お下品FPS『POSTAL 2』や傑作セクシーパズル『HuniePop』など13タイトルまとめて無料配布中、48時間限定。ただし日本からは受け取り不可か【UPDATE】

ゲーム販売プラットフォームのGOG.comは8月2日、「Freedom To Buy」運動を開始した。ゲームにおける検閲の意識を高めることを目的とし、PC向けゲーム計13作品が約48時間限定で無料配布されている。

GOG.comはポーランドのゲーム会社CD Projektが運営をおこなうゲーム販売プラットフォーム。すべての配信タイトルについて、違法コピー対策の仕組みである「Digital Rights Management(デジタル著作権管理)」を廃止しており、ゲームファイルさえ所有していればオフライン環境でも遊べる「DRMフリー」を特徴としている。

同社は8月2日、創作の自由と保護を支持する取り組みの一環として、「Freedom To Buy」運動を発表。計13作品が約48時間限定で無料配布される。

今回無料配布が実施されているのは、以下の13タイトル。いずれもグロテスク描写またはアダルトコンテンツを含む「成人向けゲーム」だ。期間は48時間とされているものの、開設されたページでは本稿執筆時点で2日を超えるカウントダウンがおこなわれており、日本時間では8月4日9時00分に終了する模様。なお筆者が確認する限り、現時点では受け取り時にエラーが発生している模様だ。

・POSTAL 2

・Agony + Agony UNRATED

・Leap of Love

・Being a DIK – Season 1

・Leap of Faith

・House Party

・HuniePop

・Lust Theory

・Treasure of Nadia

・Summer’s Gone – Season 1

・Fetish Locator Week One

・Sapphire Safari

・Helping the Hotties

こうした取り組みの背景には、昨今のPCゲーム業界における、成人向けゲームなどの規制強化の波が存在する。オーストラリアの団体Collective Shoutは7月11日、VISAやMastercard、JCB、PayPalなどの決済事業者に対する公開書簡として、itch.ioとSteamで扱われている特定のテーマのアダルトゲームへの懸念を表明した。そうした働きかけをきっかけとしてか、Steamは成人向けコンテンツを中心にストアから複数のタイトルを取り下げ。またitch.ioでは一時すべての成人向けNSFWコンテンツを同サイト内でのブラウズおよび検索結果ページから除外する措置が取られた。なおitch.ioではその後一部無料コンテンツに限って表示再開が発表されている(関連記事1関連記事2)。

そうしたなかで今回実施されたGOG.comによる取り組みは、デベロッパーやパブリッシャーの献身に感謝を示し、一連の表現規制について問題意識を高める狙いがあるという。同社は、合法的かつ責任をもって制作されたゲームであれば、ユーザーが数十年後もプレイできるように維持すべきだと説明。一方でゲームが不快感を理由に除外されてしまえば、それらを復活させることは極めて困難になるとの見解を示している。そうした意図もあってか、今回の配布ラインナップには『POSTAL 2』など、際どい表現満載でありつつ定評のあるゲームもピックアップされているようだ。今回の「Freedom To Buy」運動をきっかけに、関連機関および同業プラットフォームがどのような動きを見せるのか引き続き注目される。

【UPDATE 2025/8/2 14:03】
編集部で確認する限り現時点でも受け取り時にエラーとなり今回の配布では日本国内からの受取ができないとみられる。GOG.comに問い合わせており、続報があれば本稿に追記する。

Shion Kaneko
Shion Kaneko

夢中になりやすいのはオープンワールドゲーム。主に雪山に生息しています。

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