『フォートナイト』でマリオカート風のコースづくりに挑戦するプレイヤー現る。マリオやポケモンのオブジェなど、広がる建築の可能性
『フォートナイト バトルロイヤル』(以下、フォートナイト)に新しく実装されたプレイグラウンドモードにて、多くのプレイヤーが創造性を発揮し始めている。プレイグラウンドとは、敵対的なプレイヤーに邪魔されることなく、1人もしくは最大4人パーティーで好きなように銃撃・建築練習に励むことができるゲームモードだ。練習場としてだけでなく、時間や資源が限られたバトルロイヤルゲームでは到底つくれない巨大建造物を建てるといった遊び場としても機能している。当初は6月27日に実装される予定であったが、公開直後に不具合が発覚したため延期に。7月2日に期間限定モードのひとつとして改めて追加された。
プレイグラウンドの代表的な活用例として、「『マリオカート』風のコースをつくってみました」という映像投稿が複数確認されている。本作の建築機能を使ってレースコースをつくり、ショッピングカートで走るというものだ。そうしたコースづくりに励んだプレイヤーの様子を、海外メディアのEurogamer、Nintendo Life、VG247などが報じている。以下はredditユーザーJoshB_C氏が投稿したレース映像である。ティルテッド・タワーを舞台に、建築タイルをつなげてレーンをつくり、要所要所ではバウンサートラップを踏んでジャンプ移動する、なかなか愉快なコース設計となっている。下り坂、上り坂、急カーブなど、ショッピングカートのハンドリング技術も問われることだろう。
ここまで手の込んだコースを作成できるのは、1セッションにつき1時間もの猶予があるからだ(通常マッチだと30分以内に終わってしまう)。さらにプレイグラウンドでは収集により手に入る素材が10倍、マップに出現する物資ラマが100体になる。操作キャラクターは死亡してもリスポーンする。時間や物資の制約がある通常のバトルロイヤルモードとは違い、のびのびとクリエイティビティを発揮できるのだ。ほかにもレインボーロード風のコースをつくるプレイヤーや、コースではなく大がかりなスタント用のセットを設けるプレイヤーも現れてきている。
Mario just made its way into Fortnite
byu/DBSs- inFortNiteBR
なお『フォートナイト』のショッピングカートは2人乗りが可能。『マリオカート ダブルダッシュ!!』のようにタッグプレイで盛り上がることもできそうだ。ひと手間かかるが、キノコやコウラのかわりにスティンクボムやブギーボムといった妨害用アイテムをコース中に配置しておけば、より『マリオカート』感が出るだろう。現時点で実装されているアイテム・機能だけでも、プレイグラウンドという遊び場があるだけで楽しみ方が大きく広がる。
もちろん、サーキットづくりだけでなく、任天堂キャラクターの巨大オブジェをつくったり(TwitterユーザーThe_Faz_D氏によるマリオオブジェ)、地上絵を描いたり(redditユーザーKaz_Kirigiri氏による地上絵。25秒~より)、海上にクルーザー船を建てたり(redditユーザーAggieKO氏)といったユニークな使われ方もしている。通常のバトルロイヤルモードや、本作のPvEコンテンツ「世界を救え」でも巨大建造物を建てることはできたが、ここまで快適かつ手軽には試せなかった。
ほかにも『Halo』『Call of Duty』のマルチプレイマップを再現したり、建築タイルをドミノのようにつなげてティルテッド・タワーを華麗に破壊したりと(Kotaku)、リプレイ機能との併用によりユニークな画像・動画コンテンツが作成されている。そしてそうしたコンテンツがTwitchやYouTubeの配信者に投稿されることで、『フォートナイト』のさらなる宣伝にもつながっていく。
※Sonny Evans氏による、1時間で新しいロケーションをつくってみたシリーズ
I made a little glider course in playground
byu/Sealeopy inFortNiteBR
※グライダーコースを作成したSealeopy氏
どの創造物も魅力的だが、1時間経てばすべて無に帰してしまう。プレイグラウンドで作成したものをプリセットとして保存・共有できると喜ぶプレイヤーもいるかと思われるが、本作では頻繁にマップが改変されるため、なかなか難しい部分ではあるだろう。
なお『フォートナイト』の世界では7月1日にロケットが発射され、マップ上空に巨大な亀裂が生まれた(関連記事)。ロンリー・ロッジ、トマト・タウン、グリーシー・グローブなど複数のロケーションにも時空のゆがみのようなものが現れ、看板やオブジェがゆがみに吸い込まれるかのように消失するという現象が確認されている。開発者とプレイヤー、双方が生み出す “ワクワク”が、謎の亀裂と共に広がっていく。