メモリ不足で「レノボ」も法人向けPC価格を値上げへ。「できるだけ早く注文して」とパートナー企業に通達

PCメーカーのLenovoは、世界的なメモリ不足を背景にPCなどの法人向けデバイスを3月上旬に値上げする予定だという。

PCメーカーのLenovoは、世界的なメモリ不足を背景にPCなどの法人向けデバイスを3月上旬に値上げする予定だという。海外メディアCRNが報じている。

同誌によるとLenovoは同社のパートナー企業に対し、PCやスマートフォン、タブレットなどを手がける事業グループ「インテリジェント・デバイス・グループ(IDG)」の法人部門において、3月上旬に一部デバイスの価格を引き上げる方針を通知する書簡を送った。

書簡のなかで、同社の販売責任者であるWade McFarland氏はパートナー企業に対し、来月の価格上昇を回避するため出来る限り早期に注文するよう要請している。具体的には販売店への発注期限を2月25日と定めており、これは販売店側が2月28日までにLenovoへ注文を提出できる時間的余裕を確保するためだという。

そのため、2月28日までにLenovoが受注した注文については、製品の在庫状況や出荷タイミングに左右されるものの、現在の価格想定に沿ったものになる可能性が高いとMcFarland氏は説明している。しかしながら、2月28日以前の受注であっても3月31日までに出荷されなかった場合には、価格の再設定が必要になるという。

この点について同氏は、価格は受注時期と履行時期の両方に影響を受け、レノボは変化する市場状況に応じて定期的に価格を見直していることを説明している。パートナー企業に迅速な注文を求めながらも、状況によっては注文後にも価格変動が生じる可能性を伝えており、Lenovoの逼迫した供給状況がうかがえる。

現在、AIデータセンターの急増を受けメモリ需要が大きく高まっており、世界中で深刻なメモリ不足が発生している。こうした状況について、Lenovoの北米社長であるRyan McCurdy氏はCRNの取材に対し今回の調整の必要性に加えて、今後の調整の継続についても避けようがないと語っている。今回の調整はその一環として、今四半期の受注方法、価格設定、そして納期をどうやって守るかについて明確な方針を定める狙いがあったそうだ。

昨年12月のDellによる法人向けPCの価格改定に続き(関連記事)、Lenovoも値上げの動きを示したかたち。今回のLenovoによる価格改定は法人向けデバイスに限定されているものの、メモリ不足という共通の課題を踏まえれば、今後は個人向けPCでも価格上昇が進む可能性はあるだろう。

そのほかPCメーカーにおける値上げの動向としてASUSは今年1月に一部PC製品の価格改定を伝えており(関連記事)、その一環かどうかは不明ながら国内ではすでにマイクロソフト・ASUSから販売中の携帯型ゲーミングPC「ROG Xbox Ally X」が税込13万9800円から税込16万9800円へと3万円の値上げが実施されている(関連記事)。またValveの手がけるSteam Deckもメモリ・ストレージ不足を受けて一部地域で在庫不足となりうることが明かされていた(関連記事)。ゲーム向けデバイスにも着実に半導体メモリ不足の影響が及んでいるようで、今後の動向も注視される。

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Kousetsu Taguchi
Kousetsu Taguchi

レトロゲームショップに入ると真っ先にセガサターンのコーナを確認するタイプです。

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