MMORPG『ツリーオブセイヴァー:ネバーランド』、クリスマス到来で“甘え放題”要素アップデート。服装も家も冒険も、ひとりとみんな両軸でまったり生活
新コンセプト「甘え放題MMO」について考えつつ、クリスマスバージョンの先行プレイレポートをお届けする。

Qookka Gamesより展開されているMMORPG『ツリーオブセイヴァー:ネバーランド』は、12月18日より新たなクリスマスバージョンを公開する。
『ツリーオブセイヴァー:ネバーランド(以下、ツリネバ)』は、自由なジョブ選択で勇者となり、滅びゆく世界を救う冒険の旅に出るMMORPGだ。PC/iOS/Android向けに基本プレイ無料で配信中。アジア11地域に向けて昨年10月11日にリリースされ、うち8つの地域でストアの1位にランクインした。お祭り騒ぎの周年イベントを終え、今回は改めて新コンセプト「甘え放題MMO」について考えつつ、クリスマスバージョンの先行プレイレポートをお届けする。
「甘え放題だからできること」とは何か
今年10月に発表された新コンセプト「甘え放題MMO」には、安心できる場所としてサービスを提供し、誰もがお互いに甘えられるようにしたいという運営チームの願いが込められているという(関連記事)。筆者自身丸1年「ツリネバ」を遊ぶ中で「ほっこり可愛い」という第一印象に加え、プレイヤーコミュニティの温かさから来る「安心感の強い」MMOという印象も加わっていった。今回は改めて、そもそも甘え放題とはどのようなことかという哲学を筆者なりに深め、「ツリネバ」のほっこり可愛い世界観に浸りつつ、安心して甘えられるコンテンツを選んで紹介してみることにした。特に、最序盤の低レベル帯からでもすぐに触れるようなものに絞ったので、新規に始めてみようというプレイヤーの方はぜひチェックしてほしい。
多くのMMOに備わっているように「ツリネバ」にも着せ替えの要素がある。これが大変可愛らしくてファンシーで、種類と色も豊富なためコーディネートは無限大だ。序盤にも気楽に参加できるので、筆者としては「ファッションロード」への参加をオススメしたい。このコンテンツは毎月開催されるコンテスト形式のイベントで、提示されたテーマに沿ったコーディネートで参加表明したのち、投票期間でプレイヤーからの票を集計、受賞者が決定されるものとなっている。上位者には賞品も贈られるので、自信はなくても持ちうる衣装の中でもっともテーマに合った、好みのファッションで参加するとよいだろう。投票される側として立候補しないとしても投票する権利があるのでファッションロードを開いてみてほしい。


なにより本コンテンツは、見ているだけで楽しい。毎日一定数、ランダムに表示されるほかのプレイヤーのさまざまな自慢のコーディネートを見て、知らなかった服を発見したり、ユーモラスな組み合わせにクスッとしたりほっこりしたりできる。表示される立候補者2名のファッションを見比べて、それぞれがテーマに合っているかどうかと、どちらが好きかを決めて投票を行う。これらの項目は独立しているため、「テーマには合っていないが、こちらが好き」という票の投じ方も可能なのだ。それぞれテーマポイントと人気ポイントとして対象者に加算されていく仕組みとなっている。
本作の服には、男性用と女性用の区別が存在するものの、甘々の可愛い男の子の服装や、カッコよくて強そうな女の子の服装もある。それにファッションロードでは男女の区別なく完全ランダムに対決することになる。だから見ている側としては、男女両方のさまざまなコーディネートを発見することができ、服好きとしてデザインや配色の参考になる部分も多く、とても楽しめる。また、ファッションに関して貶し合うようなことは起こらないし、みんなが自分の着たいものや好きな服装で自己表現をできるので、これもひとつの安心して甘えられる場面なのではないだろうか。

現実世界では、「自由時間でさえ、自分の年齢や性別に対する適切な服があるはずで、それを着なければならない」という社会のプレッシャーを感じることが多いはずだ。そして、本当は別の着たい服があるのにそれを着る勇気が出ないとすれば、少なくともその圧が自己に内在してしまっているからにほかならない。周囲が本当は何を思っているかわからなくても、自分でブレーキをかけてしまう。それに服というものは案外かさばるので物理的な制限から、好きな服を好きなだけ持てないという不満も生じる。
MMOで着せ替えを楽しみたい人の中には、現実に存在するその抑圧からできるだけ解放されたいという欲求を持っている人も少なくないはずだと分析している。なぜなら筆者自身がその気持ちをよくわかるからだ。「ツリネバ」では誰がどんな性別のキャラで、どんな服装をしていても良いし、互いを尊重し合っている。安心して好きな服を着られるし、人の服装を見ても「そういうのも良いね!」という気持ちになれる。

