オンラインRPG『ロストアーク』CBTプレイ感想。手軽なスキルシステムやキャラメイクなど、中盤までのCBT内容を紹介

SmileGateが開発したPC向けオンラインRPG『ロストアーク(LOST ARK)』。現在正式サービスへ向けたクローズドβテストが開催されている。今回、一人のテスターとしてCBTへ参加してきたので、今回はその内容をお届けしよう。

韓国のオンラインゲームメーカーSmileGateが開発したPC向けオンラインRPG『ロストアーク(LOST ARK)』。国内向けにはゲームオンからサービス開始予定となっており、現在正式サービスへ向けたクローズドβテストが開催されている。今回、一人のテスターとしてCBTへ参加してきたので、今回はその内容をお届けしよう。筆者は現在Lv50だが、まだエンドコンテンツにはほとんど触れられていないので、本プレイレポートはCBTにおける序盤から中盤にかけてのものとなる。


神々がアークの力を利用し、創り出した惑星アークラシア。アークラシアでは神々の時代に一度、人の時代になってから一度(鉄鎖戦争)、次元の亀裂から現れた悪魔との大規模な争いが起こっており、アークの力によって悪魔を退けることで平穏が保たれてきた。本作の舞台となるのは鉄鎖戦争から数百年後、戦争による傷もすっかり癒え、さまざまな文明が生まれた時代である。アークラシアでは、悪魔の存在は伝承になりつつあったが、カオスゲートが開き始め、悪魔との3度目の戦いが始まろうとしていた。


本作には、ウォリアー/ファイター/ハンター/マジシャン、4つのクラスが存在する。4クラスのうち、ウォリアーとハンターが男性、ファイターとマジシャンが女性に固定されており、それぞれのクラスには固有のバックボーンも設定されているものの、顔は固定されていないので、クラスの選択後にはまずキャラクター作成が始まる。キャラクター作成で編集できるのは、基本/顔/髪/目/肌/メイクの6項目。基本項目でプリセットから顔を選び、好みの髪型や髪色に合わせるだけでも整った顔立ちのキャラクターを作ることはできる。

しかし筆者も含め、上手く作れるかはさておきもっと顔を弄りたいプレイヤーもいるだろう。そうしたプレイヤーへ向けて、顔項目には顔の詳細設定が用意されており、目/眉毛/頬骨/顎/鼻/口の6項目から、スライダーを使って顎を削ったり、目を大きくしたり、鼻の高さを調節したりといった、細かな編集も搭載されている。オッドアイや髪色のツートンカラーにも対応。髪型は男性が18種類で、女性が20種類。身体を編集することはできず、パーツの数も少々物足りないが、1時間程度は顔を弄って遊べる内容になっていた。


キャラクター作成を終えたら、燕家の格闘家としてグランドマスターの試験に挑戦するファイターなど、各キャラクターの設定に応じたプロローグが始まる。筆者が選んだマジシャンは、祖先の魂と共に生きるスピリチュアルな一族シーリンの少女。今日は、一族の成人式の日。シーリンの成人式は、祖先の魂を伝承する大事な儀式があり、大魔術師の魂を伝承する成人が現れないために大人たちが頭を悩ませているのだが、成人式が執り行われている最中にも関わらず、マジシャンの少女はうさぎと戯れていた。彼女は、今年もっとも優れた才能の持ち主と持て囃され、成人式の順番も最後なので、大物特有の余裕だろう。

満を持して成人式へ登場した彼女に対し、大魔術師の魂が伝承されようとするのだが、そこへ悪魔が登場。大魔術師の魂が持ち去られ、故郷が危機に陥る中で、彼女の最初の戦いが描かれるわけだ。プロローグ兼チュートリアルを終えると、世界の監視者ベアトリスの元へ飛ばされ、上位クラスへと転職。その後は、高名な司祭のアマンが登場し、アークを探す共通のストーリーが描かれていく。なお、プロローグはスキップも可能で、その場合は即上位クラスへ転職することになるので、最初から上位クラスを選んでおいたほうがいいかもしれない。


本作のストーリーにおいて印象的だったのは演出だ。プロローグ後のメインストーリーでは、アマンと共にアークを探す旅路が描かれていく。大軍同士がぶつかりあう戦場、巨大なボスとの戦い。悪魔軍団長たちとメインキャラクターの直接対決なども描かれる。特に、大勢の悪魔がアークラシアへ押し寄せる描写や、大軍同士がぶつかりあう局面では、多数のキャラクターが一度に動き迫力のある演出によって派手にシーンが描かれていた。

