見下ろしアクション『Conan Chop Chop』紹介。かわいいビジュアルでも骨太難易度、クセになるローグライトゲーム

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DMM GAMESは3月31日より、PS4/Nintendo Switchに向けて2D見下ろしアクション『Conan Chop Chop』を配信する。本作は、ゲームにおいては『コナン アウトキャスト(Conan Outcasts)』などで知られる、「英雄コナン」の世界を題材に作られたタイトルだ。本作は「英雄コナン」シリーズの無骨なイメージからかけ離れた可愛らしいビジュアルが特徴的だが、骨太な難易度からは殺伐とした「英雄コナン」の世界の片鱗を感じ取ることができた。本稿では、DMM GAMESから提供を受けたPS4版をもとに、『Conan Chop Chop』の魅力を紹介していく。

作品概要

本作は見下ろし型の2Dアクションゲームだ。ソロでも問題なく楽しめるほか、最大4人での協力プレイがオンライン・オフラインを問わず可能となっている。ローカライズにはテキストだけでなく吹替も収録されており、カートゥーンアニメのようなユーモアたっぷりの吹替には、思わずニヤリとさせられる。

ストーリーはシンプル。古代の邪悪な存在ザルトータンの復活をもくろむ魔導士トート=アモンが、復活の依り代となる英雄の心臓を求めて、英雄たちをおびき寄せるコンテストを開催する。コナンをはじめとする4人の英雄たちは、報酬につられてまんまとこのコンテストに参加してしまう、というものだ。

本作を手がけたのはオーストラリアを拠点とするMighty Kingdom。以前はスマートフォン向けのゲームアプリを開発していたスタジオで、PC/コンソールに向けたゲームは初のリリースとなるようだ。にもかかわらず、本作は操作性もよく、難易度設定も絶妙だ。初のPC/コンソール向けタイトルであることを感じさせない、堅実な出来のゲームとなっている。

骨太な難易度、クセになるリプレイ性

このゲーム最大の魅力は、可愛らしいビジュアルとは裏腹に、骨太な難易度にある。敵の動きに応じてパリィやダッシュ攻撃などを使いこなさければ、あっという間にゲームオーバーとなってしまうのだ。ゲームオーバーになると、攻略状況がリセットされて再スタートとなるため、攻略が進めば進むほど緊張感が高まっていく(ただし、スキル振り分けなどのアンロック要素はリセットされない)。

ゲームスタート時にプレイヤーは、コナン/ベーリト/パランティデス/ヴァレリアの4人からキャラクターを選ぶことになる。4人は見た目だけでなく、後述のダッシュ攻撃とアルティメット能力の性能に違いがある。スキルの振り分けも4人で分かれているため、どのキャラクターを育てていくかはスキルを振る前に決めておくといいだろう。体力アップスキルについては、早めに取得しておきたいところ。


本作には、4つのステージが存在しており、プレイヤーはダークウッドと呼ばれる森のステージから、決められた順番にステージを攻略していくことになる。各ステージの最奥部にはダンジョンが存在しており、ダンジョンの最後にはボスが待ち構えている、という作りだ。これらのステージやダンジョン内の構造は自動生成で、前述の攻略状況がリセットされるシステムも含めて、いわゆるローグライトなシステムが採用されている。

自動生成のステージ・ダンジョンに加えて、ショップや宝箱から入手できる装備品もランダムなため、本作のリプレイ性は高い。装備品は武器/盾/鎧/弓/呪符の5種類。呪符以外の装備品には多種多様なバフスキルが付与されているため、戦闘スタイルに合わせて選んでいけば攻略がグッと楽になるだろう。呪符については、自分の周囲をまわる幻影の剣を装備する、味方となるスライムを召喚する、などのさまざまな効果が存在する。道中でどの呪符を入手できるかによって、プレイ感が変化していくのも本作の持ち味といえる。こうしたリプレイ性の高さは、本作の難易度の高さとうまく噛み合っており、あっけなく死んでもついついリトライしてしまう、クセになる面白さを生み出している。

実際の死因とはまったく関係ないお茶目な死因表記は、バリエーションが無数にある。ときには偶然死因が一致することも。


シンプルながら奥深い戦闘システム

ここからは戦闘システムについて詳しく紹介していこう。本作の戦闘では、基本となる近接攻撃のほか、ダッシュ攻撃、ガードやパリィ、弓による遠隔攻撃、爆弾、といったさまざまなアクションが用意されている。近接攻撃以外の各アクションにはクールダウンが存在。むやみに使うと大事な局面で使えなくなってしまうため、注意が必要だ。

