注目のマルチプレイ脱獄ゲーム『CUFFBUST』、なんと発売翌日に「ほぼ半額」に値下げする異例の対応。“ボリューム不足”との不評受け
おもにボリューム面で不評の声が相次ぎ、発売翌日に大幅な値下げが実施された。

デベロッパーのTwo Star Gamesは10月10日、『CUFFBUST』を10月15日に発売した。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作に向けては、おもにボリューム面で不評の声が相次ぎ、発売翌日に大幅な値下げが実施されるという異例の事態が発生している。
『CUFFBUST』はマルチプレイ型の脱獄ゲームだ。プレイヤーたちは囚人として、多彩な脱出ルートが用意された刑務所からの脱獄を目指すことになる。ロビー制の最大10人プレイに対応し、協力するのも邪魔しあうのも単独行動するのも自由だという。ゲーム内には近接ボイスチャット機能も用意されている。

本作における脱獄方法は多種多様で、ドアや通気口、脆い壁を爆薬で破壊したり、スプーンで地下トンネルを掘ったりと、さまざまな手段が用意されているという。ただし時には脱獄を阻止する看守たちとの戦いも繰り広げられ、監視カメラで看守の位置を把握したり、通信設備を乗っ取って仲間と大胆な連携をおこなったりといった作戦も可能とのこと。また本作にはカスタムマップの作成・シェア機能も用意されており、建造物の配置から“看守の体のサイズ調整”まで、自由度の高いカスタマイズが可能だ。
本作は開発者Gavin Eisenbeisz氏による個人スタジオTwo Star Gamesが開発を手がけている。今年Steamでは『R.E.P.O.』や『PEAK』といった協力プレイ作品が大ヒットを記録しているという背景もあってか、最大10人でのマルチプレイを押し出した本作は発売前から大きな注目を集めていた。

そうして本作は10月15日に発売を迎えたが、1日が経過した本稿執筆時点での評価は芳しくない。約180件のSteamユーザーレビューが寄せられ、そのうち54%が好評とする「賛否両論」ステータスとなっている。評価を下げているおもな理由としてはボリュームの少なさが挙げられており、ちゃんと遊べるマップはほぼ1つでパターンは固定化。リプレイ性が薄いため、遊びの幅を出すには先述したコミュニティ製のカスタムマップ頼りになってしまっている点などが複数のユーザーから指摘されている。発売前にアピールされていた脱出方法の豊富なバリエーションについては、まだ実現されていないと言えそうだ。
そこで開発元は10月16日、本作の価格の変更を告知した。ユーザーからのフィードバックを受けて、ボリュームに見合うように価格を下げるという判断が下された模様。日本円で税込2300円であった定価は、なんとほぼ半額となる税込1200円に。なお変更前の価格で購入したプレイヤーに対しては、Steam経由での払い戻しを申請することで、新価格で再度購入できると案内されている。
発売翌日にして大幅な値下げが実施されるという異例の事態は、ユーザー間でのさらなる困惑にも繋がっている様子だ。ただ、仲間とわいわい協力して脱獄するというコンセプトについては一定の評価を得ており、課題とされるボリューム面について、今後どのようにアップデートを重ねていくか注目したい。
『CUFFBUST』はPC(Steam)向けに税込1200円で販売中。