『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』正式発表、PS4/Switch/Steam向けに2019年秋発売予定。キャッチコピーは「ばいばいアトリエ。」
コーエーテクモゲームスは5月28日、同社のガストブランドが開発中の「アトリエシリーズ」最新作『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』(以下、ライザのアトリエ)を正式発表し、同時に公式サイトを公開した。5月23日に公式Twitter上にて「Gust New Project」という投稿と共にティザートレイラーが公開されていたが、今回の発表はその続報となる。
対応プラットフォームはPlayStation4、Nintendo Switch及びSteam。発売日は2019年秋が予定されている。通常版の価格は税抜き7800円。6月6日から予約が開始予定。なお、参考としてSteam版は遅れて発売されてきた経緯があり、直近に発売された「アトリエシリーズ」Steam版のケースでは、2か月から3か月程度の遅れで発売されている。
ガストブランド最新作『ライザのアトリエ ~常闇の女王と秘密の隠れ家~』発売決定🎉
新たなキャラクター、世界観で描く #アトリエシリーズ 最新作!!公式サイトでは大幅に進化したフィールドの映像も掲載中です✨#ライザ
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『ライザのアトリエ』は、「不思議」シリーズから世界観とキャラクター、システムを一新し、開発中の「アトリエシリーズ」21作目。ライザリン・シュタウト───通称ライザという名の、平凡で特徴がないのが特徴の少女を主人公に「大人になる前の彼女たちが、自分にとって大切なものを見つける物語」が紡がれるという。キャッチコピーは「ばいばいアトリエ。この冒険を、ずっと忘れない。」、ライザは、奔放で男の子っぽいところがあり、正義感が強く自分が正しいと思ったことについては簡単に曲げない性格で、そんな彼女が何かと出会うことで、日常が変化していくのだとか。どんな冒険が描かれているのか、物語にも注目だろう。
ティザートレイラーやスクリーンショットで目を引くのは光の表現だ。動画では、突き抜けるような青空の下、こちらを向いていたライザが踊るように前を向いて、夏の日差しと揺れる草原の中、画面奥へ歩いていく様が映し出されている。「アトリエシリーズ」のグラフィックといえば、イラストを直接3Dモデルにしたような可愛いキャラクターがゲーム内を動く姿が印象深いだろう。シリーズを通じてキャラクターを可愛く魅せることに情熱が注がれてきたが、今作では陰影の描写によってこれまでのシリーズタイトルよりもキャラクターにも実在感が増している。また、光と影によって、より世界が色鮮やかに表現されているのも、スクリーンショットから確認できる。
また、システム面については詳細は明かされていないものの、新しい「つくる」システムが『ライザのアトリエ』には用意されているようだ。スクリーンショットからは、中和剤のようなものや、小麦粉っぽい何かが確認できる。また品質の概念は残っているようだ。
ほかに、シナリオにライトノベル『灼眼のシャナ』シリーズで知られる作家、高橋弥七郎氏が参加していることにも注目したい。ガストブランドと併記されていることから、開発チームと共同でシナリオが書かれているものと推察されるが、高橋氏が加わることでキャラクターたちをコミカルからシリアスまで魅力的に描きだしてきたこれまでの「アトリエシリーズ」のテキストから、どのような変化が生まれているのか興味を惹かれるところだ。
また、キャラクターデザインを担当するイラストレーターのトリダモノ氏は『RPGツクールMV』のパッケージイラストを始め、カードイラスト制作として多数の作品に関わっており、2016年から2017年にはとあるゲーム会社へ勤務していたという人物だ。ファンタジー風の世界観を感じさせるイラストに定評があり、公開されている本作のイラストも、アトリエらしいテイストとキャッチコピーにもある「冒険」が感じられるものに仕上がっている。今後公開されるであろう新たなキャラクターたちや、3Dモデルになって動く姿にも期待が持てるだろう。
なお「アトリエシリーズ」のタイトルとしては今年に入ってから、2019年1月31日に発売されたシリーズ20周年記念のスピンオフ作品『ネルケと伝説の錬金術士たち ~新たな大地のアトリエ~』、3月20日に発売された「アーランドシリーズ」異例の4作目『ルルアのアトリエ ~アーランドの錬金術士4~』の2作品が既に発売中で、もし『ライザのアトリエ』が予定通り発売されれば2019年3作目のアトリエとなる。
異様なハイペースで発売されることから不安もあるが、近年の「アトリエシリーズ」が1年周期で発売されてきた一方、2018年には先日運営移管が発表された「アトリエオンライン」を除いて新作がなかったこと。ガストブランドが、2017年8月に発売した『よるのないくに2 ~新月の花嫁~』以降、「アトリエシリーズ」以外の作品を発売していないことも考慮すると、あるいは無理のないペースなのかもしれない。ともあれ続報を追いつつ、「アトリエシリーズ」の新たな冒険を心待ちにしたい。