『デススマイルズ』レビュー エンジェルたちが開くSTGの扉

『デススマイルズ(DEATHSMILES)』は2007年に株式会社ケイブがアーケード向けに開発した横スクロールSTGである。先日配信された『虫姫さま』に続くCAVEのSteam向けタイトル第二弾であり、2010年に発売されたXbox 360版以来の移植となる(例によって操作性の異なる携帯電話向けはカウント除外)。

『デススマイルズ』は2007年に株式会社ケイブ(以下、CAVE)がアーケード向けに開発した横スクロールSTGである。先日配信された『虫姫さま』に続くCAVEのSteam向けタイトル第二弾であり、2010年に発売されたXbox 360版以来の移植となる(例によって操作性の異なる携帯電話向けはカウント除外)。プレイヤーは異世界「ジルバラード」に住む少女(エンジェル)のうち一人を選択し、左右に撃ち分けられるショットや使い魔(オプション)の攻撃を駆使し、ジルバラードを襲う魔物を撃破してゆく。

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Steam版『デススマイルズ』
開発元:株式会社ケイブ
販売元:株式会社デジカ
発売日:2016年3月11日
価格:1980円

なお、これ以降の内容は、特記のない限り無印アーケード版――Steam版でいう「オリジナルモード」および「ノーマルモード」を対象としているため、あらかじめご了承いただきたい。

本作はステージクリア型の横スクロールSTGであり、ステージの攻略順はある程度プレイヤーが自由に選択できるという特徴がある。全体では「前半6ステージ+(追加1ステージ+)最終ステージ」の最大8ステージを攻略する構成だが、このうち前半6ステージは全3章で「第一幕(昼)」「第二幕(夜)」を交互にプレイするかたちで進む。第一幕と第二幕にはそれぞれ3つのステージが用意されており、さらにステージごとに難易度をランク1~3の範囲で選択することが出来る。ランク1はまさに初心者向けという感じで、プレイヤーは気持よく魔物どもを蹂躙できる難易度だが、レベル2はそれなりに敵が抵抗するようになり、ランク3ともなるとランク1とは段違いの攻撃にさらされることになる。

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ゲームスタート時に選べる昼のステージ。奥に見えているのが夜のステージである。昼夜を交互に行き来しながら、6ステージすべてをクリアして回るのが前半戦である。この時、各ステージのランクも同時に選択する。もちろんレベル3が最も難しい。

ランク1の難易度はかなりのどかな感じだが、敵本体に接触するとダメージを受けたり、手加減はされているものの1ステージに1箇所は死にどころが用意してあったりと、間延び感が少なくなるように工夫が施されている。

とはいえ、これだけならごく普通の難易度選択制に見えるだろう。実は移植版のノーマルモードではオミットされてしまった仕様として、アーケード版には難易度選択にもう一工夫してあった。レベル1~3の難易度のうち、レベル1と2に関しては「第一幕と第二幕でそれぞれ1回しか選択できない」という制限があったのだ。難易度を低い方から選択していくにしても「1→1→2→2→3→3」となり、最低でも2回はレベル3を切り抜けなければならない。最終ステージには難易度選択がなく、概ねレベル2後半~レベル3に相当する難易度に設定されている(特定の条件でさらに上昇する)ので、これは前半ステージと最終ステージの橋渡しをする役割を担っていた。

review-steam-version-death-smiles-003レベルの他にステージごとにも特色や難易度の差があるので、プレイヤーは「どのステージでレベル1~2を使うか」「どのステージをレベル3で切り抜けるか」「あるいは上達してレベル3をこなせるステージを増やすか」という戦略性が生まれた。レベル3の難易度は、確かにレベル1から比べればかなり難易度は上昇するものの、当時のCAVEタイトルと比較して難易度はかなり控えめであり、プレイヤーのモチベーションをヘシ折りにくる挑発的な難易度ではなかった。

とくに前半ステージは、ボス戦以外でプレイヤーを本当に殺しにかかってくる弾幕というのは実は少なく、レベルを2から3に上げても「死にそうなポイント」は同じであることが多いため、下位難易度の経験も無駄にはならない。