プロローグからして動機づけがしっかりしているが、ストーリーも意外と熱い。選定の剣が光らなかった王子や、悪魔と人の混血であるが故の葛藤を抱えた人物など、悪魔軍団長たちも含め癖のあるキャラクターたちが登場。街が焼かれたり、ハートウォーミングなステレオタイプの教会が登場したり、劇的なシチューエーションと共に物語が展開していく。悪魔軍団長たちによる会議シーンや、やたら数の多い蒼天九剣との戦いもあり、意外と進めていて楽しいストーリーも、本作の魅力と言えそうだ。


見下ろし視点で描かれる戦闘では、右クリックでキャラクターを移動させ、通常攻撃やスキルスロットへセットしたスキルを使い、戦いを繰り広げる。レベルアップと共に新しいスキルを習得していくが、スキルスロットは8枠まで。回避用の移動スキルや移動で敵の攻撃を避けつつ、クールタイムの設定されたスキルを相手に叩き込んでいく。敵を倒すと装備やアイテムが手に入ることがあり、アイテムレベルとレアリティの設定されたアイテムを強いものへ付け替えていくことで、キャラクターが強くなっていく。

またスキルにはスキルレベルがあり、レベルアップごとに5ポイント得られるスキルポイントを割り振って、スキルを強化。スキルレベルが上がるごとに必要なポイントも増えるが、スキルレベルが4/7/10に到達すると、威力を強化したり発生を早めたりといった特性が獲得でき、スキルをより強くする。更にスキルポイントは、スキルのクールタイム中を除き、ダンジョンの攻略中でも割り振りの変更が可能。プリセットも複数用意されているため、状況に応じてビルドの変更や、新しいスキルをとりあえず10にして試すといった、自由で手軽なシステムとなっている。また、序盤から中盤にかけてはポーションが強力で、大多数の敵は攻撃を受けるとひるむので、即死しなければ立て直せるできることもポイントだろう。


筆者が遊んでいるサモナーについても触れておこう。サモナーは、精霊の召喚を含め、魔法を使って戦うマジシャンの上位クラスの一つだ。精霊を召喚するといっても、筆者がプレイしている範囲では、召喚の持続時間は長くても30秒程度なため、召喚獣に任せて自分は後方に佇んでいるような戦い方はおそらく難しい。召喚を主体とする場合、隙は少なめでそれなりのDPSは出る印象だが、こまめにスキルを回しながら戦闘に参加することになるだろう。

また、サモナーには範囲の広い魔法や数秒の詠唱後に大ダメージを与える魔法があり、範囲攻撃を使った敵の一掃が可能。詠唱の長い魔法は、ダンジョン内のボスやフィールド上のレイドボスと戦う際には少々扱いづらいが、敵の攻撃をしっかり見極めて使うとある程度の火力が出せる。なお、前述のとおり筆者はまだエンドコンテンツに触れていないので、あくまで序盤から中盤にかけての印象として参考にしてほしい。


ストーリー上でも立ち寄るダンジョンには、ノーマルとハードが用意されている。ハードモードでは雑魚に囲まれたり、ボスのための長い攻撃を避け損なったりなど、気を抜いていると死亡することもあるので、ほどよく緊張感のあるバトルが展開される。ダンジョンにはマッチングしたPTでの入場も可能だが、ソロでの挑戦も可能。中盤までは、ハードのダンジョンでも十分初見ソロで攻略できるので、レベリング中にマッチング待ちで日が暮れる心配はなさそうだ。

ほかの戦闘系コンテンツとしては、 フィールド上に発生する膨大なHPのレイドボス、地図を元に場所を割り出して入場する隠しダンジョン、ストーリー上で発生するソロ用のイベントなどがある。

戦闘以外に目を向けると、ストーリー上で知り合ったキャラクターとの交流ができ、好感度が上がるとキャラクターごとのイベントも展開される。採取/考古学/釣り/航海といったコンテンツも確認できた。自動的にクエスト目標まで移動してくれる機能こそないものの、マウントの解放も早く、転移できる場所も多めに設置されているので、比較的快適にプレイできている。


エンドコンテンツがどうなっているのかわからないため、現時点でなんとも言えない部分も多いのだが、今のところは大きな不満はなく、それなりに緊張感のある戦闘と、派手な演出で展開されるストーリーが楽しい、というのがゲームプレイ全体に対しての感想となる。

また、CBT終了前日となる7月19日に、ゲームオンの情報番組「Pmangのゲムづめ!」では特別編として『ロストアーク』CBT終了直前SPが放送される。放送内では、CBTでの高レベル帯コンテンツの紹介や、運営プロデューサーと番組MCによるPvPでの対決などが行われるという。放送時間は、7月19日18時から19時まで。公式YouTubeチャンネル内で配信予定だ。

Keiichi Yokoyama
Keiichi Yokoyama

なんでもやる雑食ゲーマー。作家性のある作品が好き。AUTOMATONでは国内インディーなどを担当します。

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