『ポケモンレジェンズZ-A』の“開発中バージョン”とされる映像などが出回る、昨年の情報漏えい由来か。発売までネタバレに注意
発売の迫る『Pokémon LEGENDS Z-A』について、開発中のデータとされる情報がSNSで拡散されていることが報じられている。

株式会社ポケモンは10月16日、『Pokémon LEGENDS Z-A』を発売予定。リリースが迫るなかで、本作の開発中のデータとされる情報がSNSで拡散されていることが報じられている。
本作は『ポケットモンスター』シリーズの最新作だ。開発を手がけるのはゲームフリーク。本作では『ポケットモンスターX・Y』に登場したミアレシティが舞台。メガシンカシステムがふたたび登場するほか、戦闘では新たに移動型バトルが採用されている。

本作は10月16日に発売予定であり、10月9日には事前ダウンロードも開始。しかし発売前にもかかわらず、データマイニングに由来すると主張された、未発表のメガシンカポケモンなどの情報が一部SNSユーザー間で拡散されていた。さらには発売前に本作を入手したとするユーザーが、Twitchでプレイ配信をおこなう状況も発生(VGC・リンク先には本作のゲーム画面とみられるTwitch配信のサムネイルが含まれているため閲覧には注意されたい)。SNSなどで発売前からネタバレに遭遇する可能性も懸念されてきた。
さらにそうした中で米IGNなど複数の海外メディアが、開発中のデータとされる情報がWeb上に広まっていることを報じている。あるXユーザーは開発早期のビルドを入手したと主張し、スクリーンショット・プレイ動画などを投稿しているという。
このほか拡散されている情報のなかには、『Pokémon LEGENDS Z-A』とは別の新作プロジェクトに関する情報などが含まれていることも報道。そうした情報の真偽は不明ながら、ゲームフリークにて昨年発生した、第三者によるサーバーへの不正アクセスによって窃取された情報ではないかという推測も広がっている。

というのもゲームフリークは2024年10月、同年8月に第三者によりサーバーへの不正アクセスが発生し、同社の従業員・委託業務従事者の氏名・社用メールアドレスが約2600件にわたり漏えいしたことを報告。あくまで同社が報告したのは個人情報の漏えいのみであったものの、あわせてソースコードや未使用のポケモンのデザイン、完成済みのゲームビルドなども流出した可能性が報じられていた(Polygon)。
そのため、今回一部で拡散されている情報は当時流出したデータではないかと推測されている格好だ。先述した開発早期のビルドとされるスクリーンショット・プレイ動画には製品版にないシステムが含まれているとみられており、主張されているとおり製品版のビルドとは異なる可能性もある。
いずれにせよ、発売間近の『Pokémon LEGENDS Z-A』に関しては、発売日までリーク情報などへの警戒を強めた方がよさそうだ。なお任天堂および株式会社ポケモンは未発表の情報のリークに対して、厳しい態度で対応をおこなってきた。たとえば『ポケットモンスター ソード・シールド』については、発売前に攻略本の画像をリークした者が訴えられ、15万ドル(約2300万円・現在のレート)の支払いに至ったこともある(Polygon)。
今回も任天堂は今年4月、Discord社に対し、GameFreakOUTというDiscordユーザーの個人情報開示を求めるDMCA召喚状を請求していたことが明らかになっていた(関連記事)。同ユーザーはDiscordサーバー上に『ポケットモンスター』に関する著作権で保護されたアートワーク・キャラクター等のコンテンツをアップロードしていたとされ、これらは漏えいした非公開資料ではないかとみられている。その後本稿執筆時点では訴訟などの手続きがおこなわれているかどうかは不明ながら、漏えいした情報を拡散しているユーザーへの対処がおこなわれている可能性もうかがえる。
『Pokémon LEGENDS Z-A(ポケモンレジェンズ Z-A)』はNintendo Switch向けに10月16日に発売予定。Nintendo Switch 2 Editionも同日発売される。
【UPDATE 2025/10/14 14:25】
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