先述の通り最終ステージにはランクセレクトがなく、基本的に固定の難易度であるため、レベル1進行に頼っていると開幕の死神ラッシュの苛烈さに面食らってしまうだろう。

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各難易度の比較のために「第二章第一幕」のボス直前のシーンを並べた画像。左からそれぞれレベル1・レベル2・レベル3だ。レベル1では敵弾そのものが無くなっており、レベル2では敵弾が追加、レベル3ではその敵弾が多くなっている。敵弾こそ多いが実際には弾速が遅いため、知っていれば避けるのは難しくない。

そこで私は、まずはアーケードモードでのプレイを勧めたい。最終ステージをクリアするためにはある程度プレイヤー自身のレベルを上げる必要があるので、トレーニングモードを使うのでもなければ前半ステージを高レベルで突破できるように頑張るのが自然な流れだ。しかしノーマルモードではレベルの選択制限がなく、全編レベル1でも進行できてしまう。別にプレイヤー自身で難易度を上げて、アーケードモードと同様のプレイングを行えば良いのだが、とくに初心者が自発的に難易度を上げるというのは難しいのではないだろうか。全編レベル1で進行できてしまうことが逆にプレイヤーの上達の機会を奪い、レベル1と最終ステージでの難易度のギャップに面食らい、実際の難易度以上に印象が悪くなり、プレイをやめてしまうのではないかという危惧がある。最終的にレベル3でのプレイを余儀なくされるアーケードモードであれば、少なくとも前半ステージで経験した難易度と最終ステージの難易度のギャップは少なくなり、攻略のモチベーションも保てるのではないか――というのが私の考えだ。

初プレイや初心者の入り口はレベル1で全く問題ない。レベル1であればどんな初心者であっても「最初のステージで訳もわからず撃たれてゲームオーバー」ということにはなり得ず、その上でアクセント的に死にポイントも配してあって完成度が高い。かわいい女の子が魑魅魍魎共を吹き飛ばすのが気持ちいいというところから入るのにも異論はない。ただ、せっかくなら本作をノーコンティニューでクリアできるまでに楽しんで欲しいし、もっと根源的にはSTGの「上達する楽しさ」を味わって欲しい。それが顕著に味わえるのが本作では最終ステージだと思っているが、アーケードモードに存在した上達への導線を、ノーマルモードではただ取り払ってしまっているように感じるのだ。

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なおアーケードモードでプレイする場合、原作の解像度の関係からか、デフォルトではこの通りかなり画面表示域が小さく設定されているため、オプションで表示倍率を上げることをおすすめする。オブジェクトが高解像度で書きなおされているノーマルモードは画面表示域が最初から広く取られており、あまり問題にならない。

一方でノーマルモードはレベル2の選択制限もなくなるので「レベル1は楽勝になったがレベル3は厳しく、レベル3で残機を削られて最終ステージに辿りつけない」というプレイヤーや、レベル1を卒業してレベル2に比重を置きたいプレイヤーには最適なモードでもある。ノーマルモードで「レベル2と3だけ選択する」というプレイで上達を目指す事ができるからだ。そこから徐々にレベル3を攻略できるステージ数を増やしていけば良い。逆に今度は「オールレベル2で進行したい」という誘惑に打ち克つ必要が出てくるが、レベル1進行を卒業できたプレイヤーなら問題無いだろう。

さらなる上達「稼ぎ」の誘惑

多くの場合、スコア稼ぎというのはプレイヤーの自己満足(実績解除等も含む)か、あるいはスコアによる残機エクステンドに向けて攻略目的で最低限のスコア稼ぎを行うというパターンであるように思う。本作もまたスコア稼ぎ自体が攻略要素の中心に置かれているタイプのタイトルではないため、必ずしもスコアの数字を気にする必要はない。ないのだが、本作は稼ぎをゲームプレイの目的に組み入れると、単にステージ攻略を目指した場合とは全く異なるゲームに変じ、これがとても面白いのだ。

まず本作にはアイテムによる自機のパワーアップといった要素は存在しない。代わりに得点アイテムを取れば取るほど溜まってゆくアイテムカウンタ(これが得点アイテム1個あたりの点数でもある)を1000まで貯めれば、その後いつでも「ハイパー」と呼ばれるパワーアップ状態に突入できる。

