『ポケモン』の「メガシンカ」を題材にした“学習教材”が公開される。メガシンカを通じて、現実世界との「共通点」を探る

株式会社ポケモンは9月26日、中高生向け探究型学習教材「ポケモン探究学習」をリリースしたと発表。教材の製作には「QuizKnock」などを手がける株式会社batonが協力しているという。

株式会社ポケモンは9月26日、『Pokémon LEGENDS Z-A』の「メガシンカ」を題材にした中高生向け探究型学習教材「ポケモン探究学習」をリリースしたことを発表した。9月22日よりポータルサイト「探求Knock」にて公開されており、メガシンカを通じて、現実世界の現象を学べる教材となっているようだ。

『Pokémon LEGENDS Z-A』は『ポケットモンスター』シリーズの最新作だ。Nintendo Switch/Switch 2 Edition向けに10月16日に発売予定。開発を手がけるのはゲームフリークで、『ポケットモンスターX・Y』に登場したミアレシティが舞台となる。『Pokémon LEGENDS Z-A』におけるミアレシティは大企業クエーサー社によって再開発が進められており、草木が増えつつ最新テクノロジーの設備も見られる都市になっているという。旅行でこの街を訪れた主人公はMZ(エムゼット)団に加わり、街で起こるさまざまな出来事や事件に挑む。

本作には『ポケットモンスターX・Y』に引き続き「メガシンカ」が登場。メガシンカとは、トレーナーと強いキズナを育んだ一部のポケモンのみが可能な、進化の限界を超えたさらなる進化のことだ。通常の進化を上回るパワーアップを遂げ、見た目が変わるだけでなくタイプが変わるポケモンも存在。トレーナーが身に着けている「キーストーン」とポケモンが持つ「メガストーン」が共鳴することで、メガシンカが可能になる。

今回、そんな「メガシンカ」について、学習教材がリリースされた。本教材ではメガシンカを授業形式で考察。ポケモンと現実世界を類比することで、現実世界の理解を深める狙いがあるという。この教材の製作にあたっては、伊沢拓司氏が率いるメディア「QuizKnock」などを手がける株式会社batonが、株式会社ポケモンと共同で開発したとのこと。

授業は1コマ約50分として合計4コマを想定。冒頭ではメガシンカへの理解を深めることになるが、ポケモンに詳しい生徒向けに、生徒がメガシンカなどについて発表できる場も用意されているようだ。その後はメガシンカと進化を軸として、現実世界の知識も問われるミニクイズや、類比を用いて身近な現象との比較/解釈をおこなうワークショップを実施する構成となっている。

株式会社ポケモンと株式会社batonによれば、こうした過程を通じ、仮想世界の概念を扱いつつ、現実の科学・社会・文化などの身近な知識との結びつきや、考え方、問いを立てる力の習得を目指しているという。『ポケモン』が現実世界の学びに活用されるという、興味深い事例といえるだろう。

「ポケモン探究学習」は教員向けのポータルサイト探究Knockにて公開中。また『Pokémon LEGENDS Z-A』はNintendo Switch/Nintendo Switch 2向けに2025年10月16日に発売予定だ。

Kosuke Takenaka
Kosuke Takenaka

ジャンルを問わず遊びますが、ホラーは苦手で、毎度飛び上がっています。プレイだけでなく観戦も大好きで、モニターにかじりつく日々です。

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