PLAYISMにて求人募集中。業界経験不問で、面白いインディーゲーム出したい人歓迎

 

弊社アクティブゲーミングメディアは、ゲームパブリッシャーPLAYISMを運営している。そのPLAYISMにおいて、今新たにプロデューサーを募集中だ。今回は、PLAYISMを統括する水谷に、どのような人材を求めていて、またPLAYISMで働く上ではどのようなやりがいがあるのかを語ってもらう。

条件としては以下のとおり。まずこちらの条件を参考に、読み進めていただけると幸いだ。なお応募方法については記事の最後に記載しているので、われこそはという方はそちらを読んで応募してほしい。

・年齢:25~35くらい
・重視する能力:問題解決能力
・英語力:英語が嫌いでない
・業界経験:不問
・勤務地:大阪希望
・給与:個別相談

――まずPLAYISMと水谷さんについて紹介してください。

水谷俊次(以下、水谷):
インディーゲームブランドPLAYISMを運営している水谷です。日本のインディーゲームを世界に輸出したり、逆に世界のインディーゲームを日本に輸入してローカライズしたりしています。新しい楽しさがあるゲーム、面白いゲームを分け隔てなく世界中誰でも楽しめるようにしていきたいと考えているブランドを運営しています。

PLAYISMは7年やってきましたが、7年前はインディーゲームを売る場所も買う場所も非常に限られており、市民権が今ほどありませんでした。欧米など世界にあるインディーゲームを買えるようにするために、もしくは国内のゲームを世界で売っていくために、プラットフォームとしてのPLAYISMを開きました。そのうちSteamのゲームを外に売っていくという選択をし、そしてPlayStation展開も進めていき、そのうちXboxにも展開し現在はNintendo Switchにまでたどり着きました。個人・同人クリエイターさんもコンソール展開もできるようになりましたね。

便利かつ開かれるようになった一方で、当時はインディーパブリッシャーは「出せるよ」、というだけで価値があったんですが、今は自由に出せるようになり、かつ翻訳もどこの会社さんでも、さらには個人レベルでもちゃんとした質のローカライズで出されています。その中で、パブリッシャーの役割がどんどんなくなってきているのは実感しています。僕たちがいなくても美しい言葉でゲームが出ますし、コンソール展開もできます。我々の役割は薄まっていますよね。その一方で、国内からエポックメイキングな作品が多く出ているかといえば、そこまでにはなってないのも実感としてあります。

PCおよびPS4向けに販売中のStudio Pixelが手がけた『ケロブラスター』

そういう意味で、作ることや完成させることの大変さが目立ってきているのかなと思います。ゲームを作りたいという情熱によってインディーゲームは作られるべきなんですが、現実問題、情熱だけではできない部分もある。その上で、プロジェクトをきちんと進行管理していくということは、地味なんですがとても重要なんです。そういう面でのプロフェッショナルが必要なのかなと。完成させなければいけないですし、今ではインディーゲームといえどマーケティングしていなかければいけないし。

――そこが求人につながると。

水谷:
そうですね。翻訳者とか、マーケターとかピンポイントな仕事でなく、もっと広い視野をもってプロジェクトを管理できるプロデューサーみたいなことがしたいという人に来てほしいです。インディーゲームの開発から完成、そしてプロモーションまでできる人ですね。というと、ものすごく高いハードルが高く聞こえるかもしれませんが、要は最初から最後までタイトルの責任をもって売ってみたいという方と一緒に働きたいなと。

インディーゲームは7年前よりは随分浸透してきしましたが、売れるものを出し続けるだけでなく、売れるかもわからないものを売っていくこともインディーゲームにおいて重要だと思います。また、結果的には大変なヒット作になりましたが、発売前の『Paper, Please』に開発費を出す人はおそらくなかなかいなかったと思いますし、ああいった作品が多く生まれてほしいと思います。インディーゲームのやろうとしていたことを守りつつ、ビジネスとして成功できるような道筋を立てられる人が、今インディーゲーム市場においてとても重要ではないかと考えていて、僕自身もそういう人と一緒に仕事したいなと。同人や個人・グループでゲームを制作されている中においては、マネジメントを担当している人がいないのでうまく回らず頓挫したり長引くケースも見られます。そうした開発者さんと一緒に歩いていける人が、今業界的に必要なのではないかと考えています。

