『バトルフィールド6(Battlefield 6)』プロデューサーがマッチングシステムの改善を検討していると表明。「指定条件と違うマッチに入れられる」問題への対応に期待

デベロッパーDICEのプロデューサーAlexia Christofi氏は10月11日、『Battlefield 6』のマッチングシステムの改善を検討していることを明らかにした

デベロッパーDICEのプロデューサーAlexia Christofi氏は10月11日、X(旧Twitter)にてBattlefield 6のマッチングシステムの改善を検討していることを明らかにした。同氏によれば、コミュニティ機能、サーバーブラウザの改善のほか、「カスタム検索で指定した条件でマッチングしない」問題への対策が検討されているようだ。

『Battlefield 6』は、一人称視点のシューターゲーム(FPS)『Battlefield(バトルフィールド)』シリーズの最新作である。DICE・Ripple Effect・Criterion Games・Motive StudioからなるBattlefield Studiosが開発を手がけ、10月10日のリリース直後から約75万人のSteam同時接続プレイヤー数を記録する盛況ぶりを見せている(SteamDB)。

同作の世界では「我らの保護、皆の平和」をモットーに掲げる世界有数の民間軍事会社パックス・アルマータが台頭し、NATOとその同盟国の破壊を追求する活動を繰り広げている。プレイヤーは、その新勢力の背後で暗躍する存在や、真の目的に迫ることになる。プレイヤーは突撃兵・工兵・斥候兵・援護兵といった、それぞれ専門とする領域の違う兵科から好きなものを選択して戦うことが可能。建物などの構造物が破壊されるリアルな描写も特徴で、砂煙が舞い銃声が響く中で仲間と連携する戦闘が味わえる作品だ。

同作をプレイするにあたっては、希望するモードやマップを指定してマッチングできる「カスタム検索」機能が存在している。プレイしたいモードとマップにチェックを入れれば、条件を満たすゲームに参加できるというものだ。

ただし、同機能ではマッチングの待ち時間が長くなりすぎることがないよう、「検索の範囲を広げてやや条件が違うマッチに参加する」という仕様が存在している。そのため希望するモードとマップを狭めて待ち時間が長くなった場合、結果としてプレイヤーが望んでいないモードやマップでゲームが開始するということが起きる。

こうした仕様は現在本作プレイヤーの悩みの種として関心を寄せられている。たとえば、動画投稿・配信サイトYouTube上に多くのFPS作品の動画を投稿しているWestie氏は、リリース直後からずっとプレイしているにも関わらず、同作のマップのひとつ「オペレーション・ファイアーストーム」で、まだ一度しか遊べていないとX上にて投稿。この投稿には200件を超える返信が寄せられており、その多くは同氏への共感や、カスタム検索への不満を述べたものとなっている。

また、別のWestie氏のポストによれば、同氏は毎回モードとして「コンクエスト」、マップとして「オペレーション・ファイアーストーム」のみを選択していたとのこと。モード・マップともに1つずつの狭い検索範囲だったために、前述の仕様が影響して希望したマップでほとんど遊べない事態が発生していた様子だ。そんなWestie氏に、同じくYouTube上に動画を投稿しているSQUiD G氏も「マンハッタン橋を選んだのにカイロ包囲戦になった」と反応している。

こうした動きは、開発に携わるスタジオDICEのプロデューサーAlexia Christofi氏の目にもとまることとなった。同氏はそうしたX上でのやりとりに参加。Westie氏とSQUiD G氏の両名に対し、「もしも“喜んで待つ(happy to wait)”オプションがあったら使いますか?」と尋ねた。つまり、マッチング時間を犠牲にして検索条件を正確に反映したマッチを見つける機能だろう。Westie氏は「絶対に使う」と返答している。

Alexia氏によれば、こうしたカスタム検索のバランスについては社内で議論され続けてきたことだという。ただ、希望条件への一致と、マッチング速度の両立は難しい問題である。ちょうど良いバランスを考慮して議論の末に導き出されたのが現在の仕様ということだが、プレイヤーからはカスタム検索に対する不満の声も聞かれるのが現状だ。

Alexia氏は別の投稿への返信内で、プレイヤーが条件をカスタムしたモードで遊べる「バトルフィールド・ポータル」およびサーバーブラウザ・コミュニティ機能の改善計画もあることを明かしている。また、今後もプレイヤーの意見に耳をかたむけていく姿勢を見せており、何らかの対応が進められていると見られる。どのような改善がおこなわれていくのか注目したい。

『Battlefield 6』は、PC(Steam/Epic Gamesストア/EA app)/PS5/Xbox Series X|S向けに配信中だ。価格はいずれのプラットフォームでも、スタンダード エディションが9800円、ファントム エディションが13900円となっている。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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