ハイパー発動中は「火力が上がる」「得点アイテムが増量」「使い魔(いわゆるオプション)のショットを当てると得点アイテムが出るようになる」「敵本体に対して無敵になる」といった恩恵がある。また発動中はハイパーカウンタが1000スタートで減ってゆき、これがゼロになるか敵弾に被弾するか、あるいはボムを使用するとハイパー状態が終了し、アイテムカウンタはゼロに戻る。

通常時とハイパー発動時で得点アイテムの扱いが違うのが特徴で、本作の得点アイテム(王冠)は地面に落ちると割れてドクロに分裂する。両者で得点は一緒なので分裂させてドクロでとったほうがスコア的には得になるが、カウンタは王冠の状態で取ったほうが増加が大きい。逆にハイパー発動中はすべてのアイテムのカウンタ増加値が+1で固定されるので、地面に落として割ってから取ったほうが儲かることになる。またハイパーの残り時間は1000から減り続け、発動中に増やす事はできないが、アイテムカウンタはそれとは別に最大10000まで増え続ける。10000になるとフィーバー状態となり、出現アイテムの質や量が底上げされる。通常時は「いかに王冠を逃さず取ってカウンタ1000を目指すか」ハイパー発動中は「いかにアイテムを割って取ってカウンタ10000を目指すか」という操作が重要になる。

長々とシステムを書いてしまったが、この稼ぎシステムの何が気持ち良いかというのは、下のGif動画を見ていただければわかっていただけると思う。

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レベル3「墓場」にて。フィーバー突入しているので敵を倒すたびに大王冠が出現する他、家を破壊した時の大王冠や、それが地面に落ちて王冠とドクロに分裂していくジャラジャラ感、一気に回収してスコア表示が大回転する様は一度味わうとやみつきだ。プレイヤーの動きが甘いのはご容赦いただきたい。

いかがだろうかこのジャラジャラ感。本作の中で私の最も好きな場所の一つである。家が破壊された瞬間の大王冠の乱舞、ヤケクソ気味な処理落ち、その後地面をなでて全回収する様に滾るものはないだろうか。私にはあった。

このように本作の稼ぎは視覚的なインパクトが大きいのだが、稼ぎを中心にゲームを組み立てた時の遊びの幅も大きい。カウンタはステージ間で全て引き継ぐ(ハイパー発動中にステージクリアした場合は、その残時間とカウンタの状況も引き継ぐ)ほか、ステージによって稼ぎやすさに割りと大きく差異が設けられているため、どこでフィーバーになりたいか、どこでハイパーを発動するか、そのためのカウンタをどのステージで稼ぐか……という戦略を組み立てる必要があり、これは単にステージ攻略だけを目的とした場合とは全く異なる。

さらに本作には「レベル3を5回選択すると敵の撃破時に撃ち返し弾がつく”デスモード”に突入する」という要素があり、これを活かすか殺すかによっても戦略が変わってくる。本作の撃ち返し弾は自機の使い魔で吸収することができ、さらにドクロアイテム1個に変換してくれるというオマケまでついてくるので、稼ぎの最終形態のためにはここを目指す必要が出てくるのだが、如何せん難易度が上がり過ぎるのである。

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先ほどの動画と同じシチュエーションだが、撃ち返しをONにしている。十字型の猛烈な撃ち返し弾が寄ってきているのがわかるだろう。そして使い魔で弾を消せれば消しただけスコアが上がる。難易度も上がる。

いくら(CAVEタイトルにしては)難易度が低めの本作とて、こうなってしまうとさすがに超越者向けの様相を呈してくる。しかし出現する敵が最も多く、最も得点が稼げるのもレベル3であるため、できるだけレベル3で稼ぎに臨みたい。そこで我々普通の人間としては、いかにデスモードに入らず(=レベル3選択を4回までに抑えつつ)高得点を目指すか、ということを目指したくなってくる。撃ち返し弾という困難を避ける代わりに、稼ぎプレイの質を高めていくのである。そこでもう一つ紹介しておきたいのは、本作の秀逸な実績設計だ。

