任天堂、決算説明会で「メモリ高騰のSwitch 2への影響」を訊かれまくるも“当面は大きな影響なし”と回答。将来の価格変更も“現時点で決定事項なし”
任天堂は2月4日、2026年3月期第3四半期の決算説明会の質疑応答を公開した。

任天堂は2月4日、2026年3月期第3四半期の決算説明会の質疑応答を公開した。このなかでは「メモリ価格の高騰」に関する質疑応答が複数を占めている。
2026年3月期第3四半期の決算説明会においては、Nintendo Switch 2(以下、Switch 2)が第1四半期~第3四半期で1737万台を売り上げたことが報告された。これは、任天堂のハード史上過去最速のペースだという。
一方で質疑応答においては、メモリ価格の高騰を受けた質問が複数を占めている。昨今では生成AI分野での需要の高まりを受けて半導体メモリの需給が世界的に逼迫。PC部品においては、特にメインメモリの品薄や価格高騰が発生し、昨今ではNANDフラッシュメモリを用いたSSDにも高騰の波が押し寄せている(関連記事)。
そうしたなかではSwitch 2の販売価格への影響も懸念されてきた。今回公開された質疑応答ではまず、メモリなどの部材価格の高騰によるSwitch 2の収益性への影響、そして高騰が継続した場合の価格改定の可能性について訊かれている。

任天堂の代表取締役社長である古川俊太郎氏は個別の部品について詳細は話せないとしつつも、メモリ関連部品については取引先と長期的な視点で協議をおこない、安定的に確保できるように努めているとした。そのため直近のメモリ価格の高騰は、2026年3月期第3 四半期累計期間におけるハードの採算性に大きな影響を及ぼしていないという。また第4 四半期においても、大きな影響は生じない見込みとのこと。
ただし来期以降、部材価格の高騰が想定を超えて長期化した場合には、収益性を圧迫する可能性があるとも返答。状況が著しく悪化した場合には、市場の動向を慎重に見極めながら、対応していくとした。とはいえ、将来的な価格変更について、現時点で決定していることはないという。価格変更については、採算性だけではなく、プラットフォームの普及状況や販売動向のほか、市場環境などを勘案した上で総合的に判断すると伝えられた。

そして、今回の質疑応答ではメモリの価格高騰に関連してさらにふたつの質問がおこなわれている。このままメモリ価格の高騰が続いたとして、Switch 2の利益水準を維持できるかどうかに懸念が寄せられたかたちだ。古川氏はそうした懸念に対し、量産によるコストダウンを可能な限り進めると説明。現在のメモリ価格の高騰については任天堂の想定を上回っており、そうした外部環境の変化は予測が難しいものの、あまり短期的な動向に左右されすぎるのも適切ではないと考えていることを伝えた。
また収益性に関しては、為替の変動等、さまざまな外部要因があるなかでグローバルで見た場合に、従来から1台売るごとに赤字になるような状況は可能な限り避けたいとの方針を述べている。ハードウェアの普及が進めばそれをベースにしてソフトウェアの販売を大きく伸ばすことも可能になる点にも触れつつ、経営判断をする上ではそうした点を勘案し、さまざまな選択肢を柔軟に検討していくという。
いずれにせよ同氏によれば、直近のメモリ価格の高騰は、当期の業績に大きな影響を及ぼさない見込みとのこと。来期以降についても、手元在庫や足元で生産している分もあるため、直ちに大きな影響が生じるとは考えられていないことが伝えられた。

PC部品においてはますます悪化傾向のあるメモリ価格の高騰。各種コンソール機についても影響が懸念されているものの、少なくともSwitch 2については現状では大きな影響はないようだ。半導体市場の動乱を、もうじき発売から2年目を迎えるSwitch 2がどのように潜り抜けていくのかは注目される。
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