『エルデンリング』睡眠プレイで狭間の地を巡る。寝かしつければ見えてくる、強敵の胸キュンな可愛さ

『エルデンリング』の楽しみ方は、クリアを目指すだけに留まらず幅広い。そのひとつとして、「睡眠」を使った『エルデンリング』の楽しみ方をお伝えしていく。

エルデンリング』が発売されてから、もう2か月半以上が経った。本作を存分に堪能したユーザーも多いことだろう。ほかの作品を楽しんでいる方もいれば、依然として本作をやり込んでいる方もいると思う。本作の楽しみ方は、クリアを目指すだけに留まらず幅広い。そのひとつとして、今回は「睡眠」を使った『エルデンリング』の楽しみ方をお伝えしたい。本稿にはネタバレになりうる要素が含まれるため、閲覧の際には留意されたい。


『エルデンリング』に数ある状態異常のなかでも、睡眠はやや目立たない立場だ。その理由としては、睡眠が敵に直接ダメージを与える異常ではない点があるだろう。ダメージに優れる出血・凍傷や、じわじわと敵の命を削っていく朱い腐敗などに比べると戦闘での有効性を感じづらい。また、同属性をもつ武器が限られており、睡眠が有効な敵が少ないのも影の薄さに拍車をかける。

しかしながら、睡眠異常にはほかにはない魅力がある。まず睡眠は、特定の敵にはすこぶる有効だ。そしてさらに重要なことに、本来であればじっくり眺めている暇などない敵の、無防備な姿を拝めるのは睡眠ならではの魅力である。筆者は睡眠武器であるトリーナの灯火やトリーナの剣、そして睡眠壺を携えて、狭間の地の生物たちを寝かしつける遊びに励んでいる。ここからは、睡眠が効きやすい敵の傾向や、狭間の地に生きとし生けるものたちの寝姿などを紹介していく。

簡単に寝ちゃう動物、寝付きの悪いNPC


睡眠が基本的に有効なのが、狭間の地に生息する動物たちのほか、いわゆる雑魚敵たちだ。そのへんを疲れた様子で歩いている兵士などは寝付きがよい。一方で、重厚な鎧をまとった隊長クラスの敵については、睡眠は効いても一瞬よろめくだけに留まる場合がほとんど。上官としての責任感ゆえかもしれない。野生動物たちについては、羊から熊に至るまで軽い睡眠蓄積でぐっすり寝てくれる。寝姿もそれぞれ個性的で、狼はごろんと地面に横になって無防備なおなかがフワフワそうである。リス風の動物の場合は尻尾を丸めて玉のようになって寝る。愛らしい。殺意に満ち満ちたルーンベアたちも、熊ゆえに睡眠がてきめんに効く。ただ、ストームヴィル城の武装鳥などは訓練されているためかぐっすり寝付いてはくれない。


また、NPCたちにも睡眠の効きは良くない。基本的にはよろめくだけだ。また、幾度か攻撃して敵対しないと睡眠が蓄積してくれないのも辛い点。ただ寝顔を見たかっただけなのに、刃を向けられるのは心が痛む。また、放浪商人などそもそも睡眠が効かないNPCも存在する。好きなNPCが必ずしも寝顔を見せてくれるとは期待しない方がよいだろう。一方で、人間ではないNPCについては睡眠がしっかり効く場合がある。例としては、亜人のボックや鉄拳アレキサンダーなどだ。これは、彼らの種族そのものが睡眠に弱い性質をもっているためかもしれない。


眠気に弱い強敵たちとは


本作の大型敵やボスなどには、睡眠はいまひとつ効果を発揮しない。しかし、睡眠がバッチリ効く顕著な例外も存在する。たとえば、前述のルーンベアがその一例だ。ほかにも、トロルやかぼちゃ兜の狂兵なども睡眠がしっかりと効く。いわば「愚鈍」な印象のある敵は、眠気に弱いようだ。また、睡眠で戦闘が格段に楽になるボスとしては、神肌の使徒/神肌の貴種がいる。これは神肌のふたりとして登場する戦闘でも同様で、睡眠壺などで1対1の状況に持ち込めば戦闘が格段に楽になる。睡眠の効くボスはレアケースであるものの、作中でも随一の難所とされるボス戦であるため、利用価値は大きい。