review-steam-version-death-smiles-008特に強調しておきたいのが「1億点・2億点・3億点」にそれぞれ用意されたスコア達成の実績である。それぞれ「とくに稼ぎを意識せずノーコンティニューだと概ね9千万点前後になるので、つい目指したくなる1億点」「その流れで1億を目指すとだいたい最終スコアが1億5千万くらいになるので、どうせならと目指してみたくなる2億点」「険しい道程だが撃ち返しなし・Exステージなしでも極めれば達成可能な3億点」と絶妙に達成したくなるさじ加減で設定されており、最高得点の3億点でもかなり頑張ればデスモードなしでも達成できる力加減なのが素晴らしい。私はXbox360版を遊んでいるとき、一番面白かったのは3億点を通常ステージ+最終ステージでExステージの峡谷に行かず、かつデスモードなしで達成するプレイをひたすら練習していた時だった。3億を目指したのは実績という区切りがあったからだが、この実績のノルマ設定は稼ぎへのモチベーションをかきたてる秀逸な設定と言えるだろう。

この稼ぎへの誘いはクリア中心のプレイングではなかなか見えてこないところだと思うが、本作の大きな魅力の一つであるので詳しく紹介させてもらった。稼ぎシステムも比較的シンプルであり「通常時は落とさずに取る」「ハイパー時は落として割ってから取る」を心がければ形にはなる。

まずは火山ステージレベル3にカウンタ1000で乗り込み、火山弾の出てくるところでハイパーを発動するところから始めてみると良いだろう。クリア中心のプレイであっても、ハイパー発動後適当に凌ぐだけでもライフがエクステンドするくらいにはスコアが伸び、4ステージ目以降の選択であればライフ回復アイテムまで出てくる。ボスが難敵なのはボムでしのごう。

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本作のジャラジャラ感に入門するのに最適なのが第三章第二幕「火山(レベル3)」。2カ所目の岩の噴出口(スクリーンショットの場所)でハイパーを発動できるようにし、あとはひたすら岩と敵を撃ちまくる。特に岩に関してはハイパー発動中は敵本体に当たらないので、たまに飛んで来る敵弾に注意しつつ噴出口にベタ貼り付きでガンガン撃ちまくればいい。後半の溶岩噴出ゾーンはロックショットで、ボスはボムでなんとかする。

触れるのが最後になってしまったが、本作のために並木学氏の作曲したBGMも、ゲームプレイや雰囲気を大いに盛り上げる良曲揃いだ。とくにプレイヤーセレクト画面から第一章第一幕「港町」を選択すると、それぞれの曲の雰囲気が見事に繋がるようになっていて必聴である。Steam版にはサウンドトラックがついてくるので、そちらも合わせてお勧めしておきたい。

総合的に見て、レベル1の難易度の低さからくるとっつきやすさ、ある程度の上達を強要してくるシステム、稼ぎの楽しさとそれのもたらすゲーム攻略の変化など、遊べば遊ぶほどに味が出てスコアの伸びる、実績まで含めてパッケージとしてはCAVEタイトルの中でもベストと言って良い完成度を誇っていると言えるだろう。Steam配信を機に本作に触れるシューター、あるいはSTGに入門してくるプレイヤーが増加することを願ってやまない。

Steam版について

以下、Steam版の仕様についての特記事項を列挙しておく。本稿は発売日時点でのバージョン「1.1.1.0」を元に執筆しているが、発売日あるいは発売日以降にパッチによる更新が行われ、本稿の情報が適用できなくなっている可能性があることについてはご了承いただきたい。バージョンナンバーはタイトル画面に表記されているので参考にして欲しい。

『虫姫さま』と同様、全般的にXbox 360版と同一の内容である。ゲーム内容についてはXbox 360版との差異は殆ど見受けられず、アーケード版とも差異らしい差異は見受けられなかった。

収録モードについてはXbox360でDLCだった「メガブラックレーベル」「メガブラックレーベルVer1.1」も本体に含まれており、すべてのモードが選択可能だ。一方でXbox360版の予約特典だった「フルボイス化DLC」については後日有料配信を予定しているということだ。

PC向けの最適化という点では『虫姫さま』のアップデートで取り入れられた点は概ね引き継がれている。『虫姫さま』描画解像度の変更はできないようだが、ウインドウサイズは変更が可能なので、手動で良ければ引き伸ばし表示もできる。

