沈みゆく街の謎に私立探偵が迫る、「クトゥルフ神話」をベースにしたオープンワールドゲーム『The Sinking City』最新映像公開
【UPDATE 2018/3/19 15:00】
Frogwaresは、『The Sinking City』を日本語に対応させることを弊誌に対して語った。詳細はこちら。
【原文 2018/3/16 17:12】
Frogwaresは3月15日、現在開発中のオープンワールド・アドベンチャーゲーム『The Sinking City』の最新映像を公開した。同スタジオは、今週末にアメリカで開催されるGDC 2018や、来月ロンドンで開催されるEGX Rezzedへの本作の出展を予定しており、この映像では出展用のプレイアブルデモ制作の様子を紹介。その中で、本作のゲームプレイの一端が披露されている。
『The Sinking City』は、作家H.P.ラヴクラフトとその著作「クトゥルフ神話」の世界観をベースにした作品だ。舞台となるのは、1920年代のアメリカ・マサチューセッツ州オークモント。この街は謎の水位上昇により水没しつつあり、プレイヤーである主人公の私立探偵は、その原因を突き止めるために奔走する。
公開された映像では、本作の舞台となる街のさまざまなエリアを映し出しており、繁華街のような場所から工業地帯、また浸水したエリアをボートで移動する本作の世界観に即した場面も見られる。もともとは出展するイベント専用に、各エリアを継ぎ接ぎして小さなマップを用意する予定だったが、製品版で使わないものを作ることはやめようということになり、フルマップの一定区画に限定してプレイしてもらう形に変更。そのため、現時点ではその区画だけディテールが組み込まれた状態となっているそうだ。銃で戦う場面では本作のUIも少し確認できる。
本作の開発過程では、ライティングの調整には何か月もかかるほど苦労したという。当初は静的ライトを使用しテクスチャにベイクしていたが、開発に難航しリソースも喰うため動的ライトに変更。そのカラー調整のためにプロの写真家の協力を得たそうで、画家カスパー・ダーヴィト・フリードリヒやジェームズ・アボット・マクニール・ホイッスラー、また写真家グレゴリー・クリュードソンなどの作品を参考に、映像でも見られる独特の雰囲気を彩っていったという。
また物語の面でも、プレイヤーを惹き付けるためには興味をそそるものであることはもちろん、ノンリニアであるべきだとしてエンディングを新たに追加。探偵であるプレイヤーがいわゆるグッドエンディングにたどり着くためには、ゲームプレイを通じて注意深い調査を重ねていくことが求められるそうだ。
「クトゥルフ神話」をベースにしたゲームといえば、Cyanide StudioのRPG『Call of Cthulhu』も現在開発中で、その開発は当初Frogwaresが担当していた(関連記事)。同じテーマを持つこの両作は、どちらもまだそれほど多くの情報が公開されておらず、それぞれ続報には注目が集まる。『The Sinking City』はPCおよびコンソール向けに2018年発売予定だ。