――支えて、完成させて、売っていく人ですか。

水谷:
そうです。そうしたプロセスにおいてずっと寄り添っていられる人が、日本のインディーゲームにとっては必要だと思います。そういう人じゃないと、我々の存在価値はなくなってしまうのではないかと。ともすると、手数料をもらうだけのぼったくり業者になりかねない。

ローカライズできますとか、マーケティングできますとかはもちろんとても重要なんですが、プロジェクトをチェックし管理し、作品と向き合い、考え続ける人が必要なんです。それはゲーム業界の経験者に限定していなくて、そういうスキルがある人なら力を発揮できるんではないかなと思います。

――参考に、水谷さんの一日の流れを教えていただけますか。

水谷:
そうですね、今日はとあるゲームをどうやって売るかを一時間ぐらいずっと悩んでいました。悩んだだけで何も進まないこともありますけど(笑)。あと、ほかのタイトルが何本売れたとか何円売れたんだろう、それでどうやってそれを実現したんだろうというのをいろいろチェックし、じゃあ僕らはどう手を打っていくかを考えていきます。そして、それを実行に移す。

今はBitSummitも近いので、こういうクリエイティブ素材を用意していくとか入稿期限のチェックとか、進行管理全般です。現在同時に動いているプロジェクトが30個くらいあって、それらを見ながら優先順位をつけてスタッフ皆に振り分けたりして作業していく感じです。まあ、結局なんでもやりますね。今日みたいにメディア対応もやるし、ローカライズテキストも直すし、デバッグもするし、タイトルの契約もしないといけない、売上の管理もしないといけない。何でもやらなければいけないというところはあります。

――業務内容の好き嫌いがあると厳しいと。職人には不向きというか。

水谷:
プロデューサー的な立ち位置を目指すとなると厳しいですね。職人は向いてないですね(笑)。それと数字(を見ること)に強くないと苦しいと思います。うちも会社ですから、社長はだいぶ話がわかる人ですが、それでも時に経営層を説得することもしなければいけない。自分が出したいゲームがあった時に、どれだけ説得力のある材料を揃えられるか。数字の裏付けを作らなければいけないので、プレゼン能力も大事だと思います。社内外、感覚的にも論理的にも人を動かす、納得させる力は重要になりますね。

Nintendo Switch向けには『返校 -DETENTION-』を販売中

――実は色々な能力がいるんですね(笑)。そうした能力を持つ人が得られるものをお聞きします。たとえばどのようなやりがいがありますか。水谷さんは何が楽しいですか。

水谷:
プチデポットさんに怒られるかもしれませんが、『メゾン・ド・魔王』のようにあまり知られていないゲームを、ドキドキ感を持ってリリースした時にうまくいとすごく楽しいですよね。自分で考えて仕掛けて、うまくいくと反応がダイレクトに返ってくるので、とてもわかりやすいですよ。売上やお金といった数字やSNSやメールでの反応でもわかります。自分のした仕事の反響がここまでダイレクトに返ってくるのはそうそうないんではないかなと。小さいチームなので、責任の所在は明らかなので結果が出せると楽しいですね。出ない時もありますが…。

――酸いも甘いもありますよね。

水谷:
ありますね。めちゃくちゃうまくいく時とめちゃくちゃいかない時があるんです。そういう時に大事だなあと思うのは、一喜一憂しないことですね。いちいち浮足立ったり混乱する人は辛いと思います。良い時も悪い時も何があっても「ふーん」と思える人が好ましいかなと思います。

――実は求めている条件は、社会人としての一般スキルという感じがしますね。

水谷:
そうですね、一般スキルだと思います。そういう意味でも、インディーゲームが好きでこうした一般的なスキルが一定あるなら、ゲーム業界ではない人でも歓迎です。

――以前のPLAYISMの求人では「最低限の英語力」というややあいまいな条件もありましたよね。こちらは健在ですか。

水谷:
そう言うと僕は、英語力はほとんどないんですよ。当時は英語力がある人が増えないと大変だった時期ではあったんですが。あったほうが便利ですけど、必ずしも必要ではないと思います。今は英語力より、物事解決能力だったり進行させる能力ですね。英語はあくまで道具でしかないので、道具は他の誰かに借りればいいかなと。

――外国人が多い、うちの会社だと特にそうですよね。

水谷:
うちの会社はみんな英語できるので。英語はあればいいとは思いますが、そこにこだわりはないですね。ただ英語のやり取りは日々ありますから、英語がめちゃくちゃ嫌いな人はおすすめできないですけど、なんとなく読めるとか、その程度あればいいのかなと思います。英検何級とかTOEIC何点とかは求めていません。

