デモ隊と警察が衝突する暴動シミュレーション『RIOT – Civil Unrest』Steam早期アクセス販売開始
ゲームパブリッシャーMerge Gamesは12月7日、イタリアの個人デベロッパーLeonard Menchiari氏およびIV Productionsが手がける暴動シミュレーション『RIOT – Civil Unrest』のSteam早期アクセス販売を開始した。対象プラットフォームはWindows(Steam)。通常販売価格は1280円で、12月14日までのプロモーション期間中は10%オフの1152円で購入できる(日本語非対応)。近いうちにはMac/Linuxにも対応する予定だ(Steam FAQスレッド)。
本作は実際に起きた30件以上のデモ運動を題材とした暴動シミュレーションゲームである。ピクセルアートで描かれる、混沌とアドレナリンに満ちた異様な熱気。怒りと不満に突き動かされ表現の自由を行使する民衆と、彼らを止めにかかる警察機動隊が衝突する。火炎瓶と催眠ガス弾が飛び交い、怒号とサイレンが鳴り響くデモ現場には勝者も敗者も存在しない。
プレイヤーはデモ隊もしくは警察として、リアルタイムで進行するデモに参加。人々に指示を出していく。各キャラクターの服装や現場に落ちている武器はプロシージャル生成されるほか、キャラクターごとの挙動にも個人差があり、予測不可能な行動に出ることもある。物理演算により相互に作用し合う群衆の動きも見所のひとつである。
警察としてプレイする際は暴徒鎮圧用のシールドを持ち、車両や放水砲を活用しながら場をコントロールしていく。スモークグレネードやゴム弾、ときには実弾を放つことも。デモ隊としては、集団を扇動して暴力的手段に出るのか、もしくは一定の秩序を保ったまま平和的抗議に徹するのか、プレイヤーが選択することになる。メディアの力を借りることや、警察隊に火炎瓶や家具を投げつけることも手段のうちだ。
シングルプレイのキャンペーンモードでは、イタリアの「NoTAV movement(高速鉄道建設に対する抗議運動)」、ギリシャの「Battle of Keratea(廃棄物処理施設の建設反対運動)」、スペインの「Indignados movement(財政緊縮策に対する抗議運動)」、エジプトの「Arab Spring(アラブの春)」が描かれる。いずれも2010年代に起きたデモ運動ということで、ニュースを通じて知り、いまだ記憶に残っている方もいるだろう。キャンペーン外では上記4か国に限らず、世界各国で起きた暴動もプレイ可能となる。なお作者であるLeonard Menchiari氏自身も「NoTAV」のデモに参加した経験があるとのこと。また彼個人の経験だけでなく、暴動に参加した人々の声を聞いてゲーム制作の参考にしているという。
『RIOT – Civil Unrest』の正式リリース時期は2018年春を予定。ゲームメカニックの骨幹部分はできあがっており、シングルプレイキャンペーンおよびローカルでの協力/対戦プレイに対応している。早期アクセス期間中にはコンテンツ追加、仕様調整、バグ修正が進められるほか、プレイヤーがオリジナルの暴動を作成できるレベルエディターが搭載される予定だ。また将来的にはPlayStation 4/Xbox OneおよびiOS/Android向けのリリースも計画されている。