『ポケットモンスター ソード・シールド』コミュニティでは「ウールー」人気際立つ。やはりかわいさは強し

「Pokémon Direct 2019.6.5」よりキャプチャー

今月6月5日、『ポケットモンスター ソード・シールド』の新情報が公開された。オープンなフィールドを導入するワイルドエリアや、ポケモンが巨大化するというダイマックス。ダイマックス化したポケモンとワイルドエリアにて4人で戦うマックスレイドバトルが紹介されるなど、ゲームとしての進化を大きく感じさせる映像であった。

また同映像では、5種類の新ポケモンが紹介されている。ひつじポケモンウールー。はなかざりポケモンヒメンカ、その進化系のワタシラガ。かみつきポケモンカジリガメ、そしてカラスポケモンのアーマーガア。「Pokémon Direct 2019.6.5」では多種多様なポケモンが、アートディレクターであるジェイムス・ターナー氏より紹介された。それぞれの新ポケモンがファンに受け入れられているが、特に注目を集めたのはウールーである。Polygonも同ポケモンの人気を取り上げているが、それにもわけがある。厳密に言うと、特に“イラスト”が投稿されているのがウールーなのだ。たとえばTumblrにて「Pokemon」で検索をかけると、ウールーのイラストで画面が埋め尽くされる。

Tumblrのスクリーンショット

ウールーは、ノーマルタイプのひつじポケモン。もこもこの体が特徴で、体を包む白い毛は生涯伸び続け、綺麗に刈っても3カ月ほどで元の姿に戻ってしまうという。体毛は衣類やカーペットなどに利用され、ガラル地方の名産品として人気だそうだ。性格は温和で、群れで行動し、主人や群れのボスの行動を真似する。戦うことを好まず、敵対するものから逃げる時には、転がって移動する。特性はもふもふとにげあし。

イラストを見てみると、黒色の顔と三つ編みのような毛束という特徴的なデザインをそのまま描き上げるものから、“もしウールーが毛刈りされたら”という裸バージョンのifデザイン。既存ひつじポケモンであるメリープと寄り添うかわいらしいイラストなど、描かれ方のバリエーションがとにかく豊富。

ひと目でわかるかわいらしさ。一方で目が(><)のような顔文字にも変わる表情の豊かさ。そして描けるバリエーションの多彩さ。デフォルメさせたりなど、自分なりのアレンジを加えても違和感が出づらく、創作との相性の高さを感じさせる。また前出のPolygonはこの人気について“ふわふわである”ことや、前述した温和で優しい性格という設定が好まれる要素ではないかと考察している。いずれにせよ、トレイラーの出演は短時間だったものの、“はっきりとしたかわいらしさ”を印象づけたひつじポケモンが、際立った人気を見せているわけだ。Tumblrで検索をかけると「WOOLOO(ウールー)」が関連単語の最有力候補として出てくる点も同ポケモンの人気を物語っているだろう。そのほか、Twitterでも24時間以内に爆発的な数のイラストが投稿されている。頭一つ抜けた人気であるといえよう。

もちろん、『ポケットモンスター ソード・シールド』で注目を集めているのは、ウールーだけではない。ポケモンが巨大化するダイマックス化にちなんだネタが人気沸騰中。アニメシリーズの「ポケモン」で出てきたポケモンの巨大化演出の伏線が回収されたという声や「ゴジラ キング・オブ・モンスターズ」の次回作だと“パロ”る投稿。任天堂はおなじみのキャラをやたらと巨大化したがる性癖があるというツッコミなど、大喜利じみた投稿がSNSには寄せられている。

そのほか、伝説のポケモンであるザシアンとザマゼンタにも熱視線。特に取りざたされているのは、ザシアン。剣をくわえているということで、『ダークソウル』に登場する灰色の大狼シフに似ていると“イジられている”。同作においてプレイヤーの記憶に残りやすい敵であるだけに、特に思い出しやすいのかもしれない。『ダークソウル』公式Twitterアカウントも「荘厳だぜ(So majestic)」とポケモンのアカウントに絡み8000以上のイイネを獲得するなど、奇妙な盛り上がりを見せている。

公式設定だけでなく、コミュニティの再解釈により、独自の設定が見出されるのも『ポケモン』コミュニティの特徴。たとえば女性主人公については、スコティッシュ帽をかぶっているということで(そもそもガラル地方はイギリスがモチーフになっているとの説が根強い)、スコットランド人よろしく訛りの強い飲んだくれとして勝手にキャラ設定されている(関連記事)。今後も新情報が出るたびに、意外なものが注目を集めるかもしれない。『ポケットモンスター ソード・シールド』が発売されるまでに,多くのポケモンや要素がキャラクタライズされ、ファンに親しまれることだろう。