老舗ゲーム会社サクセス、“76歳社長が柔道大会優勝したので”大規模ゲームセールを始める。なぜ

サクセスは7月2日、「社長初優勝記念セール」の第2弾を開始した。同社の吉成隆杜社長が柔道の団体戦で初優勝したことを記念するセールだ。

株式会社サクセスは7月2日、「社長初優勝記念セール」の第2弾を開始した。同セールは、サクセスの代表取締役社長の吉成隆杜氏が柔道の団体戦で初優勝したことを記念して6月27日より開催しており、Nintendo Switch、Steam、Stoveの各プラットフォームでのセールと、運営中のブラウザゲームのキャンペーンを実施中だ。今回、新たにPS Storeでのセールを開始したかたち。

サクセスは東京に拠点を置くゲーム会社である。1978年に創業し、アーケードゲームを基板から開発するようなゲーム黎明期からゲーム開発・販売に携わってきた老舗だ。本格的シューティングゲームながらかわいい世界観の『コットン』シリーズや、牧場管理ゲーム『ひつじ村』シリーズを手がけたほか、ビーワークスが手がける推理アドベンチャーゲーム『おさわり探偵小沢里奈』シリーズの販売など、多くの作品で知られている。

そんなサクセスを率いる吉成社長は、6月14日、鹿児島県鹿児島市・西原商会アリーナで催された「第19回日本マスターズ柔道大会 兼 2025年日本ベテランズ国際柔道大会」の団体戦に出場。チーム「東京柔道BAKA」の監督兼選手を務め、優勝を果たした。同大会の男子団体戦は5人戦で、30代・40代・50代・60代・70代からの各1名でチームを構成する。当該年代の選手がいない場合は不戦敗、あるいは1つ上の年代の選手が代わりに戦うことができるというルールだ。上の年代がない70代の選手がいない場合は自動的に不戦敗となる。

吉成社長は1949年生まれの御年76歳。70代の選手としての出場だ。2回戦から決勝までの全4戦を戦い、そのすべてに勝利してチームの優勝に貢献した。個人戦では多くの優勝経験があるものの、団体戦での全国優勝はこれが初となる。吉成社長はチームの監督も務めており、代表者としてそれぞれの選手を称えつつ「チームで勝つ喜びを、76歳にして初めて味わうことができました」と喜びをあらわにした

実は、吉成社長は講道館柔道七段の実力者で、これまで多くの大会で優勝を果たしてきた猛者中の猛者である。日本マスターズ柔道大会での優勝はなんと11回、そのほか国際大会では2017年イタリア世界ベテランズ柔道大会で優勝、2023年アブダビ世界ベテランズ柔道大会で優勝と、国内外問わず華々しい戦績を誇っている(関連記事)。しかし、これらはすべて個人戦だった。チームでの勝利は、個人競技とはまた違った喜びがあったのだろう。

そしてサクセスは6月27日に「社長初優勝記念セール」を開始し、7月2日には第2弾を開始した。社長の柔道大会優勝を記念するというなんとも珍しいセールが2段階にわたって開催されているかたちだ。セールの対象は幅広く、先述の『コットン』シリーズや、『ひつじ村」シリーズのほかにも、『海腹川背』シリーズや、1987年に開発された店頭ゲーム機『とんとん』のSwitch版など、多くのタイトルが名を連ねている。これを機にチェックするのも良いかもしれない。

ちなみにサクセスは現在、推理アドベンチャーゲーム『転生遊郭: Ghost Traveler』を開発中。現代の高校生が江戸時代にタイムスリップし、魂だけの存在として吉原遊郭に起きる殺人事件の謎に迫るミステリービジュアルノベルだ。社長の活躍のみならず、サクセスの今後にも注目したい。

『コットンロックンロール』


「社長初優勝記念セール」は各プラットフォームにて開催中。終了日時はプラットフォームごとに異なるため、詳細はセール案内ページを参照されたい。

【UPDATE 2025/7/2 19:49】
本文中の語句を修正

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

記事本文: 165