塔をどんどん高くする放置系クリッカー『Tower Wizard』さっそく大好評。精霊たちを大勢呼んで資源集めを効率化する、インフレ魔法使いライフ

Barribob氏は6月19日、放置系クリッカーゲーム『Tower Wizard』をSteam向けにリリース。本作はさっそく高評価を集めている。

個人デベロッパーのBarribob氏は6月19日、放置系クリッカーゲームTower Wizardをリリースした。対応プラットフォームはPC(Steam)。itch.ioでは体験版がプレイできるほか、こちらでも製品版がリリースされる見込みだ。

『Tower Wizard』は魔法使いとなって巨大な塔を建造するクリッカーゲームである。『クッキークリッカー』に代表される放置要素と数字が増えていく要素がある、いわゆるインクリメンタルゲームだ。ゲームを開始すると、プレイヤーにオーブが語りかけてくる。曰く、魔力を与えてくれたら塔を建造してあげるとのこと。塔が高くなればなるほど、より効率的に魔力を生み出せるようになり、「知識」や「木材」といった新たな資源も手に入るようになる。そうして得た資源でさらに塔を高くしていくのだ。

最初は自分でオーブをクリックして魔力を生み出すしかない。クリックを連打する必要はなく、押しっぱなしで魔力を生み出し続けてくれるため、操作で疲れてしまうことはないだろう。ゲームが進むと、自動で魔力を生み出してくれるSpiritや、自動で木材を獲得してくれるDruidなど、さまざまな存在を使役できるようになっていく。資源獲得スピードがどんどん加速していくわけだ。

累計の魔力量や資源獲得量に応じて塔を大きくすることができる。塔は次の段階のアンロック要素のようなもので、塔が大きくなるたびに新たな資源を獲得するための施設が増えていく。どの施設をどんな順序で成長させていくかによって多少の効率の違いは生じるかもしれないが、深く考えずともどんどん効率化されていく塔の様子を眺めるだけで楽しめる作品だ。

本作には特定のエンディングがあるとされており、インクリメンタルゲームとしては気軽にプレイすることができる。進行状況をリセットして次のプレイをスタートすることもでき、その際には「Prestige」を獲得できる。Prestigeの量に応じて、次の周回でより効率的に塔を成長させられる「Blessings」を得られる仕組みだ。何周もして、究極のWizardを目指すのも良いだろう。

そんな本作には本稿執筆時点で約400件のSteamユーザーレビューが寄せられており、そのうち98%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得している。この調子であれば、500人以上から95%以上の好評率となる「圧倒的に好評」も獲得できそうだ。また、ピーク時にはSteam同時接続プレイヤー数が3800人を超えるなど、多くのプレイヤーを虜にしている様子だ(SteamDB)。

ちなみにBarribob氏が過去にリリースした弓使い育成ゲーム『Magic Archery』は無料で公開されているインクリメンタルゲームで、こちらは「圧倒的に好評」ステータスを獲得している。本作も前作と同様に、絶妙なバランスが癖になるインフレ具合を備えている。無料の前作よりもボリュームたっぷりで楽しめるとあって、塔の建造に夢中になっているプレイヤーが多いようだ。

本作を手がけたBarribob氏は個人のインディーゲームデベロッパーだ。趣味としてゲーム開発やドット絵制作を楽しんでおり、インクリメンタルゲームやデッキ構築ゲームを愛好しているとのことだ。自分が好きなジャンルだからこそ、ちょうどいいインフレ具合のゲームバランスを生み出せているのかもしれない。

『Tower Wizard』はPC(Steam)向けに配信中。itch.ioでの製品版公開も準備中となっている。Steamでは現在リリース記念セールを開催中で、6月30日までの期間限定で定価の10%オフとなる税込315円で購入可能だ。

Naoto Morooka
Naoto Morooka

1000時間まではチュートリアルと言われるようなゲームが大好物。言語学や神話も好きで、ゲームに独自の言語や神話が出てくると小躍りします。

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