『ファイアーエムブレム 風花雪月』の大幅進化。『Wolfenstein: Youngblood』双子がパリでナチス狩り。『死月妖花』が怖い。今週のゲーミング

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。193回目です。

Now Gamingは毎週日曜日、各ライターがその週にプレイしたゲームについて、ゆるく書きちらすコーナーです。193回目です。本格的に夏になりました。暑さに注意しましょう。

 

真相を追いかけて

今週も『死月妖花~四月八日~』を遊んでいました。作品全体から見ればまだまだ序盤の筈ですが、事件も一つの区切りを迎え、薄っすら見えている全体の輪郭―――彼女たちを取り巻く世界の謎に対して、より深く踏み込んで行こうというところです。50時間のボリュームの割に展開が早く、主要人物の一人である天才少女「五島絵梨奈」が作中でもどんどん推理を進め、状況に対抗してくれるので心地よく読めています。

改めて作品について紹介すると、『死月妖花~四月八日~』は4月8日の早朝、中央公園で赤い遺体が発見されたことをきっかけに、事件が展開していくホラー・サスペンスノベルゲームです。桜に纏わる奇妙な危険予測能力を持ち、4月病を患う古都なつみ。古都なつみの親友で、元木町から1度引っ越して戻ってきた新村春花。低身長にしてハイスペックな頭脳を持つプレイヤーの味方、五島絵梨奈。3人の女子高生が話の中心となって物語が進んでいきます。色々エンジンがかかってきたところなので、来週中には読み終えたい所存です。ところで、何でもない演出が一つ一つ怖いのはなんとかなりませんか?
by Keiichi Yokoyama

 

まるっと4つ入ってお買い得

『シャンティ』で知られるWayForwardの代表作のひとつ『マイティ スイッチ フォース』シリーズの4作品をまとめたコレクション版が、SteamとXbox Oneにて国内発売されたため、今週はこれをプレイ。1作目およびそのリメイク版は、主人公の平和維持官パトリシア・ワゴンが、脱獄したスペース・フーリガンの女の子たちの逮捕に向かう。続編ではパトリシアは消防士となり消火ホースを抱え、火の手が上がるステージにてフーリガン・シスターズの救出を目指す。そして4作目は、シリーズのパズルアクションを活かした、アリーナステージでのマルチプレイ対応ゲームである。いずれもステージクリア制で、女の子たちをすべて逮捕・救出すればクリアだ。

シリーズ共通の特徴として、パトリシアはヘルメットのパトランプをピポっとやると、特定のオブジェクトの表示/非表示が可能。たとえば足場を出現させたり、壁を消したり、あるいは射出装置に入ったりでき、ジャンプ中に切り替えるなどアクションとの連携も求められる。この切替に敵をも利用して、先へ進む道を切り拓くパズルも多く、中々頭を使う。また2作目では、消火ホースの水を使ったパズルや、火のついた敵を一旦消火してからオブジェクトに誘導するなど、新たな要素が加えられている。本シリーズには、武器で敵を倒していく要素もあるものの、やはりパズルがメイン。そうしたジャンルが好きな方にはオススメだ。
by Taijiro Yamanaka

 

ナチスを殺すために生まれてきた世代

今週は『Wolfenstein: Youngblood』をプレイ。行方不明になった父BJを探す双子のブラスコヴィッチ姉妹が、ナチス部隊に占拠されたニュー・パリにて、2人仲良くナチス狩りに励みます。ティーンネイジャーらしい(?)危機感の欠けた、おどけた振る舞いや、子供っぽくからかいあうシーンなど、殺戮の合間にほのぼのとした掛け合いを見せてくれます。

クエストの骨組みとしては、同じくBethesdaより今年発売された『Rage 2』と似ている部分があります。両作とも、まず主人公の目標を伝えるイントロミッションがあり、その後は3つのエリアに分かれたマップを自由に行き来しつつ、一定レベルに達するまでサイドクエストをこなす。どの順番で進めても物語に支障が出ない3つのストーリークエスト群を完了させ、最終ミッションに挑むという流れになっています。簡素な作りのため、必然的に物語が薄味になってしまう点には理解が必要です。ただナンバリング続編に関するヒントと思わしき描写があったりと、シリーズファンであれば触れておく意味はあるでしょう。

また本作ではRPG要素が導入されており、ある程度レベル上げに時間をかけないと、高レベル帯の敵とまともに戦えません。プレイ時間を引き伸ばすためにレベル制を取り入れた感は否めないものの、苦痛というほどでもなく。推奨レベルに到達するまで適度にサイドクエストを消化したところ、クリアタイムは7〜8時間ほどでした。サイドクエストを網羅したり、収集アイテムを揃えたりと寄り道していけば、倍の時間は過ごせるでしょう。
by Ryuki Ishii

 

サンキュースマホ

『ファイアーエムブレム 風花雪月』がついに発売されました。前評判が高く期待を寄せていましたが、シリーズとしての大きな進化にかなりびっくりしましたね。これまでの「立ち絵会話メイン」から「3Dモデリング会話メイン」に部分ボイスだったテキストもかなりボイス量多め。会話の選択での好感度導入や各所アニメーションのこだわりなど、進化点をあげれば暇がありません。従来の立ち絵会話と専用ムービーの二段構えは、個人的にその切り替わりにあまり溶け込めなかったので、演出面での強化を感じます。一方で、シリーズおなじみの快適さは保たれています。長年シリーズを遊んでますが、本作はブレイクスルーと呼ぶにふさわしいかなと。というより、ここを目指してた気も。やはりマシンスペックの向上、そしてシリーズフランチャイズの成長は偉大です。予算がかけられていることがはっきりと感じられます。

物語についてはまだ把握していませんが、『ファイアーエムブレム 覚醒』も『ファイアーエムブレムif』もつかみの緊迫感はとても気に入ってたものの、中盤から終盤の急ぎや端折りパターンには惜しさを感じていました。今作はどうなるでしょうか。物語展開はどうあれ、長く楽しめそうなので、今後めちゃくちゃ楽しみです。ちなみに筆者の個人的な好きなFEシチュは『暁の女神』の「第二部 終章 女王エリンシア」です。ああいうアツさをまた味わいたいですね。
by Minoru Umise

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