ベセスダTodd氏、『The Elder Scrolls VI』の発売は急がないとどっしり構える。『TES6』開発の傍ら、“旧作”を遊んでくれている人にも報いる

Bethesda Game StudiosのディレクターTodd Howard氏が、開発が長期化する『The Elder Scrolls VI』について言及。新作開発には力を入れる一方で、急がずじっくり開発する方針を明らかにした。

Bethesda Game Studios(以下、Bethesda)のディレクターであるTodd Howard氏が、今も開発中の『The Elder Scrolls VI』(以下、TES6)について言及し、あえて発売を急がないという同社の姿勢を説明し注目が集まっている。GamesRadar+が報じている。

『The Elder Scrolls V: Skyrim』

『The Elder Scrolls』は、Bethesda Game Studiosが手がけるオープンワールドRPGシリーズだ。広大なマップと自由度の高い攻略が持ち味とされ、特に『The Elder Scrolls V: Skyrim』(以下、スカイリム)は世界中で高い評価を受けた。そんなシリーズの最新作『The Elder Scrolls VI』は2018年にサプライズ的に発表されたものの、2026年現在でも発売時期は未定のままとなっている。

今回GamesRadar+が取り上げた囲み取材の中でHoward氏は、同社のゲーム開発が長期化する傾向について回答した。同氏はトレイラー初公開からリリースまで約5年の開発期間を要した『Starfield』について触れた。同作の長期化は複数の要因が重なった結果だったようで、続編ではなくオリジナル作品であったうえに、制作の大部分が新型コロナウイルスの流行と重なったことを長期化の要因として挙げている。加えて同時期にマイクロソフトによるBethesdaの買収があったことも開発に影響を与えたとしており、むしろ『Starfield』が特例的に長かったとする見解を示している。

一方、Howard氏は開発が長期化することについて楽観視しているようだ。というのも、多くの人々が未だに『Fallout』シリーズや『スカイリム』といったBethesdaの既存タイトルをプレイし続けているためだ。こうした大きなユーザー基盤によって、Bethesdaは他の開発会社より有利な立場にあるのだという。今もBethesdaのゲームをプレイしているプレイヤーは何百万人もいるとしたうえで、新しいゲームを作りながらも、こうした既存ユーザーの要望にどう応えるのか模索していると語った。

『Fallout 4』

またHoward氏はスタジオの規模について、他の開発会社で見られるような「急激な拡大」は同社で経験していないと語る。同社の開発チームは外部パートナーを含めて400人から500人を「我々のピーク」と形容しており、それ以上増やす見込みはないそうだ。こうした要素も、『TES6』の続報に時間を要している理由のひとつといえるだろう。

なおこの点についてHoward氏は、同業他社と比べると自社の成長速度が緩やかなことを認めつつ、それでもBethesdaらしいゲーム製作を優先する方針を語った。Howard氏によれば、まず少人数で良質な「基礎」を作り上げてから、人員を増やして開発を加速化させるのが理想と語っている。

大規模な開発がスタートすると、仕様変更や手戻りが発生する場合に修正コストが急激に膨らむリスクがある。開発費の高騰が続く現在のゲーム業界においては、こうしたリスクを抑えられる開発プロセスも重要になってくるのだろう。一方で「基礎」が長期化し人員投入のタイミングが遅れれば、その分だけプロジェクト全体の完成も後ろ倒しになる可能性がある。こうした点からは、納期よりもクオリティを優先させるBethesdaの丁寧なモノづくりの姿勢がうかがえる。

この度のインタビューでは、Bethesdaのユーザーおよびクオリティファーストの開発方針が改めて示された格好だ。既存タイトルに残る膨大なプレイヤー層へのサポートを継続しつつ、新作開発も並行して進めるという、旧作ファンにも配慮したBethesdaの姿勢が伝えられた。加えて納期よりも完成度を優先したいという同社の強いこだわりも長期化の理由にあるようだ。最新作を待ち望んでいるファンにとっては同社の開発ペースにはもどかしさを覚えるかも知れないが、その背景には過去作のファンをないがしろにしたくないという同社のユーザーファーストの理念もあったようだ。

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Kousetsu Taguchi
Kousetsu Taguchi

レトロゲームショップに入ると真っ先にセガサターンのコーナーを確認するタイプです。

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