Amazon、「約1万4000人」の大規模レイオフへ。MMORPG『New World』開発終了など、早くもゲーム部門にも打撃

Amazonにて約1万4000人もの人員削減がおこなわれ、ゲーム部門にも大規模な影響が及ぶという。傘下スタジオが手がけていたMMORPG『New World』では、早くも新規コンテンツの開発終了が告知されている。

Amazonにて約1万4000人もの人員削減がおこなわれることが明らかになった。ゲーム部門でも大規模な人員削減がおこなわれるという。

Amazonの今回のレイオフでは、同社全体で約1万4000人の人員削減がおこなわれる見込みで、この背景にはAI技術の台頭があるようだ(BBC)。同社のPeople eXperience and Technology部門シニアバイスプレジデントであるBeth Galetti氏は社内向けに、AIがインターネット史上もっとも変革的な技術であり、顧客・ビジネスに対して可能な限り迅速に動けるように階層を減らし、強いオーナーシップが発揮されるよりスリムな組織を目指す必要があると説明。今回の人員削減に踏み切ることを説明しているという。

そうした中ではAmazonのゲーム部門でも大規模な人員削減がおこなわれることが報じられている。Varietyによると、オーディオ・Twitch・ゲーム部門のバイスプレジデントであるSteve Boom氏は社内向けに、Amazon Game Studios内でのファーストパーティーAAAゲーム開発、およびMMO関連の業務を大幅に削減すると説明。カリフォルニア州アーバインに拠点を置くAmazon Games Orange Countyやサンディエゴのスタジオ、本部パブリッシングチームにて大幅な人員削減が実施されるという。

このうちAmazon Games Orange Countyは、2021年にサービス開始されたMMORPG『New World』を手がけていた。今回の人員削減報道と同タイミングで、公式サイトでは同作の新規コンテンツの開発終了が発表。今月リリースされたシーズン10および「Nighthaven」アップデートをもって、本作のコンテンツアップデートは終了になるという。サーバーについては“2026年までは”稼働される見込みとされているものの、詳細な計画については今後数か月以内に明かされるという。現時点ではサービス終了が決定されているわけではなく、ゲーム内通貨なども購入可能。プレイ不可能となる変更をおこなう場合には、少なくとも半年前には案内されるそうだ。とはいえ新規コンテンツの開発終了ということで、さっそく人員削減の影響が及んでいることもうかがえる。

『New World』

なおこのほかAmazonのゲーム事業においては、カナダのケベック州モントリオールのスタジオが開発している『March of Giants』が仕上げ段階にあるほか(関連記事)、Studio 5が開発中の「よりカジュアルでAIに焦点を置いたゲーム」は開発が継続される見込みだという。また外部スタジオであるCrystal Dynamicsと開発中の『トゥームレイダー』新作(関連記事)、およびMaverick Gamesと開発中のオープンワールドドライブゲームは引き続き協業が続けられるとのことだ(関連記事)。開発が終了される作品もある一方で、少なくとも現時点では完成まで開発継続予定のタイトルもあるようだ。それぞれ続報も注目されるところだろう。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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