デフォルトではVsyncがOFFの状態だが、これは下記のiniファイルを編集することで適用することが可能だ。

C:\Program Files (x86)\Steam\SteamApps\common\Deathsmiles\Deathsmiles.ini
Vsync=1を追加

このファイルには他にもウインドウモード時の位置や画面の表示サイズなどが記載されているため、取り扱いには若干注意が必要だ。消去してからゲームを再起動すればデフォルト設定で再度生成されるが、その際はVsyncの設定も消えてしまうので注意すること。

最後にアーケード・ノーマルモード以外のモードについて画像を交えて軽く紹介しつつ本稿の締めとしたい。いずれもアーケード・ノーマルモードをベースに主にスコアシステムを複雑化したモードであるため、まずはアーケード・ノーマルモードからプレイを始めるのが良いだろう。ひとりでも多くのプレイヤーがジルバラードを訪れてくれることを願う。

「デススマイルズ Ver1.1」もともとはXbox360移植に際し「Xbox360コントローラ向け」として作成されたモード。「撃ち返し弾処理」にフォーカスした内容になっており、一度でもレベル3を選択するとデスモードに突入するが、代わりに使い魔の向きを右スティックで自由に調節できるので吸収がやりやすくなっているほか、撃ち返し弾の吸収範囲も通常より広めに設定されている。アケコンでも操作できるようになってはいるものの茨の道。他にもハイパー発動ボタンが独立していたり、ハイパーがカウンタ100から発動可能だったり、ロックショットで撃ちこむとカウンタが増えるなどのシステム調整も施されており、全体的に派手なゲームモードである。
「デススマイルズ Ver1.1」もともとはXbox360移植に際し「Xbox360コントローラ向け」として作成されたモード。「撃ち返し弾処理」にフォーカスした内容になっており、一度でもレベル3を選択するとデスモードに突入するが、代わりに使い魔の向きを右スティックで自由に調節できるので吸収がやりやすくなっているほか、撃ち返し弾の吸収範囲も通常より広めに設定されている。他にもハイパー発動ボタンが独立していたり、ハイパーがカウンタ100から発動可能だったり、ロックショットで撃ちこむとカウンタが増えるなどのシステム調整も施されており、全体的に派手なゲームモードである。
「デススマイルズ メガブラックレーベル」2008年にアーケード向けに発売されたバージョン。プレイヤーキャラに「サキュラ」が追加された他、全体的にキャラクターの性能を上方修正する、ハイパーがカウンタ500から発動できるなどの調整が加えられ、中でも稼ぎ関連はシステムが複雑化して別物と化しており、無印とは全く違う稼ぎ方を考える必要がある。なおレベル999という不穏な難易度が追加されている。選ぶと後悔するのでやめましょう。
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「デススマイルズ メガブラックレーベル Ver1.1」Xbox360版向けにDLC販売されたさらなる追加モード。メガブラックレーベルをベースに使い魔の操作、レベル3選択で即デスモードなどVer1.1らしい調整の他、新アイテム「特大王冠」の追加に始まるスコアベースの底上げ調整の結果、もはや「常時ハイパー進行」すら夢ではなくなった。ハイパー自キャラの弾、猛烈な撃ち返し、乱舞する特大王冠というド派手なゲームプレイ、そして5億点エブリという驚愕のデフォルト設定と大回転するスコア表示は、デススマイルズにおけるインフレとは何かということを我々に教えてくれる。

(c) 2015 CAVE Interactive CO.,LTD.

Rokurou Eyama
Rokurou Eyama

ビデオゲームとアメコミとバイク(盗難被害遭遇済)をこよなく愛する30台前半。レトロゲームも最新ゲームも等しく同じ大切なプレイ対象である。

幼少期に出会った『マーブルマッドネス』の衝撃でビデオゲームに目覚め、なぜか実家に転がっていたMSX2+に親しみ、バーチャルボーイに立体視の未来感を植えつけられゲーム人格が形成されていった。STGからRTSまでどんなジャンルも遊んでみるが女の子がいっぱい出てくるゲームは苦手。

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