手首の疲労と操作性に配慮した分離型のゲーミングキーボード「Dygma Raise」発売へ。eスポーツチームの元指導者が考案

eスポーツチームを指導していた元コーチが立ち上げた企業Dygmaが、分離型のゲーミングキーボード「Dygma Raise」を開発中だ。人工工学を元に設計された分割式のデザインと専用ソフトウェアを用いることで可能なキーカスタマイズが特徴である。

eスポーツチームを指導していた元コーチが立ち上げた企業Dygmaが、分離型のゲーミングキーボード「Dygma Raise」を開発中だ。同社は1月20日までクラウドファウンディングサイトIndiegogoにてキャンペーンを行っており、当初の目標金額である約1200万円を大きく越えた約2500万円もの資金調達に成功した。引き続きキャンペーンのページから本商品を注文することができる。

「Dygma Raise(以下、Raise)」はイギリスのeスポーツチームFnaticsのヘッドコーチを務めてい たDygmaCEOであるLuis Deilor Sevilla氏が考案したゲーミングキーボードだ。「0.1秒の差が勝敗を分けることになるeスポーツの世界において、ゲームプレイヤーが身体的にも精神的にも快適に最高のパフォーマンスを行えること」をコンセプトとし、人工工学を元に設計された分割式のデザインと専用ソフトウェアを用いることで可能なキーカスタマイズが特徴である。

通常、キーボードを使用していると自然と手首がキーの配置に合わせて曲がるよう強制されてしまうが、「Raize」は本体を2つに分割することで、自分の身体にとって最適な角度にキーボードを配置することが可能だ。肩から腕、そしてキーボードが一直線上にあることで、ユーザーはタイピングの度に手首を曲げる必要がなくなる。そしてキーボード下部には左右それぞれに手首を休めるためのパットが設置されており、この2つの要素によってユーザーは長時間のゲーミングによる自身の身体への負担を軽減することができる。ちなみにパットは着脱可能となっており、洗浄することで普段から清潔さを保つことができる。

「Raise」は上述したとおり、専用のソフトウェアを使用することで全てのキー配置を再設定可能であるほか、複数のキーを組み合わせたマクロも自分の思い通りに設定することもできる。例として、「Shiftキーを1回タップ=エスケープ」「Shiftキーを2回タップする= Caps Lock」といったものが紹介されている。さらに指定した箇所のキーを本体内蔵のRGB LEDで光らせることもできる。光の色も自分の好きなように調整可能だ。これによって自身のカスタマイズをより直感的に分かりやすく利用できるだろう。

また分割機能とキーカスタマイズ機能を組み合わせることで、片手にはキーボード、もう片方の手でマウス操作といったことも可能だ。特に左利きのゲームプレイヤーにはオススメの使用法であると説明されている。また、カスタマイズに必要な専用ソフトウェアはオープンソースとなっているため、自分のキー配置をコミュニティ内で共有したり、ユーザー同士でより良い方向にプログラムを改善してほしいと作者は語っている。

現在Indiegogo内で用意されている注文プランは、「単品 :約28,000円」のプラン、「本体2個セット:約50,000円」のプラン、「eスポーツチーム用本体5個セット:約109,000円」プランの3つ。長時間PCを使ってゲームプレイをするゲーマーは勿論、最近健康に気を使い始めたPCユーザーはぜひ注文してみてはいかがだろうか。

Takayuki Sawahata
Takayuki Sawahata

娯楽としてだけではなく文化としてのゲームを知り、広めていきたい。ジャンル問わず死にゲー、マゾゲー大好き。

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