キーボードぶっ叩きアクション『Berserk or Die』正式発表&本日いきなり配信。『ヴァンサバ』開発元が販売サポートする爽快ローグライト
本作は『Vampire Survivors』を手がけるponcleが販売をサポートするプロジェクトの第一弾となる。

個人デベロッパーのNao Gamesは6月9日、PC Gaming Show 2025にて2Dアクションゲーム『Berserk or Die』を発表し、即日配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。本作は『Vampire Survivors』を手がけるponcleが販売をサポートするプロジェクトの第一弾となる。
『Berserk or Die』は、緻密なドット絵で描かれたフィールドで生き残りをかけて戦う横スクロールアクションゲームだ。プレイヤーは戦場に一人残された兵士となり、左右から無限に出現する敵を倒していく。本作の最大の特徴はキーボードをバンバン叩くような操作方法にある。左側のキーが左攻撃、右側のキーが右攻撃に対応しており、同時に押すキーが多いほど攻撃の威力と範囲が増していく。また、本作ではキャラクターを歩かせる操作はなく、代わりに攻撃がキャラクターの移動も兼ねており、状況に応じてキーボードの叩き度合いを変えていくことが重要となる。

本作における攻撃はスタミナを消費する。一つのキーを押す弱攻撃、大量キー同時押しの強攻撃でも同量のスタミナを消費してしまうので、連打するのではなく、大量の敵を巻き込めるようなタイミングで強攻撃を発動するのだ。スタミナ不足で動けず攻撃を受けそうな場合は、ガードすることも可能。キーボード中央のT/G/Bキーが左ガード、Y/H/Nキーが右ガードに対応しており、ガードできれば被ダメージを大幅に軽減できる。また、敵を倒してスペシャルゲージが溜まれば、左右Ctrlキー同時押しにより必殺技が発動する。なお、これらの操作はマウスのみ、コントローラーのみでも可能だが、その場合はキーボード操作に比べて攻撃段階が少なくなる。
本作はステージ制となっており、各ステージでは特定の目的地などはなく生き残ることが目標となる。ステージでは刻々と時間が経過していき、毎日夜になると行商人が登場。行商人からは倒した敵が落とすお金を消費して、回復アイテムやコンボ強化などさまざまなバフアイテムを購入できる。商品ラインナップはランダムとなっており、時間経過するほど敵も強くなり攻撃も激しくなっていくため、運にも頼りつつプレイヤーを強化していくのだ。そうして5日目にはステージボスが出現し、ボスを倒すことができれば新たなステージがアンロックされる。とはいえ、ステージ自体はそこで終わらず力尽きるまで戦い続けることも可能だ。


ステージクリアすると、倒した敵の数に応じて経験値を入手し、訓練所では経験値を消費してキャラクターの永続強化がおこなえる。また、メニュー画面の情報屋ではキャラクターやステージ、新たな商品などのアンロック条件が確認でき、実績にも対応している。『Vampire Survivors』でもおなじみの要素であり、アンロックするほどプレイヤーの強化につながっていくのだ。たとえば、2番目のステージで500体の敵を倒すと「魅惑の王女」というキャラクターがアンロック。このキャラクターはスタミナゲージが多く、攻撃時にどこからともなく矢による援護射撃があり背後を含む広範囲を殲滅できる。このようなさまざまな特徴をもったキャラクターが用意されている。
ステージについても、古代ローマやエジプトの砂漠、日本の武家屋敷などが用意されており、ステージによってさまざまなギミックが存在。後半のステージほど敵が強くなり、凶悪なギミックも増えていくため、永続強化や各種アンロックなどしっかりと準備しないと難しいだろう。ボスを倒したステージでも異なるキャラクターで挑むことでさまざまな要素をアンロックできるため、何度も挑んでプレイヤーを強化し続けるのだ。

本作を開発するのは日本の個人ゲーム開発者なお氏が設立したNao Gamesだ。本作は2024年3月に『Last Standing』というタイトルで発表されており、2024年内に発売予定であった。そんな中で、『Vampire Survivors』を手がけたponcleの創設者であるLuca Galante氏が、日本旅行中に訪れたBitSummitにて本作と出会ったという。なお氏は他のゲームでは体験できないまったく新しいものを目標に本作を作り、Luca氏はビジュアルと独自の操作方法に惚れ込み、本作の販売や開発をサポートしたりアドバイスするなど協力することになったそうだ。また、本作の楽曲は『Vampire Survivors』の作曲家Filippo Vicarelli氏が手がけている。ちなみに、本作はponcleが販売を手がけるプロジェクトの第一弾となる。
実際に先行プレイした筆者としても、シンプルな操作方法の中にある駆け引き、敵を倒すド派手なエフェクトによる爽快感、多種多様なアンロック要素や永続強化など、『Vampire Survivors』のたしかな遺伝子を感じることができた。すぐに手に入るような手頃な価格という精神も共有されているため、気になった方は手にとってはいかがだろうか。なお、交換用キーボードは付属しないことも伝えられているので、キーボードを叩きすぎて壊さないよう注意が必要だ。
ちなみに、キーボードにはメンブレン式とメカニカル式が存在する。メンブレン式は低価格で広く普及している一方で、キー4つ以上の同時押しを認識できないものが一般的だ。筆者はどちらも所有しているものの、メンブレン式では大量キー同時押しによる強攻撃が発動できなかった。メカニカル式キーボードは高価であることが多いため、所有していない場合はマウスもしくはコントローラーで操作しよう。
『Berserk or Die』はPC(Steam)にて配信中だ。