昭和風の廃商店街探索ホラー『奥ヶ淵商店街』発表。曰く付きの廃墟を「儀式遂行」のためさまよう
DorsalFin Studioは7月10日、探索型ホラーゲーム『奥ヶ淵商店街』をSteam向けに発表。2026年春にリリース予定だ。

インディーゲーム開発スタジオのDorsalFin Studioは7月10日、『奥ヶ淵商店街(おくがふちしょうてんがい)』を発表した。対応プラットフォームはPC(Steam)で、2026年春発売予定。発表にあわせて、Steamのストアページが公開されている。
『奥ヶ淵商店街』は、曰く付きの廃商店街で儀式を遂行していく、シングルプレイ探索系ホラーゲームである。本作の舞台となる奧ヶ淵商店街は、大地主からの理不尽な命令に逆らえず廃墟化。かつて奇怪な自殺事件が立て続けにおこったのだという。
本作では不動産会社勤務の気弱な主人公が、そんな廃商店街へやってくる。彼は再開発に向けて、かつての奧ヶ淵商店街を巡り、指示に従う形である儀式を行おうとする。しかし廃商店街では、女の幽霊が何かをもとめて彷徨っていた。儀式が思うように進まない中、主人公は商店街に遺された手記や資料から、奧ヶ淵の伝承を知り、秘められた過去へと迫っていく。自殺事件が立て続けに起こった廃商店街での恐怖が繰り広げられる。


本作で主人公は、廃商店街の再開発のため儀式を行っていく。ゲームプレイの詳細については明かされていない。公開された動画内では、荒れ果てた元商店街の様子や、ライトを片手に木造の廃墟を探索するシーンなどが映されている。1人称視点で廃商店街を歩き回り、儀式を遂行していくのだろう。舞台となる廃商店街については、日本にある商店街や廃墟を参考に制作されているとのこと。公式X(旧Twitter)アカウントなどによると、衣装ケースやカレンダーといった小物もこだわることで、昭和感のある廃墟の情景が作られているようだ。
また本作には、ホラーが苦手なプレイヤーでも遊べる「廃墟探索モード」が用意されている。ストアページによると、廃墟探索モードではゲーム本編とは異なり、ホラー要素はなし。自由に時間変更も可能となっており、さまざまなシチュエーションの廃商店街の探索やカメラ機能を使った写真撮影ができるそうだ。

本作は、インディーゲーム開発スタジオのDorsalFin Studioが手がけている。公式サイトによると、同スタジオはディレクション・背景などを担当するあたかね氏、プログラム・ゲームデザインなどを担当するぶっさん氏、サウンドや最適化などを担当するtekktekk氏の3名をコアメンバーとして活動している。
過去作としては、廃旅館を舞台とした『真砂楼』、廃病院を舞台とした『米砂原醫院』をリリース。廃村を舞台とした前作『鳴蟇村』では、記事執筆時点でSteamのユーザーレビュー33件中78%の好評を獲得している。過去作では、それぞれの怪異譚にまつわる世界や恐怖が描かれてきた。
本作『奥ヶ淵商店街』ついては、公式X(旧Twitter)アカウントなどで新作を制作中の状況が公開されてきた。今回ストアページ公開とともにタイトルが明かされており、同スタジオの4作目として発表となっている。あたかね氏のXアカウントによると、本作ではギミックや怖さに比重を置いて開発しているという。前作に続いて、新しい「ゲーム飯」も登場予定。朽ち果てた表現にも力を入れているそうだ。より廃墟らしく、恐怖を感じるゲームプレイを目指して開発されているのだろう。
『奥ヶ淵商店街』は、PC(Steam)向けに2026年春発売予定だ。