PCストレージ大手Western Digital、「今年のHDD供給枠はほぼ完売」。HDDにもAI特需の波
Western DigitalのCEO・Irving Tan氏は、2026年分の同社HDDの供給枠はすでにほぼ完売状態であることを明かした。

Western DigitalのCEO・Irving Tan氏は、2026年分の同社HDDの供給枠はすでにほぼ完売状態であることを明かした。生成AI需要の高まりによってメモリやSSDの不足が叫ばれているなか、次はHDDが逼迫する可能性がうかがえる。同社の2025年度第2四半期の決算説明会で述べられた。
Western Digitalは米国に本社を置く大手ストレージ製造企業。同社の決算説明会でTan氏が語ったところによると、Western Digitalは上位7社の顧客とすでに注文取引を締結しており、2026年分のHDD供給枠はほぼ完売状態にあるという。また、そのうち2社とは2027年分、1社とは2028年分までの長期供給契約(LTA)を締結しているそうだ。

Tan氏の説明によれば、AI需要がモデルの学習から推論へと変化していくにつれ、AI推論を実行するためにより多くのデータが生成され、その結果より多くのデータを保存する必要が生じているとのこと。AI推論は確実に膨大なデータストレージ需要を牽引するため、これはHDDにとって追い風になると、Tan氏は投資家に語った。
また同社のCFO・Kris Sennesael氏によれば、同社のクラウド収益が総収益の89%を占める一方で、コンシューマー向け収益はわずか5%に留まることも明かされた。消費者需要を大きく上回るAI需要の存在感が浮き彫りとなった格好だ。

生成AI分野の急速な需要拡大を背景に、PCハードウェアの供給不足は各領域に波及している。直近では中国でのサーバー用CPUの不足が報じられ、メモリーやSSDに留まらない広範なパーツの逼迫が明らかになってきている(関連記事)。この度の決算説明会では、Western Digitalにおける2026年分のHDDの生産キャパシティがすでにほぼ埋まっていることが伝えられており、改めてパーツの種類を問わず需要が高まっていることがうかがえる。こうした状況も見るに、今後消費者向けのHDD市場にも影響が及ぶ可能性はある。
なおHDDの店頭価格はすでに昨年の9月ごろから急騰しており、Western DigitalのHDDでは2倍近い値上がりをみせている商品もある。AI特需を背景としたPCパーツの逼迫はいつ解消の目途が立つかも含めて、今後も注視されるところだろう。
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