ちなみに、服を入手する方法は大きく分けて2つで、ひとつはガチャ、もうひとつはホームの「裁縫」システムを使って自分で作るというもの。裁縫のレベルを上げていくことで徐々に新たな図面が解放されていき、クローゼットが埋まっていくのが楽しい。筆者は男女両方のキャラクターを育成しているので、ログインしている方の性別用でない服が作れた場合には、もう片方のキャラへ贈るようにしている。もちろんフレンドに贈ってもいい。ホームも裁縫もかなり序盤で解放されるので、MMOで着せ替えを楽しみたい方は、ここを最初の目標にしてみるのはどうだろうか。
お隣さんのお家を見る遊びも楽しいよ
ホームといえば、ほかのプレイヤーのホームを無差別に巡回するという遊び方もオススメだ。「フレンドでもない人が突然やってきたら迷惑では?」と心配する必要はない。ホームを沢山見に来てほしいプレイヤーは案外多いのだ。ほかのプレイヤーのホームへ行くことで、新しい家具の発見に繋がったり、レイアウトの参考になったりするケースもある。ホーム訪問し合うことが必要となるイベントもあるが、それ以外のときでも「こだわりの我が家」を見に来てほしいプレイヤーは多い。訪れた上で「いいね!」を押して帰ると喜ばれるので、気楽に巡回してみると良いのではないだろうか。

筆者はホームが解放されて以来半年以上、農業に打ち込んでは料理の技能を育てることに夢中になっていたが、騎士団(ギルド)では「職人」の技能を持つプレイヤーが一定数必要となることもあり、あとで料理に戻る前提で技能を職人へ変更した。そのとき、ホームに設置できる家具の中には職人が作成することでしか入手できないものがたくさんあることを改めて認識した。他人様のホームで見かける、あれやこれやのショップにない家具、作ったものだったのか……。そういえば技能の説明でうっすら見かけた気がしないでもない。「食べ物があるなら食べ物一択!」くらいの勢いで料理を選択してしまったから忘れていた。
作れば作るほど熟練度が上がってレシピが増えるという要素を楽しめる点はいずれの技能にも共通するが、職人はもっとも筆者のやり込みの好みに合うのかもしれない。物を作ることに特化した技能だから考えてみれば当たり前かもしれないが、とにかくレシピが多い。それに、職人はあらゆるクラフト素材を効率よく採集するための道具をも作ることができる。そのため、採集道具の素材を集める→採集道具を作る→技能が熟達して、採集道具自体を作る効率も上がる→さらに効率の高い採集道具が作れるようになる→最初へ戻る……という一番楽しいシナジーが発動する。これを活かして採集道具をたくさんストックしておけば、他のどの技能へ転職した後でも採集が有利になる。採集はすべての技能で必須となるからだ。

そして、家具には面白くて可愛らしいものが多いので、ホーム巡回をしていると欲しくなることも多い。筆者は、一時的に職人をやってすぐに料理に戻るつもりでいたのに、今では戻るタイミングを逸した状態になっている。技能そのものの修練、家具集めという職人のやり込みが面白すぎて後戻りができなくなっているのだ……。料理より家具が好きな人や、何かを作るとさらに別の何かをどんどん作れるようになるやり込みを楽しみたい人には、職人技能をオススメしたい。
現在、ホームは新たな「町」というシステムと連携されていて、町では騎士団員や元々のフレンドと一緒に住むことも可能だが、まったく交流のなかったランダムな相手と知り合うきっかけ作りに活用することもできる。町には最大5人までが住めるので、騎士団と比較すると小規模な上、束縛感の薄いコミュニティとなる。協力して町を大きくしていくコンテンツも存在するため、筆者の場合は町を経由して知り合ったプレイヤーとフレンドになり、週末に「カカレース」というコンテンツを遊ぶようになったりもした。必要に応じてチャットも使いつつ、一致団結して高得点を目指す町専用ミニゲームだ。技能でクラフトするアイテムを納品することでも町は成長していくので、技能をやり込むことの意義やメリットがあちこちにあって嬉しい。

