ゾンビ感染者仕分け検疫シム『Quarantine Zone: The Last Check』デモ版配信で大盛況。SNS向け動画は「10万いいね」も突破する盛り上がり見せる
Brigada Gamesは5月22日、『Quarantine Zone: The Last Check』のデモ版を配信した。本作はまだデモ版であるにも関わらず、約1万7000人のプレイヤーを記録する盛況を記録している。

デベロッパーのBrigada Gamesは5月22日、『Quarantine Zone: The Last Check』のデモ版を配信開始した。対応プラットフォームはPC(Steam)。本デモ版はピーク時に約1万7000人の同時接続プレイヤーを集めるなど、盛況を博している。
『Quarantine Zone: The Last Check』は検疫をモチーフとしたゾンビサバイバルゲームだ。『Papers, Please』より影響を受けているという。プレイヤーはゾンビパニックが起きた町の検疫官となり、避難所に押し寄せる人々を選別していく。

ゲームプレイでは検問所にやってくる人々をひとりひとり観察し、ゾンビウイルスに感染していないか判断していくことになる。たとえば体に噛まれた痕があれば、当然一発アウトである。しかし出血や咳など、怪しげだが決め手にはならない症状も存在する。観察結果に基づき、プレイヤーは避難許可・隔離観察・そして“処分”の三通りの決断を下すことが可能。正しい判断を下せば報酬が手に入るが、間違えてしまった場合は罰金が科され、誰かしらが悲劇的な運命をたどることになる。
隔離観察とした場合は、原則放置することが可能。プレイヤーは好きなタイミングで再検査をおこない、症状の変化に基づいて再度判断をおこなうことができる。ただし隔離中だからと放置しすぎると、ゾンビ化が発症。同室の隔離者が全員犠牲になってしまう恐れがある。体温計や呼吸センサーなど、さまざまな機器を活用し、ゾンビ化の兆候を見落とさないように気を配るのだ。
また本作には基地のマネジメント要素も存在する。プレイヤーは生存者用のベッドや食料を手配し、人数分を確保していく必要がある。さらにカートに食料や燃料を積んで所定の位置まで運ぶのもプレイヤーの仕事である。またゾンビの群れは定期的に基地を襲撃。ドローンを操作し、迎撃するシューティングパートも存在している。そうして基地を運営しつつ、定期的にやってくる軍の輸送トラックに“安全な”生存者を引き渡し、無事に避難させていく。


そんな本作の無料デモ版が5月22日、Steamにて公開された。デモでは本作の最初の7日間が体験可能。公開からさっそく多くのプレイヤーを集めており、同時接続プレイヤー数はピーク時に約1万7000人を記録している(SteamDB)。またデモ版のユーザーレビューは本稿執筆時点で、約330件中91%が好評とする「非常に好評」ステータスを獲得。うっかりとした見落としが多大な惨事を巻き起こす、ゾンビ映画などにもよく見られるゲームプレイが好評を博している。基地のマネジメント要素や防衛要素は荒削りとする意見も見られるが、全体としてコンセプトを高く評価する声が寄せられている。
本作を手がけるBrigada Gamesはアラブ首長国連邦・アルメニア・ジョージアの3か国に拠点を置いているというゲームスタジオだ。2017年に設立され、PC・コンソールゲームの最適化やモバイルゲームへの移植など、開発のアウトソーシングを請け負ってきたという。そうした業務のかたわらオリジナルゲームの制作も目指していたそうで、これまでには『Warehouse Manager』や『Alchemist Historical』といった作品のコンセプト動画をYouTubeなどで披露している。とはいえ、いずれの作品もリリースには至っていない。
そうしたなかで今年2月、本作『Quarantine Zone: The Last Check』が発表された。するとたちまち話題を集め、公式がTikTokにアップしている動画は、複数が1万件以上のいいねを獲得。なかには16万件以上のいいねを集めている動画も存在するなど、バイラル化を見せている。こうしたSNSでの盛り上がりが、本デモ版の盛況を呼び込んだのだろう。また開発元によると、Steamウィッシュリストの登録数は65万件を突破したとのこと。発売は今年の9月を予定しているとのことで、今後の盛り上がりにも注視したい。
『Quarantine Zone: The Last Check』は2025年9月にPC(Steam)向けに配信予定。デモ版は現在Steamにて配信中だ。