9th Sentinel Sisters』は、どのようなスタッフが作っているのでしょうか。スタッフと、スタッフが過去手がけたものなどを教えてください。

浅見:
コアとなるスタッフは4名で、うち1名は来年新卒入社予定のアルバイトです。

・ディレクター/ゲームデザイナー(村上健一)
出身:ネバーランドカンパニー
代表作:『ルーンファクトリー』シリーズ

・メインプログラマー
出身:トレジャー
代表作:『ガーディアンヒーローズ』『バンガイオー』

・デザイナー
出身:ネバーランドカンパニー
代表作:『ルーンファクトリーオーシャンズ』

・ゲームデザイナー
来年新卒入社予定

また、上記以外に、空き時間を見つけ自発的に有志で手伝ってくれたスタッフがたくさんいます。

――ここからはゲームの話をさせてください。『9th Sentinel Sisters』は、初期ヒーローはかなり重量感があります。この意図を教えてください。

村上健一(以下、村上):
自機の移動速度設定は、かなり悩んだポイントのひとつです。避けながら狙う、というツインスティック独特の操作はゲームに慣れた人はともかく、あまりゲームに慣れていないプレイヤーにとっては中々難しい操作です。


そこでさらに自機のスピードが速すぎると、制御が効かなくなってしまい操作難度が上がってしまうため、あえて初期値は控えめに設定してあります。その分、早い段階でスピードが強化できるようになっていて、成長すればかなりスピーディーに動くようになるため、ゲーム内のキャラクターに合わせて、操作に慣れていってもらえたらという狙いで作っています。

――『9th Sentinel Sisters』はいわゆる『Vampire Survivors』ライクにあたる作品だと考えています。このジャンルにおける本作の強みを教えてください。

村上:
サイドビューとツインスティック操作によるアクション性の高さです。操作は移動のみで攻撃はオートといったタイトルが多いかと思いますが、右スティックで狙いをつけるという操作によってどの敵から倒すか、どっちに弾幕を展開するかといったシチュエーションが生まれやすく、敵を倒している感覚やステージ攻略の面白さなどが、より味わえるようになっているかと思います。

また、敵の動きにもこだわっていて、螺旋のようにプレイヤーを取り囲んだり、速いスピードでプレイヤーに奇襲をかけたりと、右スティックでエイムして対応するシチュエーションが活きるようにしています。

――本作は「カジュアルローグライトアクション」と称されています。が、プレイした限り、難しいゲームに思いました。弾幕も避けないといけないので、結構ハードコアな印象でした!カジュアルローグライトアクションというジャンルはどういう意図でつけたのでしょうか。

浅見:
短い時間でサクッと遊べる、難しいステージは鍛えれば火力でクリアできるといった点でカジュアルと定義しました。プレイヤーの操作テクニックを必要とするシーンもありますが、アクションやシューティングが苦手なプレイヤーでも武器のレベルを上げたり、自機を恒久的に強化したりすることで、敵の複雑な動きも火力でクリアできるように調整しました。恒久的に成長させることのできるパラメータは多めに設定してあり、RPGのようにレベルを上げて攻略するような方法もできるようにしています。


――このゲームをどういう人に遊んでほしいですか。

村上:
ツインスティックシューターやローグライクアクションが好きな人はもちろん、アクション、シューティングが苦手な人でも楽しめるように調整しましたので、世界観やビジュアルに惹かれた人にもぜひ楽しんでいただきたいです。

――ありがとうございました。

『9th Sentinel Sisters』はPC(Steam)向けに早期アクセス配信中だ。

Ayuo Kawase
Ayuo Kawase

国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)

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