――ちなみに年齢としてのイメージはどのくらいですか。

水谷:
25歳~35歳ぐらいですね。ある程度社会で修羅場をくぐってきた人と仕事したいなと(笑)。裁量が広いので大変にすることもできますし、楽にすることもできます。自由度も高いですし、これしかやっちゃだめというのはありません。その分自分で考えて仕掛けられる人じゃないと、やることないなとなるかもしれません。ああ、それとゲームが嫌いだと厳しいかもしれませんね。ただ好きすぎて視野が狭くなると少し困ることもあるかなと思います。

昨年にはPS Vita向けに『VA-11 HALL-A ヴァルハラ』を発売

――と言いながら、PLAYISMのスタッフはみなさんとてもゲームが好きですよね。

水谷:
本当に好きですね(笑)。僕は、彼らに比べるとそこそこレベルになっちゃいますね。僕は今、『ファイナルファンタジーXII』をやっているぐらいで、超メジャーな大作ゲームが好きなので…。ああ、ただ、クリエイターへの尊敬心を持っていないとしんどいと思います。クリエイターは偉いという気持ちがあることはとても重要ですね。

――職場環境としてのPLAYISMチームの魅力はなんですか。

水谷:
普通の会社に比べると時間も仕事も割と自由かもしれないですね。意図があって何かやるなら基本は通そうと思っています。責任をもって最後までやりきるならいいですし、なるべく止めないようはしています。逆にシステムがあまり完成されていないので、雑な部分もあります。ゲームが好きで能力があればその才能を発揮しやすい環境かなと思います。

――僕の業務もそうなんですが、ルーチンワークではないというか、今日何があるかわからないという高揚感と不安の両方が、日々ある気がします。

水谷:
そうですね。ただ、ゲームのパブリッシングでは時折ルーチンになる時もあります。ただそれをすると失敗しますね。去年うまくやれた方法が今年通用しないということが多々あります。逆にそれが面白さだと思います。時代の風がダイレクトに当たる場所かなと。

――ちなみに勤務地は大阪になりますか。

水谷:
東京でもいいんですが、まあ、一緒にやりたいんですよね。一人でガンガン仕事を完結させられるならいいんですが、できれば大阪にきてほしいですね。

――以前求人された時は「業界経験者で英語力求む」という形でしたので、かなり条件が変わったイメージです。

水谷:
そうですね、一年経って考え方も状況も変わったんだと思います。業界大手にいらっしゃった方がうちにきてもインディーゲームは文化ややり方が大きく違うので、少し難しいかもしれません。そういう意味では、業界未経験の方が馴染めるかもしれませんね。

――待遇については応相談ですか。

水谷:
応相談、直接交渉ですね。能力に応じてという感じです。お金を出す気はあります(笑)。自分でインディーゲームを発掘して世界にリリースすることを面白いと思う人は、ぜひきてほしいですね。プロジェクトマネジメントというと堅苦しいですけど、自分の力で何かを広めたい、みたいな思いを持っている人はくるとすごくいいのかなと。

今年2月にはMercuryStudioが開発する『BREAK ARTS II』をPC向けに発売

――最後にあらためてアクティブゲーミングメディア、そしてPLAYISMで働くという魅力を語ってもらえますか。

水谷:
うちの会社は新しいことをしている会社だと思います。AUTOMATONもPLAYISMも後ろ盾なしでここまできました。ほかの会社なら通らない企画もやたらと通る。うちの代表のイバイがそういう気質だというのもあると思いますが…。それが一番の魅力だと思います。結果を求められますが、好き勝手できます。それをやりたい方はぜひきてくれると嬉しいです。

――ありがとうございました。

 

今回の求人を見て興味が湧いた方は、以下の住所に履歴書を郵送で送ってほしい。目安の応募期限は5月いっぱいとなる。書類選考に通過された方のみ、追って面接の連絡をさせていただく予定だ。細かい質問のある方はメールにて質問してほしい。ただし、応募はあくまで書類でのみ受け付けているので注意。

書類の宛先:
〒550-0004 大阪市西区靭本町1-12-6 株式会社アクティブゲーミングメディア PLAYISM採用担当宛

質問用メールアドレス:
[email protected]


国内外全般ニュースを担当。コミュニティが好きです。コミュニティが生み出す文化はもっと好きです。AUTOMATON編集長(Editor-in-chief)