水没世界オープンワールドFPS『The Last Caretaker』さっそく大人気。人類なき世界に残された孤独ロボ、広大な海で廃施設を巡る壮大ミッション

Channel37は11月6日、『The Last Caretaker』をリリース。本作はリリース後まもなく人気を博している。

デベロッパーのChannel37は11月6日、サバイバルクラフトゲームThe Last Caretakerの早期アクセス配信を開始した。対応プラットフォームはPC(Steam/Epic Gamesストア)。ゲーム内は日本語表示に対応している。

『The Last Caretaker』は、人類という種を保存するために水没した世界を冒険するサバイバルクラフト・ シューターゲームである。プレイヤーは人類を救う使命を与えられた1体のロボット「ケアテイカー」として、広大な海を冒険することになる。本作の舞台となる世界はほとんどが水没しており、壊れたロボットがところどころに落ちているだけで、人類の姿はまったく見られない。プレイヤーは世界を旅して残された施設を発見し、人類という種族を復元するための「種」を回収して、「ラザロ・コンプレックス」という施設で培養・再生させるのだ。さらに古代のロケット発射施設「MOSES」までも修復・再起動し、再生した人類を新たな大地へと送り出すという壮大な任務が幕を上げる。

ゲームプレイは一人称視点で、アイテムの回収や使用、近接・射撃攻撃、ものを掴んで動かすといった操作ができる。特徴的な要素のひとつとしてケーブルの接続が挙げられる。発電設備や持ち運び可能な小型バッテリーといった電源の供給元と、各種設備との間を電源ケーブルで接続すると、電力を供給することができるのだ。電源とは別に燃料ケーブルも存在する。本格的な施設を稼働させるためには複雑な配線をすることになるだろう。ちなみにプレイヤー自身も電気で動いているため、満腹度のような概念としてバッテリー残量が存在する。もちろん自分に電源ケーブルを接続すれば充電も可能だ。

クラフトでは落ちている物資の回収やアイテム作成のほかに、分解して資源化する要素も存在する。一見ゴミにしか見えないようなものもうまく加工すれば、重要な資源として使えるかもしれない。世界のありとあらゆる場所は資源の宝庫というわけだ。探索をする中では敵とのバトルも発生し、プレイヤーにはレベルの概念も存在している。レベルアップでは新たなクラフトレシピのアンロックや、各種能力値の向上が可能。稼働時間を長くしたり、運搬できる重量をアップさせるなど、成長方針は好みの分かれるところだろう。

そんな本作は早期アクセス配信を開始してさっそく、多くのプレイヤーを集めている。Steam同時接続プレイヤー数は、リリース初日にしてピーク時に4800人を超える盛況ぶりだ(SteamDB)。ゲームの評価も上々で、本稿執筆時点でSteamユーザーレビューは約200件、そのうち85%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。

本作はクラフトで拠点となる船を充実させつつ、広大な海を冒険して人類の存続というミッションに挑む作品だ。そしてゲーム内ではクラフトを進めれば船が充実していく。そのほかゲームを進めれば、冒険や任務の壮大さ、同じ目的を持って動いていただろうロボットたちの残骸といった世界観の物寂しさもうかがえる場面がある。レビューではそんな本作のシステムとストーリーの両面が高く評価されている様子だ。早期アクセス開始直後ということもあり、ゲームの安定性の面で不評レビューも散見されるが、そうした場合でも内容については高く評価している傾向にある。今後のブラッシュアップが期待されるところだ。

本作を手がけるChannel37は、フィンランド・ヘルシンキを拠点とするインディーゲームデベロッパーである。本作が初の作品となるが、『Trials』シリーズの物理プログラミングなどを担当したVesa Halonen氏をはじめ、経験豊富なスタッフが集まっているとのこと。早期アクセス期間は約1年となる見込みで、探索・クラフト・サバイバル・戦闘といったシステム面のさらなる拡張や、フィードバックに基づいたバランス調整が進められていくようだ。

『The Last Caretaker』はPC(Steam/Epic Gamesストア)向けに配信中。どちらのストアでもセールが開催されており、11月14日までの期間限定で定価の10%オフとなる税込3383円で購入可能だ。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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