『Anthem』VIP体験版の反省を踏まえ、開発元BioWareが 今後に向け取り組んでいる項目について報告
Electronic Arts傘下のBioWareでライブサービス責任者を務めるChad Robertson氏は1月29日、先週末に実施した『Anthem(アンセム)』のVIP体験版を振り返り、今週末に実施するオープン体験版、そして本作のローンチに向けて取り組んでいることについて公式サイトに投稿した。
Robertson氏はまず、VIP体験版は不安定なスタートとなったことで、実施期間が終了するまでオースティンとエドモントンのスタジオにて24時間体制で対応を続けることになり、本作やそのサービス、そしてコミュニティについて非常に多くのことを学ぶこととなったと語る。VIP体験版の初日にはプレイヤーが殺到したためか、ログインやローディングなどに問題が発生し、なかなかプレイできないユーザーを生んでしまった。Robertson氏は当時、サーバーは余裕をもって用意していたものの、想定外の問題に直面していたことを報告している(関連記事)。
ただ問題は徐々に解消され、およそ2日半にわたっておこなわれたVIP体験版では、合わせて約900万時間プレイされたという。この中では、ストロングホールドが計100万回攻略されている。ストロングホールドとは、特に難易度の高いエリアにて4人チームで挑戦できるミッションのことで、容易には攻略できない代わりに、レアリティの高い強力な武器やギアが見つかる確率が高く設定されている。
VIP体験版の期間中、そして今週末のオープン体験版に向けて取り組んでいる項目は多岐に渡るものの、Robertson氏はその中に含まれるものとして、プレイヤーのアカウントと体験版参加権との紐付けのバグ修正、Rubber-banding(ゲームプレイが引き戻される問題)に対処するためのサーバーパフォーマンスの更新、ロードが終わらない問題の修正、ジャベリンがアンロックされないプラットフォームごとのバグ修正、クライアントおよびプラットフォームでのログインバグへの対応が挙げられている。
このうち、ロードが終わらずプレイが始まらない問題についてRobertson氏は、前回も難しい問題だとコメントしていた。ただ、多くのプレイヤーにフラストレーションを与えることとなったため、オープン体験版開始までにテストをおこない改善を確かめるとのこと。そして引き続き調査を進めていくとしている。
なおEAのサポートサイトでは、VIP体験版での各問題への対応の進捗が報告されている。それによると、レベル12に到達した際に新たなジャベリンがアンロックされない問題や、Xbox One版にてVIP体験版にアクセスできないプレイヤーが一部にいた問題、VIP体験版から生成したフレンド用コードが機能しない問題については解決済みだとし、Rubber-bandingについては軽減できたとしている。そして、上述のロード問題やタイトル画面から進まない問題については引き続き取り組んでいるとのことだ。また、ロードが95パーセントから進まない場合は、クライアントの再起動を試してみてほしいとしている。
Robertson氏は、BioWareは今回の各体験版と同時に、本作のローンチに向けた作業も進めているとし、そのビルドでは多くの項目にわたる追加要素や修正が施されているものの、体験版には反映されていないとのこと。体験版は、6週間前の時点のビルドから切り出されている。その製品版には反映される項目としては、武器のインフュージョンが0パーセントになったり、ボーナス付きの武器が異なるジャベリンに適用されたり、あるいはプロットの生合成およびパーティが集合する際の問題や、ミッションの最後に経験値を失う問題が修正される。
また、ジャベリンをアンロックした際の挙動の変更や、拠点であるフォート・タルシス内で16人までのプレイヤーが集まれるソーシャルハブ「The Launch Bay」の実装、そのほかパフォーマンスの向上や安定性のための改善もおこなわれ、これ以外にもさらに数千項目にわたる改善・追加要素があるとのことだ。
誰でも参加できる本作のオープン体験版は、2月2日から4日にかけて実施予定。Robertson氏は、VIP体験版に参加したプレイヤーもまた戻ってきてほしいとし、特に日曜日の昼(日本時間では2月4日未明か)には、本作の将来に関する“クールなもの”を披露するため注目してほしいとコメントしている。なお、VIP体験版での進捗はオープン体験版に引き継がれる。『Anthem』は、PC/PS4/Xbox One向けに2月22日発売予定だ。