「Steamゲームフェスティバル・オータムエディション」で遊んだゲームを書き散らす。魔法少女の猫カフェ経営シムや母子のゾンビサバイバルなど

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Steamにて10月14日2時まで開催されている「Steamゲームフェスティバル・オータムエディション」。2019年12月の「The Game Festival」を発端とし、2020年に入ってからは「Steam Game Festival」と改題。春・夏・秋と定期的に開かれてきたデジタルゲームイベントだ。毎回ゲームのデモ版が大量に期間限定配信されるというのが、本イベントの特徴。弊誌のニュース記事でも、配信されているデモ版のうちいくつかをピックアップしたものの、対象タイトルの数は膨大で、紹介するにも限界がある。

そこで本稿では、遊んでみて気になったタイトルを8点ピックアップ。過去のSteamゲームフェスティバルでプレイ済みのタイトルを除いているほか、筆者の頭が疲れすぎてストラテジー/シティビルダー系のゲームを迂回してしまったことから、偏りが生じているのが悔やまれる。だが結果的に「短い時間で仕様を覚えやすいゲーム」という括りに収まったはずだ。ふくよか魔法少女の猫カフェ経営シムや、猫がホバーボードに乗ってユニコーンを切り刻んでいくアクションゲーム、動物が水上ボートでキックフリップを決めるスケート“ボート”ゲームなど、図らずも動物要素多め。残念ながらまだ日本語には正式対応していないものばかりとなっている。


『Calico』Steamストアリンク


ぽっちゃり魔法少女の猫スイーツカフェ経営シミュレーションという、乙女要素盛り盛りのキュートなゲーム。開発者が「私のお気に入りのゲームでやってみたかったことを、全部詰め込んだ」と語っているように、清々しいほど突き抜けたインディータイトルだ(関連記事)。遠い親戚から猫カフェの経営を託された魔法少女が、パステルカラーで染まったメルヘンな町に引越し。巨大な猫を乗り回したり、ボテボテまんまるに膨れ上がった猫を転がしたり乗っかって転がったりと、短いデモ版でも強烈なインパクトを残すこと間違いなし。デモ版ではやれることが限られているのだが、それでも筆者は動物たちと触れ合っているだけで30分間、朗らかな気持ちになれた。マジカルでメルヘンな至福の時であった。動物との触れ合いだけでなく、カフェのインテリア選びやスイーツ作り要素もあり。禍々しいほどにカラフルな手作りケーキを作れたりもする。

『Gori: Cuddly Carnage』Steamストアリンク


二足歩行の猫がホバーボードに乗って、突然変異したユニコーンたちを切り刻んでいく三人称視点のアクションゲーム。ネオン輝くケバケバしい世界にて、アップテンポなBGMにノリつつ、ボードから飛び出す刃物でかわいくも不気味な一角獣たちを容赦なく屠っていく。「ネコ x ホバーボード x ユニコーン虐殺」と、かわいさ/かっこよさ/ゴアさ成分をわかりやすく配合。「スケート&スラッシュ大量殺戮」と謳っているように、ホバーボードによる移動アクションを戦闘時にも活かしているのが本作の醍醐味。高速スピンで回転しながら上空に舞い上がっていくヘリコプター技、身体を回転させながらボードを勢いよく叩きつけるスラム技、レールを使ったグラインド移動など、次々と技を重ねながらスタイリッシュに戦うのだ。ユニコーンたちを血祭りにあげながらも「ニャーニャー」とかわいらしい鳴き声をあげる猫のGoriがチャーミング。

『Wave Break』Steamストアリンク

今年『Tony Hawk’s Pro Skater 1 + 2』がヒットを飛ばしたように、スケボーゲームは根強い人気を誇る。そして『Wave Break』は、『Tony Hawk’s Pro Skater』の操作方法を大胆に取り入れつつ、操作対象をスケボーからジェットスキー/水上ボートに変えた、スケート“ボート”ゲームだ。ジェットスキーで軽々とキックフリップやグラブ技、グラインドなどを決めていく様子は、かなり現実離れしている。とんでもない筋力なのか、ジェットスキーが軽いのか。『Tony Hawk’s Pro Skater』ライクな操作方法によって、はちゃめちゃなトリックを決めていく爽快感というのは、何もスケボーでなくとも再現できるのだと、改めてジャンルの拡張可能性を示そうとしてくれる(?)作品でもある。

水上スポーツということで開放感あふれるステージや、ポップで明るいビジュアルを採用。ただ、80年代のクライムアクション映画を意識した世界観ということで、決して純粋無垢なゲームではない。ジェットスキーでトリックを決めつつ他のプレイヤーを銃殺するデスマッチモードがあったり、なぜか操縦者である動物たちの下半身がモザイクで隠されていたり。ちょっぴり大人なフレーバーが混ざっている。とはいえ、キャラクターがかわいらしい動物たちで統一されているため、残虐性はうまく緩和されているように感じた。

