『Fallout 76』にて発見された「Developer Room」へのアクセスについてBethesdaが警告。あらゆるアイテムが保管された謎の部屋
『Fallout 76』のゲーム内にて発見された「Developer Room」に関連して、Bethesda Softworksが公式に反応を示している。同社は1月17日、本作の公式サイトにて公開した記事「Inside the Vault」の中で、ゲームの脆弱性を突く不正行為者は、特定ののちサポートチームと連携して停止処分を下すと述べている。また、『Fallout』のポーランド向け公式Facebookページでも同様の声明を発表し、ゲームの安定性や整合性を確保するため、不正行為者のアカウント及びキャラクターを一時的に利用停止にするとした。
Developer Roomとは、『Fallout 76』のゲーム内に存在するものの通常のゲームプレイではアクセスすることのできない部屋・エリアのことで、公式な名称ではない。その部屋の中には、本作で利用できるほぼすべてのアイテム、さらにまだ利用できない未知のアイテムまでもが整然と配置されているため、開発者がここでアイテムのテストやデバッグをおこなっているのではないかと考えられ、そう呼ばれるようになった。発見されたのは昨年12月あたりと考えられており、『Fallout 4』や『The Elder Scrolls V: Skyrim』でも同様の部屋が存在していたため、おなじみの要素として探し求めるファンがいたのかもしれない(関連記事)。
問題は、この部屋にあるアイテムを取得できてしまうことだ。『Fallout 4』や『Skyrim』のようなシングルプレイゲームであれば、不正行為には違いないが、さして大きな影響はないかもしれない。しかし、オンラインマルチプレイゲームである『Fallout 76』の場合、労せず強力なアイテムを大量に入手できることは、ほかのプレイヤーのゲームプレイにも大きく影響する。また、本作のDeveloper Roomの存在が広く知れ渡る一因となった、アイテムのトレードや売買の問題もあり、未知のアイテムをレアアイテムだとして出品するプレイヤーが確認されている。これを許してしまうとフェアなゲームプレイを確保できないだろう。
https://www.youtube.com/watch?v=wyhjkqc646I
*アイテム保管庫ではない謎のエリアも発見され、新規エリアのテストをおこなっているのではとの憶測が流れる。
Bethesdaの今回の声明は、一見すると単なる不正行為への警告に思えるかもしれないが、不正行為にはアイテムの不正な複製や、通常では入れないゲーム内エリアにアクセスするチートアプリないしチートMODの使用が含まれるとも述べており、Developer Roomに立ち入る行為を念頭に置いていることは明らかだろう。一方で、Bethesdaは脆弱性を特定し解消できるよう随時取り組んでいるともコメントしている。海外メディアEurogamerによると、BethesdaはDeveloper Roomの位置(コード)を変更し、さらに置かれたアイテムの取得を不可にしたという。
Developer Roomでは、現在は存在しないNPCやパワーアーマーのペイントなどが発見され、『Fallout 76』の今後の展開についてさまざまな憶測を呼ぶこととなった。しかし、本作のようなオンラインゲームでは特に、こうした不正行為には相応の処分が待っていることが今回あらためて示された形だ。Bethesdaは、不正行為をおこなっているプレイヤー(自身を含め)を発見した場合は、サポートサイトを通じて報告してほしいと案内している。