技能の修練やクラフトはひとりで行うことだから、その間はソロプレイということにはなるが、技能はどれを選んでも必ずほかの誰かの役に立てる。料理ではパーティ全体にバフをかけられる大皿料理を作ることができるので、野良パーティでダンジョンに入る前などに全員とシェアして食べる楽しみがある。職人なら前述のとおり採集道具をクラフトして人に配ることもできるし、騎士団コンテンツで必須な大砲や戦車は職人にしか作れない。錬金術ではお店で売っているのと比較できないほど効果の高いさまざまなポーションを作れる。
筆者はこのように、ひとりの時間に頑張ったことが結果的にみんなと過ごす時間のためにもなるという構図が好きだ。ひとりの時間を気ままに過ごすことを互いに尊重し合うことも、別の言い方をすれば「甘え合える」と言えるだろうし、みんなと一緒に過ごすときに互いに足りないものを補い合う相補的な関係になれるのも、上手な甘え方ができる関係と言えるのではないだろうか。
クリスマスバージョンを機に、新サーバーで一斉スタート
今回実装されるクリスマス新バージョンでは、新たに「クリスマス王城」の新冒険サーバーもオープンする。このサーバーにて新キャラでスタートすれば、魔神アーミのアイコン、背飾り、表情スタンプ、限定衣装をはじめとする専用の特典の数々を受け取れる。新サーバーでは12月18日にみんなが一斉にスタートするので、「周りはずっと遊んでいて強い人ばかりで気後れしちゃう」という心配は要らない。

また、12月18~1月5日のイベント開催期間中には、さまざまなコンテンツが用意されているようだ。たとえばイベントルーレットでは、現時点で最強となるランク2の赤幻果「雷霆の主」を入手できる。「雷霆の主」は行動妨害、範囲攻撃、移動スキルなど多彩なスキルを持つため、ボス戦で大いに活躍してくれるだろう。「星約サインイン」イベントでは、ログインボーナスを毎日獲得できキャラクターの成長を促進してくれる。

ほかにも、2~4人で楽しめる時間無制限のカードバトルイベント「にゃにゃカードバトル」や、新たなミニゲーム「スイートビンゴ」なども開催される。いずれも毎日プレイでき、豪華な報酬を得られるチャンスになるため見逃せない。
今回、俳優・中尾明慶さんとコラボした「甘え放題MMO」のコンセプトCMも制作されたとのこと。「TOSN(ツリーオブセイヴァー:ネバーランド)では、TOSN(とにかくお猫様に願おう)!」と主張するコミカルな映像だ。以下から視聴されたい。
また、今回の新バージョンではGoogleドキュメントを活用した創作イベントも開催されるそうだ。こちらでは、「甘えた瞬間」や「甘えたエピソード」をプレイヤーから募集するほか、地域を超えたさまざまなプレイヤーと国際的に交流できる場も設けられるとのこと。外からでもゲーム内の雰囲気を知ることのできる場になりそうだ。
本作には翻訳ツールを備えたチャットがあるため、言語の壁を取り払いながら他の地域のプレイヤーと一緒にゲームを楽しむことができる。実際に活気のある騎士団の募集文を見てみると、どんな地域からの参加も可としているところが多い。ゲーム内で機械翻訳ができる安心感があることは大きく影響しているだろう。

また、ボス戦での立ち回りなどを研究しているプレイヤーや、親切に教えてくれるプレイヤー、昇格試験に積極的に協力してくれるプレイヤーがたくさんいる。筆者はいつも昇格試験を野良パーティでクリアしている。強力なボスと戦う「ピークへの挑戦」コンテンツでは、リザルトランキングトップパーティのリプレイをいつでも観戦可能なので、予習して「自分にもできそうだ」と思ってから臨むことができるし、リプレイを見ているだけでも面白い。

このように、「ツリネバ」はたくさんの安心できる機能も備えたMMOであり、ソロのときはソロのときなりの、マルチプレイではマルチプレイなりのコンテンツが多数存在する。自分に合った、自分の好きな遊び方をして良いし、誰にでも何かのコンテンツが刺さってみんなが何かしらのガチ勢になれる。そして、ひとりで頑張ったこともいつか誰かの役に立って補い合うことができる。安心できるから甘え合えるMMOとは、そういう場所なのではないかと思う。
『ツリーオブセイヴァー:ネバーランド』はPC/iOS/Android向けに基本プレイ無料にて配信中。
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