Adobe、米司法省による「解約手数料が分かりにくい」との訴訟で和解成立。120億円支払い&対象ユーザーに“総額120億円分”の無償サービス提供へ

Adobeは、米国司法省から提起された“早期解約手数料”を巡る訴訟について、和解契約を結んだことを発表した。

Adobeは現地時間3月13日、米国司法省から提起された訴訟について、和解契約を結んだことを発表した。

Adobeは、米国に拠点を置くクリエイティブ・デザインツールを主軸とするソフトウェア企業だ。同社のツール群はゲームを含め、クリエイティブ業界で広く用いられている。同社のツールは2012年より買い切り型ではなくサブスクリプション制での提供となっており、業務上長期的に利用し続けなければならないユーザーからは“Adobe税”といった揶揄もみられるようになった。月々プランで契約し続けるよりもお安い年間プランも用意されているものの、月々払いでは加入から15日以降に解約すると今回問題となった早期解約手数料が発生。加入から1年後までの残り月数分の料金の50%を支払う必要がある。ちなみに一括払いの年間プランでは加入から15日以降に解約すると返金は行われない。

*画像はAdobe公式サイトより

米国司法省は2024年6月、FTC(連邦取引委員会)からの付託に基づき、Adobeを相手取って訴訟を提起(FTC)。同社のサブスクリプションサービスでの月払いの年間プランにおいて、デフォルトのプランとして事前選択されているにもかかわらず早期解約手数料が十分に開示されていないと主張されていた。また訴状では、FTCおよびBetter Business Bureau(商事改善協会)に消費者からそうした点への苦情が寄せられていたことも示されていた。訴状では早期解約手数料の開示が不十分なだけでなく、そもそも早期解約手数料が解約を思いとどまらせる不意打ち的な仕組みであると主張。さらに解約手順の煩雑さから解約自体も困難になっている点も問題視されていた。

そして今回は同訴訟について、米国司法省とAdobeの間で和解契約が結ばれることになった。Adobeは発表において、同社は訴訟における司法省の主張には同意していないものの、問題を解決できたことを喜ばしく思うとコメント。また同社のサブスクリプションサービスの申し込みや解約の手続きについて、近年さらに効率化や透明性の向上を進めてきたとしている。和解にあたっては、司法省に7500万ドル(約120億円)の支払いがおこなわれ、該当する顧客に対しても総額7500万ドル相当のサービスが無償で提供されることで合意に至ったという。

過去には“不意打ち的”であるとFTCなどから問題視され訴訟されていたAdobeの年間プランの早期解約手数料。今回は和解というかたち決着に至り、対象となるユーザーにはサービスの無償提供という補填もおこなわれる模様だ。現状では年間プランでの早期解約手数料の存在も契約時に比較的わかりやすく示されるようになっており、結果として問題視された部分の是正も進められてきたといえるかもしれない。

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Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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