『鬼武者 Way of the Sword』は一閃だけじゃない、「弾き」あり「受け流し」ありでぐっと現代化。メディア向けお披露目会でわかった8つの進化ポイント

『鬼武者 Way of the Sword』のメディア向けプレゼンテーションに基づき、本作の8つの見どころを紹介していく。

カプコンは2026年に、剣戟アクションゲーム『鬼武者 Way of the Sword』を発売予定。6月7日に開催された「Summer Game Fest 2025」では、『鬼武者 Way of the Sword』の2ndトレイラーが公開された。あわせて、メディア向けにはプレゼンテーション映像が披露された。約20分の映像では「受け流し」や「弾き」といった本作からの新アクションの紹介のほか、「弾き」をボス戦で有効に使い相手の部位を破壊する「崩し一閃」といった大技の存在も明かされた。この記事では、筆者が確認したプレゼンテーション映像からわかった8つのポイントを紹介したい。

なお、カプコンからは新たなスクリーンショットも提供されたのでそちらも合わせて紹介していく。いずれも開発中のバージョンを使用しているため製品版と異なる部分があることには留意してほしい。

1.武蔵は全方位から防御可能も過信は禁物

まず本作の主人公となる宮本武蔵は、相手が前方から斬りかかってきても、後ろから斬りかかってきても、防御をすることができる。視界の外からの攻撃であっても、「背面ガード」と呼称されるガードで武蔵は自分の背中を守っていた。全方向からガードができる武蔵は鉄壁といえそうだが、ガードを連続で行える回数には制限があるようだ。連続で防御をし過ぎると態勢が崩れてしまい、一転してピンチとなってしまう。

映像では清水寺を舞台にしていたが、武蔵は1回の戦闘で複数の雑魚敵と戦いを繰り広げていく。人数的には敵の方が圧倒的に多数であるため、ガードに頼り切ることは難しいのではないかという印象を受けた。そこで、受け流しや弾きといった防御用のアクションが重要となってくる。


2.「受け流し」からの環境アクションによって即座に反撃へ

いわゆる「パリィ」に相当する受け流しは、敵の攻撃をいなして相手の態勢を崩すことができる。本作の特徴は、受け流し成功後に敵を壁やギミックにぶつけて倒すことができるところだ。受け流しで敵の勢いをコントロールして、かがり火に当てて敵を燃やすといった環境アクションを活用すれば有利に戦っていくことができる。

「剣豪」と称される宮本武蔵のメインウェポンは刀だが、利用できる周囲のものをすべて使って価値を追求していくのは泥臭くも兵法者としての器の大きさを予感させる。受け流しとは異なるが、畳があるところでは「畳返し」によって相手の攻撃を防ぐシーンも存在した。環境アクションの有効な活用は攻略のカギとなってくるだろう。


3.武蔵の代名詞「二刀流」も可能な高威力のスキル攻撃

一定回数受け流しが成功すると、「気焔状態(きえんじょうたい)」になり刀に炎をまとって攻撃が強化される。さらにこの状態中はスキル発動に必要な青魂が放出されやすくなり、積極的に攻撃していけるようになる。本作のメインウェポンは刀のみだが、武蔵の繰り出す技によっては二刀を使って乱舞する技も披露されていた。

二刀流が武蔵の代名詞であるため、二刀を使って乱舞する大技に不思議な高揚感があった。こうした大技は複数の種類が用意されているとのことなので、ほかの技も気になるところだ。

4.「弾き」はボス戦で部位破壊につながる

「弾き」は敵の遠距離攻撃をはじき返すことができるパリィだ。弾きは遠距離攻撃だけでなく、刀などの近接攻撃を正面から弾き返すことも可能。ボスは「力動ゲージ」と呼ばれる特殊なゲージをもっているが、弾きは受け流しよりも力動ゲージを削りやすい。力動ゲージを削り切ることで、武蔵は本作からの新要素「崩し一閃」でボスの部位破壊をすることができる。崩し一閃は通常の一閃とは違い、ゲージを削り切ることで発動可能となっているため、タイミングのシビアな通常の一閃よりも使いやすいものになっている印象を受けた。

