クトゥルフ潜水艦ホラー『Static Dread: The Submarine』発表。残りわずかの生存者も様子がおかしい疑心暗鬼の深海任務

Polden Publishingは10月28日、solarsuit.gamesが手がけるホラーゲーム『Static Dread: The Submarine』を発表した。

パブリッシャーのPolden Publishingは10月28日、solarsuit.gamesが手がけるホラーゲーム『Static Dread: The Submarine』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)。ストアページの記載によればゲーム内は日本語表示に対応する見込み。

『Static Dread: The Submarine』は、宇宙的恐怖を描いた作家H・P・ラヴクラフト風の世界の深海を、潜水艦で進んでいくホラーゲームである。本作の舞台となる世界は、ある日強力なオーロラに覆われ、電子機器など多くの社会インフラが損傷している。プレイヤーはそんな世界の潜水艦Aresの乗組員の一人として任務を遂行していたところ、事件に巻き込まれてしまう。システムは故障し、潜水艦は深海で孤立。ソナーを通じて、何か“応答するもの”の存在も探知される。生存者はわずか6名。絶望的とも言える状況の閉鎖空間が描かれる作品だ。

ゲームプレイでは数少ない生存者をうまく使って潜水艦を運用することになるようだ。誰かが死亡した場合には、その業務を別の生存者が担うことになる。死者が増えれば増えるほど、潜水艦を運用するのは難しくなっていくだろう。本稿執筆時点でどのような業務があるのか詳細は不明だが、ソナーで周りの様子を探知したり、進路を決定したりといった要素を確認できる。業務ごとの優先順位を変更することもできるようだ。

また、トレイラーの映像によれば乗組員のうち74名が死亡という状況のようだが、赤く点滅する死亡(dead)という文字の横には一瞬「?」が表示される。さらに、頭を押さえて身体を震わせる乗組員の姿や、脳みそが剥き出しで赤い触手めいたものに取りつかれている人間の姿も映し出される。おそらく死んだと思われた乗組員が何者かに操られていたり、生存者の中にもすでに手遅れの者がいたりするのかもしれない。

潜水艦内の狭く暗い通路を、頼りないライトだけを頼りに進んでいるシーンもある。そこかしこには乗組員の遺体が転がっているが、それすらもただの遺体かどうかはわからない。味方と思われた存在が実は敵かもしれない、誰もいないはずの場所に何かいるかもしれないという疑心暗鬼が、逃げ場のない潜水艦内で発生するかたちだ。

ちなみに本作では行動によって航路が分岐し、複数のエンディングが用意されているとのこと。潜水艦の運用で何を優先するのか、どのような進路をとったか、おかしな挙動を見せる乗組員に対してどのような決断を下したか。ひとつひとつの行動が先の展開に影響するのだろう。

本作を手がけるsolarsuit.gamesはセルビアを拠点とするインディーゲームデベロッパーである。過去にSteamでは、本作と同じ世界観で描かれるホラーゲーム『Static Dread: The Lighthouse』をリリースしており、ユーザーレビューで「非常に好評」ステータスを獲得している。また、選択が物語に反映されていく見下ろし視点の宇宙西部劇アクションRPG『Drake Frontier』も開発中。選択により展開の変わる物語重視の作風や、ラヴクラフト風世界の演出といった同スタジオの持ち味が、本作でも存分に発揮されそうだ。

『Static Dread: The Submarine』はPC(Steam)向けに開発中だ。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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