ソウルライクTPS『レムナント:フロム・ジ・アッシュ』PS4日本語版先行プレイレポート。PC版と比較した上で感じた、魅力と難点

ソウルライクTPS『レムナント:フロム・ジ・アッシュ』PS4日本語版先行プレイレポート。PC版と比較した上で感じた、魅力と難点。『レムナント:フロム・ジ・アッシュ』PS4日本語版は6月25日発売予定だ。

DMM GAMES(EXNOA)は2020年6月25日、『Remnant: From the Ashes(レムナント:フロム・ジ・アッシュ)』の日本語版を発売する。販売プラットフォームはPlayStation 4で、価格は通常版・ダウンロード版が4980円(税抜)、ゲーム本編とデジタルアートブックがセットになったダウンロードデラックス版は5980円(税抜)となる。

同作はSteam/Xbox Oneおよび海外PS4向けに昨年8月より販売を開始。発売前にはあまり名が知られていないタイトルであったが、口コミで人気を博し、現在では世界で売り上げ150万本を突破するほどのヒット作となった。そんな『レムナント:フロム・ジ・アッシュ』がついに日本語に対応してPS4にやってくる。

筆者は本作のSteam版を既にプレイしており、現在は4月28日にリリースされたDLC「Swamps of Corsus」を楽しんでいる最中だ。本稿では、既プレイ者として日本語吹き替え版を一足早くプレイした感想や、PC版との差異について紹介していく。

https://youtu.be/nF2D_UtPtSE

まずは作品の概要説明から。『レムナント:フロム・ジ・アッシュ』は、『ダークソウル』のような高難易度のアクションというコンセプトを、三人称視点シューターに当てはめた作品となっている。ランダム生成によるステージの周回、豊富に用意されたボス戦を、数多くの武器・スキルを組み合わせて試行錯誤しつつ進めていく。周回プレイや他プレイヤーとの協力など、セッションごとに異なる体験が得られるよう工夫されており、高難易度ながら、ついつい「もう1回!」と再挑戦してしまいたくなるような点が本作の魅力だ。

ゲームの舞台となるのは、ルートと呼ばれるモンスターによって荒廃してしまった世界。ルートの脅威から地球を取り戻すべく、古の技術であるポータルを使い異次元へと旅立つ「ポスト・アポカリプス」な世界観となっている。ポータルを通じて市街地・荒野・沼地・森林という4種類のバイオーム、およびそれらのマップ内に存在するダンジョンを探索していくのだ。

ダンジョンの奥には必ずしも強力なボスモンスターが待っているとは限らない。特別なイベントやアイテム、プレイヤーの行動によって敵対する可能性のある中立NPC、そしてルートから世界を救うための手がかりが眠っている。豊富な装備やMOD、スキルを集め自分好みのビルドを完成させていこう。


母国語で噛みしめるストーリー

自分の分身となるキャラクターの作成を終えると、そのキャラクターが船出するシーンと共にナレーションが流れ始める。物語の冒頭部分、なぜ主人公は船出をしたのか抽象的に説明してくれるのだが、すべて日本語吹き替えに対応されているのはもちろんのこと、内容も直訳ではなく自然に聞き取れるものになっていた。PC版をプレイ済みであるがゆえに1度見知ったストーリーであるとは言え、母国語で改めて聞くとまた印象が変わり面白いものだと感じる。ずっしりと心に響き、勇気を与えてくれるようなナレーションとなっていた。

拠点となる「Ward 13」に複数存在している無名のNPCの台詞もフルボイスで収録。会話パターンも複数用意されていることから、このゲームの日本語吹き替えへの意欲の強さを感じる。

おしゃべりなマッドトゥースおじいちゃんもフルボイス

起用されている声優・キャストについては公式サイトにて紹介されているため、お気に入りのキャストが起用されているか気になる方は確認してみてほしい。ただ今作は、特定のキャラクターに焦点が当たり続けることはなく、序盤に出会ったキャラクターがそれ以降会話にほとんど登場しないことも珍しくない。逆に、軽い気持ちで話しかけたNPCが思いのほか長話をすることもある。

ローカライズの観点で1点だけ少し残念であったのが、いくつかの装備やMODの説明文が英語のままで日本語化されていなかった点だ。一番最初に手にする可能性のあるMOD「Hot Shot」まで英語のままであった。DMM GAMESによると、リリース時までにローカライズを適用するよう対応中とのことで、改善に期待したい。

ゲームプレイの差異

本作のPS4版は30 fpsで描写される。PC版の100~120 fpsに目が慣れているせいか、初期モデルのPS4を使用している筆者は描写が粗く見え、敵が複数出現する箇所ではPS4本体が処理しきれず映像に乱れが生じる場面も見られた。

通常難易度であれば多少の反応の遅れがあったとしても、なんということもなく挽回できるのだが、高難易度になるほど少しの描写の乱れや反応の遅れがミスに繋がり、あっさり死んでしまう可能性がある。映像の乱れを理由に惜しい場面で死んでしまったらやり切れない気持ちになってしまうだろう。

しかしながら、オンラインマルチプレイの手触りについては非常に良い体験を得られた。『レムナント:フロム・ジ・アッシュ』では協力プレイによるゲームの進行も推奨されており、最大3人でパーティを組むことができる。パーティの作成や他のプレイヤーのパーティへの加入方法も実に簡単で、実際にパーティを組んでプレイしてみたところ、目立ったラグや同期ズレも見られなかった。1人では立ち向かうことが難しかったボスでも、仲間となら攻略の糸口が掴めるかもしれない。なお、パーティに加入するプレイヤーはオンライン上の誰でも(パブリック)、もしくはフレンドのみを指定することができるため安心してほしい。

PS4コントローラの操作方法

操作方法は現在のところ上記のタイプのみ用意されている。特徴的であるのは、L2をダブルタップすることで銃のスコープを覗き込む点だろう。この動作はPS4版『PUBG』などにも見られる操作方法だ。本作でスコープを覗くことができる銃は限られ、しっかりと狙う余裕がない場面も多いため、実際使う機会は限られるかもしれない。

そのほかPC版で実装済みのコンテンツは概ね、PS4版では発売時点で実装されている。サバイバルモードとDLC「Swamps of Corsus」については、ゲーム本編のリリースから少し遅れて、夏頃に配信される予定とのこと。また海外向けに発表された新DLC「Subject 2923」は、日本語PS4版向けにも配信予定。こちらは今年の秋〜冬にかけて配信される見込みとなっている。

「Subject 2923」では拠点である「Ward 13」の地下に似た空間、そして新たに雪山と見られる地域への探索が可能になり、複数の新たなボスモンスターが追加されるようだ。ボスモンスターを討伐することで得られる新しい装備、MODの話題でまた盛り上がることだろう。

そのほかにも『レムナント:フロム・ジ・アッシュ』は無料アップデートによるコンテンツの追加も随時行われる。高難易度なソウルライクTPSというフレーズにピンときたらこの機会に遊んでみてはいかがだろうか。『レムナント:フロム・ジ・アッシュ』のPS4日本語版は、6月25日発売予定だ。

Tadashi Harao
Tadashi Harao

対人ゲームが好きです。初めて遊んだ対人ゲームはMGO、熱中のあまり息切れ起こしながら遊んでました。

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