強敵に睡眠を使うメリットは、戦闘が有利に進むことばかりではない。ギャップがめちゃくちゃ可愛いのである。普通に戦えば死闘は必至で、あれだけ憎らしい神肌コンビも、眠ってしまえば赤子同然。ぷにぷにすべすべの神肌スリーピングビューティーである。このほか、眠っている熊などはベッドにできそうなふわふわ感だ。また、筆者の私見ながら、トロルやかぼちゃ頭の寝姿は我が娘の幼い頃を髣髴とさせる姿だ。あまりにも可愛くて戦いたくないので、寝姿を楽しんだ後は起きる前に立ち去ってしまうほどである。ブランケットがあったらそっと掛けてあげたい。

寝かせてしまえば強敵の後ろ姿も楽しめる。でも神肌の貴種は背中がモジャモジャでちょっと嫌。

また、強敵以外にも寝姿が可愛い敵はいる。壺である。彼らは大きいタイプも小さいタイプも睡眠が効きやすく、お揃いの格好で眠りにつく点も愛おしい。上述のアレキサンダーまでもが、手足を畳んだ独特の寝相を見せてくれるのだ。いっぱい寝て大きく育ってほしい。ほかにも寝姿が可愛いのが、しろがね人たちである。普段は不気味に感じる宇宙人のような顔も、寝顔になるとキュートだ。しっかりと目を閉じているのに、口をぽっかりと開けて寝てしまう。こちらも子供のような愛らしさで倒すのをためらうほどだ。ただ、何百何千のしろがね人をすでに血祭りにあげているため、今更ではある。


ほかにも睡眠が有効な敵としては、カニ・エビ・タコなどの生物には睡眠が効きやすい。ただ、寝姿としてはあまり可愛くない。ぐったりした海産物は、どちらかといえば海鮮市場のようである。一方で、陸ホヤは大小いずれも睡眠が効かない。


睡眠プレイでさらに狭間の地を楽しむ

睡眠はやはり、戦闘に広範に役立つとはいい難い。効果がある敵もまちまちで、ボスのほか魔法生物っぽい敵には効きづらい傾向だ。たとえば、竜たちやスケルトンのほか、坩堝の騎士のような、いかにもな強敵には、いくらFPや壺を費やしてもよろけさえしてくれなかった。ただ、本稿で紹介してきた通り、ボスやミニボス類でも例外的に効く場合がある。

ただ、冒頭と重ねての意見とはなるものの、睡眠異常の魅力は実用性とは別のところにある。敵のだらけきった素の姿を楽しめるのは、睡眠ならではなのである。また、寝姿を見ても敵意冷めやらぬ場合は、残酷な致命の一撃に楽しみを見出すのもよいだろう。というか、そちらが本来の活用法だ。ただ、ひとつ残念な点としては、睡眠のエフェクトはキャラの顔にあたる部位にかかるため、寝顔が観察しづらい。そんなことで残念がっているのは筆者くらいかもしれない。

『エルデンリング』をまだまだ遊び足りない方は、是非とも睡眠武器や壺を手に狭間の地を巡ってみてほしい。また、筆者も全地域のあらゆるキャラを徹底的に寝かしつけたわけではないため、耐性が極端に高いだけの敵や、地域差などもあるかもしれない。狭間の地には、まだ新しい発見が待っていることだろう。




※ The English version of this article is available here

Sayoko Narita
Sayoko Narita

貪欲な雑食ゲーマーです。物語性の強いゲームを与えると喜びますが、シューターとハクスラも反復横とびしています。

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