大手ASUS、「スマートフォンの新機種は出さない」と宣言。PCと“フィジカルAI”に全力投球へ

ASUSは1月16日、同社が開発するスマートフォンについて、新型の開発/販売をやめ、「フィジカルAI」へ注力していくと明かした。

ASUSは1月16日、新型スマートフォンの開発/発売をやめ、「フィジカルAI」へ注力する方針を明らかにした。同社の2025年末パーティーにて発表され、今後はスマートグラスやPC、ロボット工学分野に向けた生成AI技術に研究開発資源をシフトしていくとのことだ。台湾のメディアINSIDEなどが報じている。

ASUSは台湾に拠点を置く、PC/PCパーツ、スマートフォンなどの機器メーカーだ。PCとしてはゲーミングブランド「ROG」のほか、ノートパソコンの「Zenbook」シリーズなどで知られている。携帯型ゲーミングPC「ROG Ally」も手がけており、昨年10月には「ROG Xbox Ally」「ROG Xbox Ally X」をリリース(関連記事)。またスマートフォンシリーズとしてはハイエンドフラグシップとして「ZenFone」シリーズ、ゲーミングスマホとしては「ROG Phone」シリーズが販売されている。

「Zenfone 12 Ultra」

ASUSは1月16日に2025年を締めくくるパーティーを開催し、会長を務めているJonney Shih氏はパーティー前のインタビューにて海外メディアの質問に回答。Shih氏によれば、「ASUSは今後、スマートフォンの新機種を増やさない」とのこと。これまでスマートフォンの研究開発に投入されてきたリソースは、商用PCと「フィジカルAI」、つまりAIを搭載し現実世界を認識しながら機能するような物理デバイスに移行されるという。具体的にはAIロボット分野とAIスマートグラスに注力していくようだ。

ASUSのスマートフォンの最新モデルは、「ZenFone」では2025年5月に発売された「Zenfone 12 Ultra」、「ROG Phone」としては「ROG Phone 9」が2025年3月に登場していた。過去主要モデルとしてはおよそ1年ごとにリリースをおこなっていたASUS製スマートフォンだが、今回Shih氏は、例年通りであれば新型がリリースされる時期となる前に、方針の転換を明言したかたちだ。

ASUSに関しては今月初旬に、台湾の携帯電話販売代理店である「零壹通訊憲東手機人生」がSNS上に、「ASUSは2025年12月31日より携帯電話事業部の営業を停止する」といった趣旨の内容を投稿。スマートフォン事業からの撤退が噂され、直後に製品サポートや保証は継続すると、一部内容を否定する声明を発表したことが報じられていた(CNA)。一方で2026年中の新機種発表はないとも発表しており、今回はASUSの会長より直接新機種をリリースしない方針、そしてそのリソースをフィジカルAI方面へ向けていくことが明らかにされたかたち。

なおShih氏はそうした戦略転換と共に、メモリ不足と価格高騰の続く現状についても触れており、非AI分野の製品にプレッシャーを与えているという。価格の引き上げも可能性のひとつとして言及しつつも、サプライチェーンとの協業などを通じて、最適な価格構成で提供していくように努めるとのこと。ASUSでは昨年末に業界関係者に向けて、一部製品の価格調整をおこなうことも報じられていた(関連記事)。先述のとおり今回の会見では商用PCにも引き続き注力していくことも述べられているが、今後もASUSの動向は注目を集めそうだ。

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Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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