話題の基本無料ゲーム『白銀の城』は、しっかり探偵もの+パリィバトル+美麗グラフィックの、「探偵軸+定番要素+推理強め」ゲームだった。推理も戦闘も、やる

先に軽く感想をまとめると、本作はとっつきやすいゲームプレイと、いかにも探偵モノらしい演出で、“探偵感”を堪能できる作品だった。

シンガポールに本拠を置くグローバルゲームスタジオのElementaは『白銀の城(Silver Palace』を配信予定だ。対応プラットフォームはPC/iOS/Androidで、配信日は未定。

『白銀の城』は基本プレイ無料のオープンワールド・アクションRPGだ。舞台となるのはヴィクトリア朝風のファンタジー世界。プレイヤーは大都市「シルバニア」に住む探偵として、さまざまな事件を調査しながら、犯罪者や人狼などの脅威と戦っていく。

本作は事前登録者数が400万人を突破したことが報告されるなど、新たな大作ゲームとして注目を集めている作品。そんな『白銀の城』は1月18日まで、初のクローズドベータテストとなる「同一律テスト」を開催していた。弊誌も参加する機会に恵まれたので、本稿にてテストの模様を紹介しよう。先に軽く感想をまとめると、本作はとっつきやすいゲームプレイと、いかにも探偵モノらしい演出で、“探偵感”を堪能できる作品だった。

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探偵物っぽく、怪しいやつらがたくさん

本作の物語は、とある事件の影響によってシルバニアを離れていたという主人公が、警察の招きに応じて3年ぶりに街に戻ってきたところから始まる。警察の話によると、シルバニアで複数の人が死んだ放火事件が発生。現場は損傷が激しく、犯人どころか被害者の身元すら不明だという。警察の捜査は暗礁に乗り上げており、探偵の力が必要とされている。簡単に捜査記録を確認した主人公は、自分が街を離れるきっかけになった事件と放火事件をつなぐ手がかりを見出し、本格的に調査に乗り出す。しかしそこに新たな放火殺人事件が発生、被害者は探偵の知人だった……といった流れで、冒頭の話が展開される。

ストーリーの流れとしては、探偵が謎をひとつ解くたびに、より大きな謎があらわれるといった調子。純粋に先が気になるような展開である。また登場人物も、味方とも敵ともつかない謎めいたキャラたちがあらわれて、話を盛り上げる。今回のテストで体験できたストーリーミッションはほんの序盤部分だけだが、探偵物らしいサスペンス感がよく味わえる筋書きだった。個人的に怪しいと思っている人物の思惑が本当は何なのか、話の続きで明かされるであろう真相をすでに待ち遠しく感じている。

そしてストーリーミッション中には、事件現場を歩いて手がかりを探したり、手がかりを組み合わせて仮説を立てたりといった、謎解きパートが挿入される。「操作ボード」という謎解きパート専用のシステムも用意されており、探偵モチーフのゲームらしく、推理要素にしっかりと力を入れていることがうかがえた。とはいえ今回のテストで遊べた範囲では、謎解き自体はストーリー上の演出に近いレベルの簡単なもの。真剣な推理力が要求されるわけではなく、探偵アドベンチャーゲームらしさを味わえつつも、気楽に遊べる程度に調整している印象だ。

テンポのよいパリィ戦闘

そんな本作のゲームプレイの中心になっているのは、やはりアクションバトルである。システムとしては4人のキャラでパーティーを組み、操作キャラを切り替えながら戦っていく形式。各キャラに攻撃属性やロールが設定されており、組み合わせ次第でシナジーが生まれるなど、基本プレイ無料のARPGとしてはオーソドックスなシステムだ。

バトルシステムではパリィが重要な要素となっており、敵の攻撃にタイミングを合わせてボタンを押すと、逆に敵にダメージを与えることができる。パリィ可能なタイミングでは黄色い円のエフェクトが表示されるため、初見の相手でもタイミングが図りやすく、遊びやすい仕上がりだ。また防御がそのまま敵へのダメージにつながるため、敵から猛攻を受けても理不尽に感じづらく、チャンスにすら思えるのは楽しいポイントである。

しかし、本作ではパリィを決めてもこちらが受けるダメージは完全に無効にはならず、軽減されつつもダメージは受ける。特に強敵相手だと、パリィを決めても結局ダメージが痛い、ということもしばしば。パリィはやめて回避すればノーダメージですむが、もちろんその場合は相手にもダメージは与えられない。また複数戦だとすべての敵を視界内に収めるのが難しく、なんだかんだでダメージを受けることも多い。操作テクニックである程度カバーもできるが、基本的には育成の重要性が高いARPGという印象だ。

どこを切っても絵になる街

舞台となる街・シルバニアのマップはオープンワールド的な作りとなっており、自由に探索することが可能。今回のCBTで解放されていたエリアはそこまで広いわけではなかったが、景観は非常に美しい。現実におけるヴィクトリア朝のロンドンをベースにしつつ、「シルバーリキッド」と呼ばれる独自のエネルギー技術が発達したファンタジー世界が、細かなところまで描かれている。どこを切っても絵になる街並みだ。構造は立体的な作りとなっていて、中に入れる建物やお店もそれなりに存在。各所に宝箱やアイテムも配置されていて、街歩き自体の楽しさがかなりのものだ。

また原則として、少なくとも表向きはシルバニアは平和な街であるため、マップを歩いているだけではほぼ戦闘にならない。好戦的なギャングの近くに長く立ったりすると戦闘になるが、走って通り過ぎれば追われるようなことはない。しかし道行く人々のなかには、人狼など人間の姿に扮した怪物がまぎれていることがある。そして探偵であるプレイヤーは汎用アクションの“観察”を使うことで、NPCの正体を暴くことが可能。人外の存在だった場合はこちらから戦闘を仕掛けることができる仕組みとなっており、システム面から世界観を感じられるようなアプローチがおこなわれていた。

探偵要素はただのフレーバーではなく、ゲームの中心

以上が今回の筆者のクローズドベータテストの感想だ。改めて印象をまとめると、本作は「ヴィクトリア朝の探偵」というモチーフをしっかりと中心に据えて、ゲーム世界を作り上げている。街並みやストーリーにおける推理パートなど、探偵らしさのある要素をしっかりと用意し、“アニメ風シャーロック・ホームズ”気分を味わえる作品として打ち出してきている印象だ。「探偵物」というのが単なる設定上の味付けではなく、しっかりとゲームデザインに組み込まれていると感じた。

一方、今回のテストで遊べたのは序盤の一部ということもあり、アクション要素や推理要素自体からはそこまでディープさを感じず。全体として遊びやすさに寄せた作りという印象をもった。エンドコンテンツ的な強敵も用意はされていたが、今のところはバトルや推理に真剣に頭を悩ませるというより、世界観を堪能するのが楽しい作品というのが筆者の感想である。

複数の敵と戦っている際のカメラワークなど、細部には洗練されていない面もあるが、それでも全体的なクオリティの水準は高い。特に街並みの作りこみは相当なものだ。今回が初のクローズドベータテストということも踏まえると、正式サービスへ向けてかなり期待が高まるプレイ体験だった。

白銀の城』は、PC/iOS/Android向けに開発中だ。

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Akihiro Sakurai
Akihiro Sakurai

気になったゲームは色々遊びますが、放っておくと延々とストラテジーゲームをやっています。でも一番好きなのはテンポの速い3Dアクションです

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