大ヒット強盗FPS『PAYDAY 2』のDLCバンドルがひっそり大幅値上げ、批判殺到ですぐ元の値段に戻る。公式は「やらかした」と反省
Starbreezeは9月25日、『PAYDAY 2』のバンドル販売価格を事前通告なしに変更したことを巡り謝罪した。

パブリッシャーのStarbreezeは9月25日、『PAYDAY 2』のバンドル販売価格を事前通告なしに変更したことを巡り謝罪。価格の変更を撤回した。
『PAYDAY 2』はStarbreeze傘下のOVERKILL Softwareが開発を手がけるクライムシューターだ。最大4人での協力プレイに対応する本作では、銀行強盗やサイバー犯罪に手を染め、大きな報酬を得ることを目指す。本作は2013年にリリースされ、2023年にはシリーズ最新作の『PAYDAY 3』がリリースされている。

『PAYDAY 2』は配信開始から約12年が経過しており、これまでに多数のDLCが登場。そしてそれらのDLCはバンドルの形で販売されている。主要なバンドルとしては、現在購入可能なすべてのDLCを含む「Infamous Collection」や、2018年にかけてのDLCをまとめた「Legacy Collection」など数種類が存在する。
このうち“全部入り”のInfamous Collectionについて、Starbreezeは9月5日に価格を変更。バンドル購入の値下げ幅が52%から33%に変更された。国内向けの価格としては、約1万4000円から2万円弱に値上げされたかたちだ。これに気付いた一部のユーザーの間では、事前の告知なしにいきなり大幅な値上げがおこなわれたとして議論が巻き起こっていた。
その後Starbreezeは9月24日、新たに『PAYDAY 2』のサブスクリプションプランを開始したことを発表した。これは月額料金を払うことにより、すべてのDLCにアクセスできるようになるというもの。価格は税込590円/月で、6か月契約では35%引きの税込2300円となる。これをきっかけに、コミュニティでは先述したバンドル価格の変更が改めて話題に。バンドルとして購入するのではなく、サブスクリプションに加入するよう誘導するために値上げをおこなったのではないかと批判を浴びることとなった。
そして翌25日、Starbreezeは海外メディアGame Developerなどに宛てたメールを通じて声明を発表。バンドルの価格変更はサブスクリプションプランの開始とは全く関係がなかったと説明しつつも、サブスクリプションに誘導するように見えるタイミングで値上げをおこなってしまったと認めた。また社内での調整およびコミュニティとの適切なコミュニケーションに関して「へまをした(dropped the ball)」として、ユーザーによる一連の批判を受け止めた。現在ではバンドルの価格は元の割引率に戻っている。
実際にバンドルの値上げにはどのような背景があったかは定かにはされていないものの、いずれにせよコミュニティからの批判が噴出した結果、即座に値下げ対応がおこなわれるかたちとなった。なお本作の続編『PAYDAY 3』は発売当初より品質やゲームバランスを巡って大きな批判が渦巻き、テコ入れが続けられてきた背景がある。ユーザー評価は一定の持ち直しを見せているが、いまだに本作『PAYDAY 2』の方がはるかに大きなプレイヤーベースを誇っている(SteamDB)。シリーズ前作ながらも根強い人気を誇る『PAYDAY 2』で、撤回されたとはいえ特に告知なくバンドルの値上げが実施された点でもコミュニティの不信感を招いた様子だ。Starbreezeが今後の運営でコミュニティからの信頼を回復できるかどうかは注目される。

『PAYDAY 2』はPC(Steam/Epic Gamesストア)/PS4/Xbox One向けに発売中。