“現役MIT生”が作る超現実サンドボックス『Lucid Blocks』、さっそく「圧倒的に好評」に。あらゆるアイテムを融合可能、“変な生き物”にも出会う謎空間探索

個人開発者のEric Alfaro氏は3月13日、ボクセル世界探索ゲーム『Lucid Blocks』をリリースした。

個人開発者のEric Alfaro氏は3月13日、ボクセル世界探索ゲーム『Lucid Blocks』をリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作はリリース直後から大変な人気を博している。

Lucid Blocks』は、シュールで、幽玄で、リミナルな世界を探検するゲームである。世界は水平方向にも垂直方向にも無限に生成され、プレイヤーはその中を自由に歩き、飛び回ることができる。探索するうちに、プラスチックでできた町、静寂に包まれた草原、巨大な廃倉庫など、現実感のない景色が次々と目の前に現れる。まるで明晰夢の中で当て所なく彷徨うような、不思議な体験ができる作品だ。

本作の世界は3Dボクセルで表現されており、破壊して入手することも、設置して何かを作ることも可能だ。仕組みとしては『マインクラフト』のようにも思われるが、全体的に霧がかかったかのような薄暗い景色や、突飛なアイテム、自然とはかけ離れた地形やオブジェクトなど、その姿は大きく異なる。

また、本作には「apotheosis(神格化)」と称される制限のないクラフトシステムが導入されている。どんなものでも自由に組み合わせて新たなアイテムを創造することができるのだ。こんなものが作りたいとイメージを膨らませて作ることはもちろん、適当に組み合わせて思いもよらぬものを生み出すのも良いかもしれない。

ほかにも、かわいい友好的な存在がうろついていたり、ぷにぷにしたゲル状の敵や巨大なクモと戦うことになったりと、動くものと出会うこともある。グラップリングフックを使えばロープにぶらさがるように移動することもでき、蜂を模した手袋のようなものをはめて飛ぶこともできるなど、思いもよらぬアイテムも多数存在する。本作の世界では想像できなかったような光景をたくさん目の当たりにすることができるのだ。

そんな本作はリリース直後から極めて高い評価を受けている。本稿執筆時点でSteamユーザーレビューは約600件あり、そのうち98%が好評とする「圧倒的に好評」ステータスに瞬く間に到達した。Steam同時接続プレイヤー数も好調で、リリース初日にしてピーク時に約2000人が本作の世界に飛び込んでいる様子だ(SteamDB)。

本作では無限の世界とアイテムクラフトにより、未知のものに触れるおもしろさを体験できる。Steamユーザーレビューでもそうした体験が絶賛されており、複数のプレイヤーが「できるだけ何も知らずにプレイするのがおすすめ」と述べている。ゲームとしての攻略や正解などは考えず、ただ世界に触れて自身だけの体験を得るのが本作の楽しみ方と言えそうだ。

本作を手がけたEric Alfaro氏は、個人ゲーム開発者にしてアーティストであり、マサチューセッツ工科大学でコンピュータサイエンスを専攻する学生だ。過去にはピクセルで表現された多様なオブジェクトが相互作用を起こすゲーム『Sand Slide』など多数のゲームをリリースしている。一方で学生としては脳信号のリアルタイム処理と可視化の研究や、空間的な情報を生物学的メカニズムにマッピングしてタンパク質の機能を予測するインタラクティブな3D可視化アプリの開発など、認知機能の仕組みに迫る研究をおこなっている。

ちなみに本作の開発にあたっては、ゲームエンジンとしてGodotを採用。最初は同エンジンをテストする目的でシンプルなボクセル世界を作ったとのことだが、次第に独自の世界観を持つ作品へと変貌を遂げていったようだ。アイテムのグラフィックには近所のガラクタや1ドルショップの商品の写真などが活用されており、ほかにもピクセルアート描画ツールである「Aseprite」を使って手描きしたグラフィックや、自身で作曲した音楽などが採用されている。人間の認知を研究するAlfaro氏の描く、独自の世界を体験してみるのも良いだろう。

Lucid Blocks』はPC(Steam)向けに、定価の税込1200円で配信中だ。

この記事にはアフィリエイトリンクが含まれる場合があります。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

記事本文: 357