『ボーダーランズ3』ゲームプレイ映像初公開。豪快になった銃撃戦、戦利品の奪い合い不要のCo-op、新拠点となる宇宙船など新情報が続々と明らかに
『ボーダーランズ3』の世界同時ゲームプレイ初公開イベントが日本時間5月2日に実施された。以下同時通訳付き映像の55分地点より、約45分間のゲームプレイ映像がスタート。新たなヴォルトハンターであるセイレーンのアマーラと秘密工作員のゼインの活躍ぶりや、破茶滅茶感が増した多彩な銃器、パンドラだけでなく複数の惑星を訪れる大冒険の片鱗を確認できる。
新機能Alt Fireを携えた多彩な戦利品
今回公開されたのはゲーム序盤の約45分に渡るゲームプレイ映像。まずはゲーム一番最初のチュートリアル部分から披露されている。お馴染みクラップトラップのユーモラスな台詞を聞きながら基本操作を把握。スライディングやよじ登り操作も可能ということで、しっかり操作面での現代化が進んでいる。操作面だけでなく、自販機での銃弾補充がボタンひとつで済んだり、環境破壊エフェクトや人体破壊表現が豪華になっていたり、敵が隠れている遮蔽物が破壊可能であったりと、細かいユーザーエクスペリエンスから映像表現まで確かな進化が見て取れる。またNPCに蘇生してもらったり、NPCを蘇生することも可能だ。
本作の肝とも言える武器に関しては、チュートリアルにて発射モードの切り替えである「Alternate Fire」の仕様が説明されている。通常弾とは別途マイクロミサイルを発射可能なピストル、ショックとファイアといったように複数種のエレメンタル攻撃が可能なショットガン。ターゲットをトラッキングし、次に発射した攻撃をなんでもターゲットのもとまで誘導してくれるAtlas製ピストルなど、Alt Fireの組み合わせだけでもかなり幅広い戦術性が生まれることが想像できる。
そのほか、以前より紹介されてきた足の生えた銃を投てき武器のように投げ、テクテクと歩行&突撃させる様子も。新しいエレメンタル効果であるRadiationも映像にて確認できる。Gearbox SoftwareのCEORandy Pitchford氏いわく、Radiation効果がついた敵を倒すと爆発し、周囲にいる敵にもRadiationを付与していくという。
幅広いビルド構成を可能にするスキルツリー
今回紹介されたのは、セイレーンのアマーラと秘密工作員のゼインのプレイ映像である。アマーラはエネルギー体の“拳”を出現させて敵を叩きのめす接近戦特化型のキャラクター。拳で地面を叩きつけ範囲内の敵にダメージとノックアップ効果を与えるPhaseslamや、アストラル放射により前方の敵に大ダメージを与えるPhasecast、地面から巨大な拳を出現させターゲットした敵を数秒間その場に固定するPhasegraspをアクションスキルとして使用可能。一方のゼインは、デコイとなる自身のDigi-Cloneを出現させたり、自律型ドローンSNTNLを送り込んだりして戦場をかき乱す。もしくはバリアを張って味方を守ることができる。バリアを介して敵を攻撃するとダメージ量が増加することから、味方の攻撃と防御の両方をセットで高めることが可能だ。
気になるスキルツリーに関しては、キャラクターごとに3種類のアクションスキル(必殺技)が用意され、それぞれのスキルツリーを解放していくことで、多彩なオーグメンテンションを適用させることができる。アクションスキルは3種類ともゲームの序盤から選択可能。そこから1種類を装備して実戦で使用する。なおゼインに限り、同時に2種類のアクションスキルを装備できる。このようにスキルツリーを通じて過去作よりも幅広いビルド構成が可能。同じキャラクターでも無数のアクションスキル/オーグメンテーションの組み合わせが考え得る。
戦利品の奪い合いが発生しないCo-opモード
過去作ではCo-op時に戦利品の奪い合いになり、それを嫌がるプレイヤーもいた。『ボーダーランズ3』では前作同様の仕様となるクラシックモードか、新しい「Loot Instancing」というシステムを適用したモードで遊べるようになる。こちらは各プレイヤー向けに異なるインスタンスの戦利品がドロップする仕組みであり、戦利品の奪い合いが発生しなくなる。