ボスの部位は破壊した箇所によって効果が異なってくる。映像では頭部を部位破壊することで大ダメージを与えることができていた。胴体の部分を部位破壊すれば魂吸収でより多くの魂を入手することができるとのことだったので、どの部位を破壊するかというプレイヤーの選択も勝利に直結してくるだろう。


5.雑魚敵をまとめて瞬殺可能な「連鎖一閃」が爽快

雑魚敵が複数いる状況では、一閃を成功した後にタイミングよくボタン入力することで「連鎖一閃」が発動でき、次々と敵を斬ることができる。映像では一瞬で敵を倒していたので、テンポがよくて爽快なアクションとなっていそうだ。タイミングよくボタン入力することが連鎖一閃の発動条件となるが、タイミングを合わせることに集中すればできそうな気がしてくる。

プレゼン映像を見ていると、次から次へと武蔵は敵を倒していった。一閃を成功させて敵を瞬殺していく「バッサリ感」は、最新作の映像からも存分に感じられた。


6.鬼の篭手による「魂吸収」

本作でも敵を攻撃すると『鬼武者』シリーズではお馴染みの要素「魂」が放出される。魂には青魂でスキル、黄魂で体力回復、赤魂で経験値獲得などの効果があるので積極的に吸収していくことがクリアにつながる。時間経過で魂は消えてしまうため、戦闘時間が長くなってしまった場合はいつ魂吸収を使うかといった駆け引きがカギとなってくる。

さらに本作では過去の映像を見ることのできる黒魂が登場する。映像の舞台となっている清水寺の過去がわかる黒魂を使うと、父が子を投げ捨てるという衝撃な映像を見ることができた。どうしてそのようなことになったのかを、武蔵は鬼の篭手の力を使いながら解き明かしていく。


7.鬼の力を使って行き止まりを突破する探索要素も

道が塞がれている場所は、幻魔が武蔵の行く手を邪魔しているおそれがある。この際に武蔵は鬼の力である「眼覚醒」を使うことで、隠れていた幻魔を発見することが可能。この幻魔を倒すことで通ることのできなかった道が通ることのできるようになり、ストーリーを先に進めるための謎解き要素となっているようだ。

なお眼覚醒を使用しているときの武蔵の顔面は黄金の線のようなものが走り、かなり異様なものとなっている。トレイラーでは武蔵が「また一歩、自分が人間から遠ざかったのを感じた」という独白もみられ、鬼の篭手を手に入れた武蔵が人間離れしていく点も、本作の見どころとなるのかもしれない。


8.サイコパスな雰囲気漂う佐々木巌流

今回の映像には佐々木巌流とのボス戦が含まれていた。どうやら巌流は武蔵を追い回しているようで、ほとんど問答無用で襲いかかってくる様子。戦い方もかなりトリッキーで跳躍してからのかかと落としという剣士とは思えない技も繰り出してきた。武蔵は武蔵で鬼の篭手を使った攻撃も叩き込んでいるので、2人はもうただの人間ではないのかもしれない。人間を超越した存在の殺し合いといった様相を呈しており、プレゼン映像のなかでももっとも緊張感のあったシーンだ。

清水寺で佐々木巌流を倒し切るところまではいかなかったようで、製品版では宮本武蔵と佐々木巌流は何度も戦うことになりそうな予感がした。なにやら鬼の篭手を手に入れる前からの因縁が2人は存在するようなので、その過去が明らかになるかも注目したいところだ。

このほか弊誌ではプロデューサーの門脇章人氏とディレクターの二瓶賢氏に向けてのメディア合同インタビュー記事を掲載している。興味のある人は本稿とあわせてチェックしてほしい。

鬼武者 Way of the Sword』は、2026年に発売予定。プラットフォームは、PS5/Xbox Series X|S/PC(Steam)となっている。ドイツで8月20日〜8月24日に開催されるgamescom 2025では本作の試遊出展が予定されている。

Ryuichi Kataoka
Ryuichi Kataoka

「ドラゴンクエストIII」でゲームに魅了されました。それ以来ずっとRPGを好んでいますが、おもしろそうなタイトルはジャンルを問わずにプレイします。

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