人気サバイバル『Rust』、12年間で初めて“連続アプデ記録”が途切れる。開発元幹部が「盛り込み過ぎたので延期」と正直に告知

Facepunch Studiosは12月4日、『Rust』に向けて今月予定していた「Naval Update」の配信を延期することを発表した。

Facepunch Studiosは12月4日、『Rust』に向けて今月予定していた「Naval Update」の配信を延期することを発表した。ホリデーシーズンを避け、2026年2月5日に配信予定とのこと。

『Rust』はFacepunch Studiosが開発するオープンワールド・オンラインサバイバルゲームだ。プレイヤーは石と松明だけを持った状態で、ポストアポカリプス世界を生き抜く。飢えや渇き、寒さなどに対処しなければならないほか、敵対的な野生動物やNPC、そしてほかプレイヤーとの過酷な衝突も本作の特徴となっている。プレイヤーは生き残りをかけて拠点を設立し、クラフトで装備を整えていくこととなる。

本作はサンドボックスゲーム『Garry’s Mod』の開発元としても知られるFacepunch Studiosが開発を手がけている。2013年12月からSteamで早期アクセス配信され、2018年2月に正式リリースを迎えた。早期アクセス配信日から数えると、およそ12年間もの間開発が継続され、プレイヤーに遊ばれ続けている長寿作品だ。

Facepunch Studiosにて最高執行責任者(COO)を務めるAlistair McFarlane氏は、12月4日に開発ブログを公開。同氏は冒頭でいきなり、リリースしたかったアップデートを本日は配信できないとコメント。同氏によれば、本作が発売されてからの約12年間、週次のアップデート、あるいは近年では毎月大きな変化を含むアップデートをかならず配信してきたと説明。このように毎月欠かさずにアップデートを続けてきたことは『Rust』のアイデンティティの一部であるとしているが、今回は12月に予定されていた大型アップデート「Naval Update」の延期が決断されたそうだ。

ブログでは配信延期の理由として、「We took on too much(多く抱え込みすぎてしまった)」と綴られている。Naval Updateは新システムの実装や既存システムの修正が必要な大規模なアップデートとのことで、配信日が近づくにつれて品質への懸念も生じていったそうだ。とりあえずリリースして問題なく動くことを祈ることもできたものの、一年でもっとも多くプレイヤーが殺到するホリデーシーズンにリリースしてサーバーに問題が生じるリスクを避ける選択がとられたという。結果として、発売から欠かすことなく続けてきたアップデートを逃しプレイヤーを失望させている可能性を認識しつつも、中途半端な状態でリリースするよりはましだという判断がおこなわれたそうだ。

McFarlane氏によれば、Naval Updateの配信は2026年2月5日へと延期。日本時間12月5日午前4時にアップデートは配信されるものの、通常通りのワイプのみが実施されるとのこと。ただし、今回リリース予定であった一部のコンテンツやDLCは、代わりに日本時間12月19日午前4時に配信されるクリスマスアップデートに含められる予定だそうだ。

ブログの最後では、McFarlane氏は今年一年間の展開を振り返っている。中世風要素を追加する「Primitive」アップデート(関連記事)に始まり、新バイオームを追加する「Jungle」アップデート(関連記事)、そしてメタの調整やバックエンドの改善など、ありえないペースでパッチをリリースしてきたとして、今年の成果を誇りに思っていると語っている。決意とともに延期されたNaval Updateの完成度にも期待したいところだ。なお同アップデートの内容はRust Stagingブランチにてテストプレイが可能となっている。

『Rust』はPC(Steam)/PS4/Xbox One向けに販売中だ。

Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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