『Fallout 1』非公式リメイクMod「Fallout: Bakersfield」正式発表。『Doom』のエンジンで「FPS」にジャンルごと変貌する大胆再現移植
Mod開発者のRed888guns氏は7月21日、「Fallout: Bakersfield」を正式にお披露目した。『Fallout: A Post Nuclear Role Playing Game』の非公式リメイクModだ。

Mod開発者のRed888gunsことAlexander Berezin氏は7月21日、「Fallout: Bakersfield」を正式にお披露目した。本ModはBethesdaの『Fallout: A Post Nuclear Role Playing Game』(以下、Fallout 1)の一部を、『DOOM』のエンジンを利用して再現したものだ。
『Fallout 1』は1997年に北米で発売されたRPGだ。核戦争により荒廃した近未来を舞台とし、個性的な人間たちやミュータントが生きる世界を冒険する。もともとInterplay Productionsが手がけていたシリーズだったが、2007年にBethesda SoftworksにIPを売却。その後Bethesdaより『Fallout 3』などが打ち出され、現代でも人気の高いシリーズとなっている。

本Mod「Fallout: Bakersfield」はInterplayが手がけた『Fallout 1』を、『Doom』のエンジンを用いて再現したものになるという。内容としては『Fallout 1』のなかでも、グールがはびこる死の街ネクロポリスでの冒険を再現したものになっているようだ。公開された映像では、見下ろし視点のターン制ゲームだった『Fallout 1』が、3DのFPSとなっていることが確認できる。UIも両作品の影響を感じられる表現となっており、まさしく『Fallout 1』と『Doom』が融合したゲームとして遊べるようだ。
本Modを手がけるRed888gunsことAlexander Berezin 氏は、初期『Fallout』シリーズのMod開発者として知られる人物。これまでには「Fallout: Sonora」や「Olympus 2207」の開発に携わっている。本Mod「Fallout: Bakersfield」は2022年にティザー動画が公開され、YouTubeでは本稿執筆時点で約58万回再生を記録。『Doom』上で『Fallout 1』を再現するというコンセプトに注目が集まっていた。しかしその後続報がなく、実際制作が続けられているのかは不明な状況だった。

そうしたなか本日改めてトレイラー動画が公開され、「Fallout: Bakersfield」が実際に開発されていることが明かされたかたち。今回公開された情報によると、本ModはRed888guns氏を含む二人で開発中。ゲームエンジンとしてはオリジナル『Doom』のものを、ユーザーが現代のOS向けに改良した「GZDoom」を利用しているという。
1993年に発売された『Doom』はLinux版のソースコードが公開されており、非商用であれば自由に利用可能とされている。本Modもそうしたことを踏まえ、動画の概要にて同プロジェクトは非営利であると説明。YouTube動画の収益化も無効にしているという。そんなトレイラー動画によると、現時点での完成状況は60%ほどとのこと。リリース時期は未定のようだが、動画の演出からして2027年ごろを見込んでいると思われる。続報も期待されるところだ。
「Fallout: Bakersfield」は現在開発中だ。