明末期・壮絶アドベンチャー『泣き叫ぶ雁』開発元、“暗すぎる物語”への賛否を受け「ifルート追加」を決定。“お礼とお詫び”の気持ちを込め、1か月以内に実装予定

2P GamesとZerocreationGameは『泣き叫ぶ雁』にifルートを追加すると発表した。一部のストーリー展開がユーザーの議論を招いているためだという。

パブリッシャーの2P GamesとデベロッパーのZerocreationGameは4月10日、ノベルアドベンチャー『泣き叫ぶ雁』について、ifルートを1か月以内に追加すると発表した。一部のストーリー展開がユーザーの議論を招いているからだという。本作の対応プラットフォームはPC(Steam)。なお本稿では直接的な表現は避けているが、一部本作のストーリーに触れているため、留意されたい。

『泣き叫ぶ雁』は17世紀中盤、中国・明王朝の滅亡前後を舞台にしたノベルアドベンチャーゲームだ。主人公の「方知宥(ホウ・チユウ)」は小説家志望の書生である。彼は幼なじみの突然の自殺に精神的衝撃を受けて一部の記憶を失っており、ときおり人の顔が獣に見えるという奇妙な病を患っている。失意のなか酒浸りの日々を送っていた方知宥だったが、ある日、住んでいた街が大規模な軍に襲撃される。襲ってきた兵士たちは、みな獣の顔をした妖怪だった。逃げ惑う途中で方知宥は、死んだ幼なじみにそっくりな不思議な少女「小雁(シャオエン)」に出会い、彼女を守りつつ生き延びることを誓う。

本作の物語はダブルストーリー制となっている。幼なじみの自殺の前後の記憶を失っている方知宥だが、妖怪の軍勢が虐殺を続ける悲惨な現実を目の当たりにし、少しずつ記憶がよみがえっていく。多数の死亡エンドが存在する過酷な現実編と、まだ平和で幼なじみも生きていたころの過去編を交互にプレイし、失った記憶の真相に迫っていくことになる。

また本作はダブルヒロイン制を採用。自殺した幼なじみの女性「蘇憐煙(ソ・レンエン)」と、もうひとりの主人公と親しい女性「林翩翩(リン・ヘンヘン)」を中心として物語が展開していく。ヒロインはふたりとも遊女だが、蘇憐煙は高い教養を売り物としており、体は売らない清倌(せいかん)と呼ばれる身分。一方の林翩翩は貧しい生まれで、体を売ってなんとか生きていたが、美貌によって上級遊女に成り上がっていった紅倌(こうかん)と呼ばれる身分である。物語では、そんな対照的なふたりと主人公が織りなす三角関係が描かれていく。

そんな『泣き叫ぶ雁』について4月10日、制作チームより「リリース初週におけるお礼とお詫び」と題したメッセージが発表された。4月3日にリリースされた本作は、初週売上が9万5915本だったとのこと。売れ行きは好調だったようだが、ストーリーについてプレイヤーから賛否が寄せられているそうだ。それを受けて開発元は「一部の描写や悲劇的なシーンが、プレイヤーに抑圧感や不快な思いを与えてしまった」として謝罪。制作者の個性を活かしてダークな物語を構築したが、それに対する前向きな感情を提供できず、カタルシスに至らなかったことを反省していると伝えた。

そうしてプレイヤーへのお礼とお詫びの気持ちをこめて、1か月以内にifルートを実装するとの声明を発表した。具体的な内容については発表されていないが、メッセージの内容からして、より明るい展開のストーリーが追加されるようだ。ifルートの開発状況については定期的に報告していく予定とのこと。また2つの真エンディングをクリアした際の特別な演出も実装し、クリア後の体験を向上させる予定だという。

本作のSteamユーザーレビューの評価は、本稿執筆時点で約4800件中64%が好評とする「賛否両論」ステータスになっている。物語を高く称賛する声もあるものの、悲恋をテーマにした作劇には賛否があるようだ。また一部のテキスト表示にミスがあるなど、没入感を削ぐバグの存在を指摘する声もあがっている。開発元はバグの修正も継続しておこなっていくと語っており、また日本語音声も後のアップデートで実装すると伝えている。ifルートの実装も含め、アップデート後に作品の評価がどうなっていくかも注目されるところだろう。

『泣き叫ぶ雁』はPC(Steam)向けに配信中だ。現在リリース記念セールがおこなわれており、4月17日まで定価の15%オフとなる税込1785円で購入可能。

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Akihiro Sakurai
Akihiro Sakurai

気になったゲームは色々遊びますが、放っておくと延々とストラテジーゲームをやっています。でも一番好きなのはテンポの速い3Dアクションです

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