『フォートナイト』ソロで48キルという前人未踏の記録を樹立したプレイヤー現る。ロケット打ち上げを見守る見学者が大量落命
『フォートナイト バトルロイヤル』(以下、フォートナイト)のゲーム内にて、予告どおり7月1日午前2時半にロケットが発射された。1度限り、わずか2分弱の特別イベントであった。マップ西端のスノビーショアから北東に向かったところにあるロケット発射基地から、ゆっくりと火をふきながら打ち上げられた機体。数秒後にはティルテッド・タワーめがけて急降下し始めるが、途中で時空の裂け目のようなものが生じて衝突を免れた。その後、何度かワープしながらマップ上空を飛び回り、最後は巨大な亀裂を残して姿を消していった。以下はenzait氏が作成した素敵なロケット発射シネマティック映像である。
I just made an EPIC cinematic of the rocket launch, what do you think? from r/FortNiteBR
ロケット発射イベントは事前にゲーム内で告知されていたこともあり、大勢のプレイヤーが発射時間にログインし、その一部始終を見守った。目撃するチャンスは一度しかないため、多くのプレイヤーは戦いの手を止めて暗黙の休戦協定を結んでいた。中には皆で協力し、巨大な観測台を建設するグループも。ただし皆が皆、打ち上げに関心があったわけではない。一部のプレイヤーはこの一大イベントを好機と捉え、キル稼ぎに勤しんでいた。Elemental_Ray氏もまた、イベントを違った角度から楽しもうとしたプレイヤーの一人である。
ほとんどのプレイヤーが空を見上げロケットの行方を追う中、Elemental_Ray氏はロケット見学者が建てた建造物の土台部分を着々と破壊していったのだ。そして支えを失った建物は崩れ落ち、逃げ出す間もなく48人のプレイヤーが落命。Elemental_Ray氏は単身ではなく複数人で破壊作業を進めていたわけだが、最後の支柱を破壊した人物として全てのキルがElemental_Ray氏の手柄としてカウントされた。
これまでのソロマッチにおけるキル数記録は、PC版プレイヤーFinest氏による33キル(Fortnite Tracker)。いままで1キル単位でじりじりと更新されてきた記録を、一気に15キルも塗り替えていったのだ。ちなみにスクワッドでのチーム合算キル数記録はNICKMERCS—氏率いる4人スクワッドの55キル(NickM3rc記録動画)。Elemental_Ray氏の記録は、ソロながら4人合算の記録に迫る勢いである。記録樹立者となったElemental_Ray氏の戦績を見てみると、通算キル/デス比は0.47。ソロマッチは500戦以上参加しているが、勝利経験はない(Fortnite Tracker)。キル記録を更新したマッチでも、記録達成後に落下死している。
あの手この手でコミュニティを盛り上げ、思わぬハプニングまで巻き込み話題をさらっていく『フォートナイト』。シーズン4の隕石落下時と似たように、ロケット墜落時にもティルテッド・タワー直撃をちらつかせたりと開発陣の悪戯心も垣間見える。そしてコミュニティをざわつかせたロケットは去り、マップ上空の亀裂だけが残った。シーズン5に向けた動線になるであろう天空の異変は、『フォートナイト』に何をもたらすのだろうか。一部ではシーズン5になるとポータルが開き、PlayStation 4と他コンソールのクロスプレイが解放されるというジョークも飛び交っているが、その可能性は薄いだろう(reddit)。
真面目な推測としては、ゲームデータの解析をもとにしたタイムトラベル説が浮かび上がっている(Fortnite Insider)。またロケット発射イベント直後にはロンリー・ロッジに謎のゆがみが生じ、イベント翌日には建物入口の看板が消失。同時にアナーキー・エーカー西のモーテルにも同様のゆがみが確認されるようになった(Fortnite Intel)。今後はシーズン5開幕に向けて少しずつ亀裂の影響が拡大し、シーズン5のテーマやマップ変更内容が明らかになっていくのではないだろうか。
なお本作の物語部分は、PvEモード「世界を救え」で補完されることが多い。シーズン4の隕石落下後も、そこから先の展開は「世界を救え」のミッションで描かれた。PvEモードをプレイしている方は、今後追加されるであろうミッションにも目を光らせておきたいところ。7月12日のシーズン5開幕が待ち遠しい。