また「Loot Instancing」適用時には、プレイヤーそれぞれの適正レベルの戦利品がドロップするよう考慮される。たとえば同じ宝箱から出てきた戦利品でも、レベル5のプレイヤーにはレベル5、レベル20のプレイヤーにはレベル20の戦利品として出現する。Co-op時の敵も似た仕組みでスケーリングされるため、同じ敵であっても、レベル5のプレイヤーにとってはレベル5の敵、レベル20のプレイヤーにとってはレベル20の敵と戦っているように調整される。そのため各自のゲームの進行具合が異なっていても、ある程度近しい条件で楽しめるようになる。
拠点となる宇宙船サンクチュアリ III
『ボーダーランズ3』の新要素のひとつとして、4月のアナウンス時より惑星間移動が挙げられていた。今回披露されたゲームプレイ映像でも、お馴染みパンドラのほか、未来都市が広がる惑星プロメティアにて戦う様子が確認できる。そうした惑星間移動を可能たらしめるのが宇宙船「サンクチュアリIII」だ。こちらはハブエリアとしても機能しており、バーオーナーのMoxxiやクレイジー・アールといった懐かしのキャラクターたちとの会話、外見変更、戦利品の売買、携行弾薬の拡張、気に入った戦利品の展示、さらには「Lost Loot」ステーションにて取りこぼした戦利品の回収が可能となっている。
なお今回のゲームプレイ公開イベントではRandy Pitchford氏が、ストーリーDLCや外見カスタマイズ要素の導入を予定しているものの、F2Pゲームのようなマネタイズ手段やマイクロトランザクションは含めないと改めて宣言している。ゲームプレイ映像からスキンやエモートの変更機能が確認できたが、それらは少額課金によるアンロックにはならないのだろう。
視聴体験を拡張する「ECHOcast」
そして登壇イベント後には、『ボーダーランズ3』公式のTwitch拡張機能「ECHOcast」を用いたTwitchストリーマーたちの実機プレイが配信され始めた。「ECHOcast」は、SHiFTアカウントとTwitchアカウントを紐づけることでストリーマーとのさまざまなインタラクションを可能にするもの。『ボーダーランズ3』をプレイしているストリーマーのロードアウトやバックパックの中身、スキルツリーを確認できるため、配信視聴中に気になったビルド構成があればすぐに確認して自身のプレイに取り入れることができる。現代のインフルエンサーマーケティングと親和性の高い拡張機能と言えるだろう。またストリーマーが入手したレア戦利品と同じアイテムが抽選で当たる「くじ」機能が搭載されているというのも「ECHOcast」の特徴のひとつ。くじに参加できるのはストリーマーが宝箱を開けてから30秒間のみということで、配信を視聴し続ける明確なインセンティブとなる。
シリーズ史上最大の規模とコンテンツの豊富さを誇る『ボーダーランズ3』。Randy Pitchford氏や、クリエイティブディレクターのPaul Sage氏は口を揃えて、本作はGearboxにとってもっとも開発期間が長く、磨き込みに時間をかけることができた作品だと語っている。今回いきなり45分のゲームプレイ映像を流したことや、「ECHOcast」という新機能を用いたTwitchストリーマーたちの一斉配信を行ったことからも、本作の完成度への自信の高さがうかがえる。今後も9月13日のリリースに向けてE3やgamescomなどのイベント参加や新情報の発信を続けていくとのことだ。
『ボーダーランズ3』はPlayStation 4/Xbox One/PC向けに9月13日発売予定。通常版だけでなく、ゲーム内コンテンツやシーズンパスを収録するDeluxe EditionとSuper Deluxe Editionも用意されており、各プラットフォームではすでに予約受付が開始している。