「ない」を操るルール改変パズルゲーム『黒くないカギで開かないドアはない』Steamにてお披露目。「ない」の回収と付与で、ルールを書き換えて攻略する注目作
ゲーム開発者のZeF氏は5月25日、ルール改変パズルゲーム『黒くないカギで開かないドアはない』のSteamストアページを公開した。

開発者のZeF氏は5月25日、『黒くないカギで開かないドアはない』のSteamストアページを公開した。同作はPC(Steam)向けに開発中。6月には体験版の公開も予定されているそうだ。
『黒くないカギで開かないドアはない』は、「ない」でルールを改変してステージをクリアする、ルール改変型2Dアクションパズルゲームである。本作の舞台は、文章によって構築された世界。主人公は女神によって呼び出され、否定を操る能力を与えられたキャラクターだ。女神によると、周辺を治める女王が不届き者にさらわれてしまったとのこと。プレイヤーは女王を助けるべく、否定を操ってステージをクリアすることとなる。

文章によって構築された世界は、その名のとおり文章によってルールが規定されている。たとえばステージ上に「ゴールはカギで開かない」と書かれていれば、ゴールを開くはずのカギは機能しない。そこで本作では、「ない」を操ってステージクリアを目指す。
主人公は、ステージ内に存在するルールから「ない」を回収できる。「ゴールがカギで開かない」と規定されているのなら、「ない」を文章から回収。「ゴールがカギで開く」とルールを変えることで、カギを使って次のステージへ進めるようになる。

また主人公は、回収した「ない」の付与も可能。たとえば「ゴールは高い」に「ない」を付け足し、「ゴールは高くない」へと書き換えると、高い位置にあったゴールが降りてきてジャンプで届くようになる。本作では「ない」の回収と付与により、世界のルールを書き換えてステージを攻略するのだ。
主人公の能力は、文章の一部にのみ干渉できる。また能力は、遮蔽物があると機能しない。「ない」を回収/付与したい文章との間に、ほかの文章が挟まらない位置へと移動する必要がある。一部パラドックスの発生する組み合わせが存在するようだ。

本作は、大学生のZeF氏が開発している。過去作としては3Dアクションパズル『Horizontal Mirror』やトーナメント表風の落ち物パズル『Tournamentris』など、主にパズルゲームを公開してきた。
本作『黒くないカギで開かないドアはない』は、2024年12月末より開催された「Unity1週間ゲームジャム」(お題は「ない」)の参加作品として2025年1月に公開。公開後は、記事執筆時点でunityroom上の閲覧数が16万を突破しているなど、多くのプレイヤーから注目を集めてきた。
今回はそんな本作のSteamストアページが公開となったわけだ。同氏のポストによると、Steam版はステージを増やし、ストーリーを完結させるべく開発が進められているとのこと。6月には公開中のバージョンから少し進化した体験版も公開予定であるそうだ。なお本作は、マーベラスが主催するインキュベーションプログラム「iGi」の第5期に選出されている。
『黒くないカギで開かないドアはない』は、PC(Steam)向けに開発中だ。また同作は、unityroom版が無料公開中となっている。