中でも、ダッシュ攻撃とパリィの使いどころは重要で、敵の種類や数に応じた使い分けが必要となる。初期状態では体力値であるハートが3つしかないため、これらのアクションを駆使してダメージを最小限に抑えなければ、最初のボスにたどり着くことさえままならない。

ハートによる体力値については、敵からの攻撃の種類によって削られ方が変わる。軽微なダメージであれば4分の1、大ダメージであれば1つ、といった具合だ。回復アイテムである”肉”は1つだけ携行可能なほか、敵からもたまに1つ分の回復ハートがドロップする。肉は町やステージ内のショップで購入できるが、ダンジョン内の小規模ショップでは販売されていないため注意が必要だ。

画面上部のキャラクターアイコンを囲むゲージを溜めることで、キャラクターごとのアルティメット能力を発動することが可能だ。具体的には、以下のとおり。

コナン:戦闘ステータスが強化され、敵を倒したときに回復するダッシュ攻撃ゲージを追加する
ベーリト:降り注ぐ矢で、特定エリアのすべての敵にダメージを与える
パランティデス:巨大な衝撃波で、周りの敵を気絶させ大ダメージを与える
ヴァレリア:回転して竜巻状態になり、周囲のすべての敵にダメージを与える

ゲージは溜まりやすいため、雑魚敵相手にも惜しみなく使っていける。ただその分、どのキャラクターのアルティメット能力も圧倒的な性能を持つわけではないので、過信は禁物だ。特にボス戦においては、アルティメット能力によるごり押しが通用しにくいため、地道な基本戦闘をこなすことが肝となる。


周回プレイによる救済、攻略のコツ

やや高めの難易度が持ち味の本作だが、救済措置も用意されている。たとえば、ゲームオーバーになってしまっても、スキルポイントや、装備のアンロックに使う鋼炎剤は持ち越しとなる。スキルポイントは町の指導者に、鋼炎剤は鍛冶屋に話しかけて使用可能。スキルや装備のアンロック状況についても、ゲームオーバーによってリセットされることはない。そのため、アクションが苦手な人でも、繰り返しプレイしてスキルや装備をアンロックすれば、だんだん攻略は楽になっていくはずだ。

また、体力値であるハートの数を増やすことでも攻略は格段に安定する。前述のようにスキルの取得で永続的に増やせるほか、鎧を装備することでもハートは増加する。鎧に付与されているハートの増加数はものによって違うため、バフスキルの相乗効果を取るかハートの数を取るかの選択を迫られることもある。そのほか、ステージ内にもハートの数を増やすアイテムがランダムで配置されるため、ダンジョンやボスに挑む前に念入りにステージ内を探索してみるといいだろう。

プレイしていて気づいた戦闘のコツとしては、ほかのアクションに気を取られて忘れがちな爆弾を積極的に使っていくこと。爆弾は攻撃範囲が広く、ダメージも高いため、雑魚敵とボス戦のどちらにおいても効果的。呪符の中には爆弾が設置時2個に増えるものがあり、鎧などの爆発ダメージアップスキルと組み合わせると非常に強力だった。

最大4人での攻略が可能な協力プレイでは、ソロプレイ以上にドタバタとしたアクションが繰り広げられる。手に汗握るソロ攻略とは違って、こちらはパーティーゲームとしても楽しめることだろう。ただ、それでも気を抜くと危ないゲームなので、肉を使用するとパーティーメンバーが回復する呪符などの、パーティープレイ用の呪符を装備しておけば心強い。


『Conan Chop Chop』は一見シンプルながら奥深いゲーム性を楽しめるタイトルだ。可愛らしいビジュアルの奥に備えた骨太な難易度には、クセになる魅力がある。自動生成ダンジョンなどによるリプレイ性の高さも、ゲーム性と上手く噛み合っている。そのため、ソロでの攻略はもちろん、協力プレイで攻略する際にも、じっくり遊び続けられるようなゲームとなっていた。

『Conan Chop Chop』PS4/Nintendo Switch版は3月31日に配信予定だ。

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