怪物狩りPvPvEシューター『Hunt: Showdown』新大型アプデになんと“失敗”、即座にアプデ巻き戻し。開発体制への不信強まる

Crytekは6月18日、『Hunt: Showdown 1896』に向けて大型アップデート2.4を配信開始。翌日に撤回されるという珍しい事態が発生した。

デベロッパーのCrytekは6月18日、『Hunt: Showdown 1896』に向けて大型アップデート2.4を配信開始。しかし不具合多発を受けて、翌日6月19日にはアップデートが撤回されるという珍しい事態が発生した。このことを受け、直近の運営状況も踏まえてユーザーは不信感を募らせている。

『Hunt: Showdown 1896』はPvPvE対戦FPSだ。怪物たちが跋扈する世界を舞台に、プレイヤーはハンターとしてモンスターの討伐を生業としていく。プレイヤーは、モンスターを討伐することで報酬を獲得。そのうえでマップ上に存在する、ほかのプレイヤーに狩られないように生き延びなければならない。もしほかのプレイヤーに狩られてしまうと、持ち運んだ武器や報酬を失う場合もある。

本作に向けては6月18日に大型アップデート2.4が実施。新たなイベント「Judgement of the Fool」の開催のほか、多岐にわたる調整・修正が予定されていた。しかし同アップデート配信翌日となる本日、Crytekはアップデートを“撤回”すると表明した。アップデート2.4では問題が多発し、解決策をさまざま試みたものの、ゲームの安定性を回復するために以前のバージョンに戻すことが決定されたという。

開発チームはできるだけ早くアップデート2.4をふたたび配信できるように尽力しているとのこと。また同アップデート後にアイテム購入の不具合に遭遇したプレイヤーに対しては、正常に購入したアイテムを受け取れるようにする対応がとられる見込み。さらに補填として、日本時間6月28日7時までゲーム内無償通貨1万Hunt dollarsを受け取れるコードが公開された。


本作ではこれまで大型アップデート直後は不安定な状態となることが多かったものの、アップデートが巻き戻されるという珍しい事態には混乱も生じている。Steamユーザーレビューでは6月18日から19日にかけて500件以上の不評レビューが殺到。今回の一件だけでなく、チーターの存在や、内部レートによって勝つほどに苦戦することになるマッチメイキングシステム、アップデートに関わらず不安定なサーバー状況など、最近の本作に抱いていたユーザーの批判が噴出するきっかけになってしまった様子だ。また大型アップデートの失敗という一大事の補填が無償通貨という点に、不満を漏らす声も散見される。

ちなみに本作の開発元Crytekでは昨年、スタッフの15%を対象とするレイオフが実施。『Crysis』シリーズの新作『Crysis 4』の開発を保留し、『Hunt: Showdown 1896』の開発に人員を集中させる方針があったことが伝えられていた(関連記事)。現在のCrytekの主力商品として、注力されてきたのだろう。たとえば昨年10月に専門チームでチート対策をおこなうと表明され、今年5月にはチームが一定の成果をあげていることも報告された。

また昨年8月のゲームエンジン刷新時に問題視されたUI(関連記事)については今年を通して改修が計画されており、今回撤回されたアップデート2.4のほか、アップデート2.5以降でも改善がほどこされるという。


そうしたなかで起こった今回の“アップデート失敗”は、ユーザーの不信感を招いた様子。寄せられた不評レビューには数百時間から千時間以上ものプレイ時間を誇るユーザーも見られ、持ち直しを切実に願う意見も集まっている。今後のアップデートで挽回できるのか。そしてまずはアップデート2.4が無事再配信されることが期待されるところだろう。

『Hunt: Showdown』はPC(Steam)および海外コンソール向けに発売中だ。

Hideaki Fujiwara
Hideaki Fujiwara

なんでも遊ぶ雑食ゲーマー。『Titanfall 2』が好きだったこともあり、『Apex Legends』はリリース当初から遊び続けています。

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