『Party Animals』Steamストアリンク


気づけば動物と触れ合うゲームばかり紹介しているが、今回のSteamゲームフェスティバルで注目を集めた動物モノの作品といえば『Party Animals』。近年では『Gang Beasts』『Human: Fall Flat』『Fall Guys』など、物理演算が生み出す思わぬ展開を売りとしたパーティーゲームやアクションゲームが多数生み出されている。『Party Animals』はそうした流れを汲んだ物理演算乱闘ゲーム。猫、犬、ウサギ、ユニコーンといったかわいらしい動物を操作し、他のプレイヤーを殴ったり放り投げたりして場外に押し出す。どこからともなく降ってくる武器を使えば優位に立てるが、アイテムを拾うのも一苦労。思うようにキャラを動かせないジタバタ感が笑いを誘う。

Steamゲームフェスティバル開始前の10月4日からデモ版が配信され、ストリーマー人気もあって同時接続プレイヤー数は11万人超えの大盛況ぶりを見せている。このまま人気を維持できれば、年内の製品版リリース時にも再度話題を呼ぶことだろう。

『Chinatown Detective Agency』Steamストアリンク


2032年、シンガポールのチャイナタウンにて探偵事務所を経営する主人公が、クライアントの依頼に応じていくサイバーノワール調のポイント&クリックADV。ゲーム内の謎解きを、現実世界の情報を使って解いていくという、アイデアが光る作品だ。たとえば、とある格言がヒントとして提示された場合、実際にネットで検索して、誰が残した格言なのか調べることになる(もちろん、調べずとも知っているのであれば、そのまま答えを入力してよい)。世界各国の切手および押されたスタンプの文字を手がかりに、それがどこの国のものなのか当てる謎解きも。ブラウザとゲーム画面を行き来しながら、探偵の仕事をこなしていくのだ。

探偵は頭脳と体力を使う仕事ゆえに、睡眠と腹ごしらえも重要。チャイナタウンの飲食街で食事を、そして事務所で睡眠を取らないと持久力が落ち、ゲーム内時間の進行が速くなる。そうなると1日に起こせるアクションの数が減り、依頼主が提示した締め切りに間に合わせるのが困難に。適度に健康のケアをしながら自営業を営むのだ。

『Undying』Steamストアリンク


母子が終末世界を旅するゾンビサバイバルゲーム。物語開始時点で母親はゾンビに噛まれており、変異するのは時間の問題。正気を保っていられるうちに、息子のために安全な場所を探し、過酷な世界で生き抜く術を教えるのだ。基本的に母子は行動を共にしており、息子のCodyはプレイヤーが操作する母親Anlingに追従する。そして母が戦う姿、料理する姿、武器やツールをクラフトする姿を観察して学び、経験値を獲得していく。すると新たなスキルを解除し、徐々に母の手助けができるように。成長する我が子を見守りながら、 崩れ去った世界を冒険するのだ。

母子には体力のほか、空腹・喉の渇き・エネルギー値があり、限られた食料・水分をどう配分するか悩まされることも。母Anlingの各種数値は画面に常時表示されるが、息子Codyの状態は「様子を確認する」コマンドを実行しないと表示されない。母が自分のことだけで必死になっていると、いつの間にか息子が餓死していたなんて悲しい終わりを迎えたりもする。

『Of Bird and Cage』Steamストアリンク


シンフォニックメタルの音楽にあわせて物語が展開する、一人称視点のアドベンチャーゲーム。「美女と野獣」のプロットをモチーフとしつつ、舞台を現代社会に置き換え、謎の男に誘拐された薬物中毒の女性の苦悩を描くという内容。ダークで幻想的な世界観にて、1楽曲1ステージ単位で、各曲のテーマや歌詞に沿ったストーリーが繰り広げられ、楽曲が終わるまでに取ったアクションによって展開が変わっていく。リズムゲームではなく、インタラクティブなコンセプトアルバムと表現するのが近いだろう。「インタラクティブなゲーム x コンセプトアルバム」というひとつの実験として興味深いが、デモ版ではメタル楽曲と実際のゲームプレイのテンポの差が気になる場面もあった。なおサウンドトラックにはEpica、Within Temptation、元Kamelotメンバー、元Guns N’ Rosesメンバー、元Evanescenceのメンバーなどが集っている。

『Fights in Tight Spaces』Steamストアリンク


タイトルのとおり狭い空間で肉弾戦を繰り広げていく、デッキ構築型のターンベースストラテジーゲーム。裏拳打ち、前蹴り、飛び蹴り、強打、掴み、防御といった格闘アクションのひとつひとつがカード化されており、手持ちの格闘カードを切ることでキャラクターを動かしていく。多くのカードは使用するとMomentum(いわゆるアクションポイント)を消費。Momentumの残量を踏まえて、同ターン内でどう動くか考えることになる。敵に攻撃を当てるとコンボ数が増え、攻撃せずタイル移動するとコンボ数が減る仕組みで、一定コンボ数に到達していないと使用できないカードも存在する。

なお敵が次に取るアクションはあらかじめ決まっている。つまり、押し出し効果のあるカードを使うなどして、うまく敵の位置を移動させれば、敵同士で攻撃するよう仕向けることも可能。頭脳戦が楽しめるスタイリッシュなデッキ構築ゲームだ。

そのほかにも『Demon Turf』『Exo One』『Manifold Garden』『NUTS』『Ponpu』『Say No! More』など、注目したいインディータイトルのデモ版が盛りだくさん。「Steamゲームフェスティバル・オータムエディション」の開催期間は10月14日2時までと残りわずか。気になるタイトルがある方は、いまのうちにチェックしておこう。

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