Ubisoft傘下の『ディビジョン』シリーズ開発元、“自発的キャリア移行プログラム”導入との発表。つまりレイオフ実施か

Massive Entertainmentは10月23日、社内リソースの再編成と称し、事実上のレイオフを実施すると発表。今後は『The Division』シリーズなどに注力する方針を明かしている。

Massive Entertainmentは10月23日、社内リソースの再編成と称し、事実上のレイオフを実施すると発表した。同社は今後、『The Division』シリーズのほか、ゲームエンジン「Snowdrop」やUbisoft独自のクライアント「Ubisoft Connect」などの開発・改善に注力していくようだ。

Massive Entertainmentはスウェーデンに拠点を置くゲーム開発スタジオだ。1997年にMartin Walfisz氏が設立し、RTS『Ground Control』などを手がけてきた。そして2008年にはUbisoftに買収され、傘下スタジオとなった。Ubisoft傘下では『アサシン クリード リベレーション』や『The Division』シリーズを手がけたほか、直近では『スター・ウォーズ 無法者たち』の開発を担当している。

そんなMassive Entertainmentは10月23日、社内のチームとリソースの再編をおこない、ロードマップの強化を図ったと発表した。この発表に伴い、“自発的なキャリア移行プログラム”を導入するとしている。

Massive Entertainmentによれば、キャリア移行プログラムの対象となったチームメンバーには経済的支援と就職支援が提供され、次のキャリアステップに進む機会が与えられるとのこと。またフランスメディアLe Figaroの報道によると、新たなプロジェクトへの再配置を待つスタッフを対象にしているそうで、実質的なレイオフにあたるとみられている。このキャリア移行プログラムは12月15日まで募集しているようだ。さらにUbisoft Stockholmでも同様の措置がとられ、人員のレイオフが発生する見通しだ。なおMassive EntertainmentおよびUbisoft Stockholmにおける退職者の規模は具体的には明かされていない。

ちなみにUbisoftに関しては、昨年より大規模なレイオフや組織再編がおこなわれてきた。たとえば昨年12月には『XDefiant』の開発中止を背景としてUbisoft San FranciscoとUbisoft Osakaが閉鎖(関連記事)。また今年に入ってからは英国のUbisoft Leamingtonも閉鎖された(関連記事)。そのほかテンセントの出資を受け、『アサシン クリード』『ファークライ』『レインボーシックス』シリーズの開発に特化した子会社を設立している(関連記事)。今回のレイオフも大規模な組織再編の一環とみられ、子会社への影響も見受けられる。今後も人員整理などが継続していくかは注目されるところだろう。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

記事本文: 1561